中学受験コンサルティング タカベル

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アウトプット学習

多くの受験生が以下のような勉強で終わっているのではないかと思います。「高知県で冬の時期にビニールハウスを使い、ピーマンやナスを栽培する栽培方法は何ですか?」→ 促成栽培と答えて終了。おそらく、大半の教材がこうした1問1答形式や穴埋め形式で構成されていて、書き込みをして〇をつけて満足しているのではないかと思います。この勉強法のすべてを否定するわけではありません。しかし、このあと歴史や公民と勉強が続く中、6年生になると忘れています。また再度入れなおせばよいという声も聞こえてきそうですが、昨今の中学受験は知識を知っているだけでは太刀打ちができなくなってきています。そこで重要になってくるのがアウトプット学習です。少しの手間で学習を改善することができます。

息子:「お母さん、促成栽培覚えたよ!」
母 :「すごいね、よく覚えられたね。」
母 :「じゃあ、促成栽培ってどんな栽培なの?」
「お母さん、知りたいな」
息子:「え~っと… こうちけんで…」
母 :「そっか。高知県でやるのだね。じゃあ、何を作るの?」
息子:「なす!」
母 :「他には?」
息子:「調べてくる!」「ピーマンだ!」
母 :「いつ作るのだろう?」
息子:「冬!」

母 :「え~おかしいな。なすやピーマンは夏に美味しいのだけどな」
息子:「ビニールハウスで作るから冬に作れるのだよ!」
母 :「じゃあ、なんで高知県の農家さんは冬に作るのだろう?」
息子:「えっと…」

大半のお子さんがここで答えに窮してしまいます。なぜなら、塾や宿題では「促成栽培」を覚えることだけが要求されるからです。しかし、繰り返しになりますが、昨今の入試ではこの先のなぜ?という部分が要求される傾向にあります。

母 :「他の地域が夏に作っているときに、冬に売ると農家さんはどういった良いことがあるかな?」
息子:「高く売れる!」
母 :「よく気づいたね。お母さんに教えてくれてありがとう。
良い勉強になったね。」

こうすると子どもの自己肯定感と理解度が格段に伸びます。一見、苦痛に見える暗記学習も一手間を加えることで、やる気をもって暗記学習に取り組むことができるのです。そして、子どもはお母さんやお父さんとやり取りをした記憶は長い間、残っているものです。「勉強をしっかりみてくれた」という意識が根底にあるかどうかは、中学受験のその先の人生にも大きく影響してきます。
2021年03月08日 21:14