第一志望校合格者から見る国語の必勝法
こんにちは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
本日は前号に引き続き、2025年入試で第一志望合格者が6年生時にどのような勉強を行っていたのかを記したいと思います。
国語編です。
今回お送りする事例は、6年生3月の組み分けテストで偏差値40台前半だったお子さんが、6年生の12月の合不合判定で50台後半まで伸びたケースとなります。(もちろん塾なしです)
~全体観~
・2月 物語の読み方
・3月 物語の解き方(記述をのぞく)
・4月 論説の読み方
・5月 論説の解き方(記述をのぞく)
・6月 随筆の読み方
・7月 随筆の解き方(記述をのぞく)
・8月 第一志望校で頻出題材の強化+記述の基礎副教材
・9月以降 過去問演習+記述の強化
・毎日 漢字・語句文法・語彙の3冊を見開き1ページ毎日
まず、とにかく大切なのは毎日の基礎学習。漢字・語句文法・語彙の3冊を毎日繰り返し行いました。
特に四谷生は5年の後半から国語の成績が落ちてきたという方が多いと思います。
この原因でまず考えられるのは、「語彙力不足」です。
内容合致問題の選択肢の中に「うろたえる」や「屈辱」などの語彙が入ってきて、この言葉の意味が分からないと選択肢を切ることができません。
そこで、まずは大問1と2(漢字と語句文法)の得点率向上と、読むうえで大切な語彙力の強化。この3点セットを毎日やりこんでいくことが重要となります。教材は各1冊を入試終了までひたすら繰り返し行いました。
次に読解。
2か月スパンで1つの題材を集中特訓していきました。
物語の方が得意なお子さんだったので、2月と3月は手始めに物語から。8週間で計16個の文章を行うという具合です。
まず苦手なお子さんで着手しなければいけないのが読み方。
物語であれば、線引きと心情要約。論説文であれば、線引きと段落ごとのまとめ。(どういうところに線を引くかは過去記事をご参照ください)
なぜ、この作業が重要か。
国語の問題作成者の聞きたいポイントは大体決まっています。正しい箇所に線を引くことができ、本文で重要な点をまとめることができれば、そこを手掛かりにしていけばよいので、時間短縮にもつながります。
国語の苦手なお子さんは、答えを探すときに最初から読み返していたり、やみくもに答えを探しているケースが散見されます。
したがって、各題材の設問にフォーカスを与えるのではなく、まずは読み方をとことん重視して行っていきました。
また、特に重要なのは扱う教材です。
6年生で国語の苦手なお子さんが6年生の教材で読解を行っても、効果薄です。
なぜなら、題材はかたく言葉も難しく、長文の傾向があるからです。
まずは、1学年(場合によっては2学年)落とした教材から行うことをお勧めいたします。
現に、上記のお子さんも4年下と5年上を使って、初期はトレーニングを重ねていきました。
長くなりましたが、国語は短期的に大きく成績が飛躍することは稀です。
じっくりと細部を積み上げていった先に、成績向上が見えてきます。
したがって、教材レベルを落としたり、疎かになりがちな語彙にフォーカスをあてるなどの取り組みを地道に行っていくことが成績向上の第一歩となります。
最後にお勧めの副教材一覧を下記に掲載しますので、ご参考になりましたら幸いです。
・塾技
・読みテクトレーニング
・記述問題の徹底攻略
・完成語句文法
・漢字の要
・中学受験必須語彙2800
などなど…