理科の学習で意識してほしいポイント
こんばんは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
おかげさまで胃腸炎も無事に快方に向かってまいりました。
以後、体調に留意をして運営を進めていきます。
さて、本日は理科の学習で意識してほしいポイントを段階別に記していきたいと思います。
社会と似ているポイントが多くありますので、ご了承ください。
第一段階…生物・地学分野と化学の基礎知識についてはテーマの音読と図鑑を併用。
第二段階…上記分野についての要点チェックやまとめてみようを解く。
第三段階…上記問題の聞かれていないところも答えられるかを確認する。(陽性植物:桜・□・ナラ・栗とあったら、桜・ナラ・栗も答えられるかどうかを確認する)
第四段階…化学の計算分野と物理分野は算数と同様、例題・類題等の原理原則の理解を重視し、実験動画と併用。
第五段階…上記分野の基本問題(サピックス生は確認問題半分を目安)を解く。
第六段階…上記問題で間違えた問題の解法説明をさせる。
第七段階…表とグラフの読み取り方を学ぶ
推奨…理科実験教室に通う
こんなところでしょうか。
タカベルは4月下旬から週3コマの授業+月1回の自走コーチングを行うスペシャルブランを導入しました。この狙いの1つがまさしく理科の強化。
昨今の受験生の傾向として、理科に苦手を抱えているお子さんが非常に多くなっております。
それは、第七段階のような問題傾向が増えたということもありますが、理科が苦手なお子さんの共通点として、「学習が座学にとどまっていること」が挙げられます。
ここで気になるのが、社会は苦手なお子さんが少ないのに、なぜ理科は多いのか。
社会は「行ったことがある」「歴史漫画を読んだことがある」など、具体的なイメージがわきます。
しかし、公民や理科は最近の子は特に、なかなか実体験と結びつきません。
なので、学習が座学にとどまってしまうと、イメージがわかないのです。
これを払しょくするための処方箋を上記のようにまとめました。
まず、図鑑と実験動画は必ず副教材として準備しましょう。
図鑑はなるほど理科図録、実験動画はNHK for schoolがもっともおススメです。
そして、実体験に勝るものはありませんので、理科実験教室やプラネタリウムや科学館などに積極的に連れて行ってあげましょう。
好奇心の刺激こそが成績アップの一番の近道です。
さて、勉強面に話を戻します。
理科の難しいところは算数的な学習と社会的な学習が混在しているところです。これは単元によってアプローチを変更しなければなりません。
暗記系が多い生物分野と天体を除く地学分野と水溶液・気体・金属の性質などの化学知識分野は「社会型勉強」で。
計算が多い化学分野(燃焼・飽和水溶液・中和・気体)と物理分野は「算数型勉強」で。
このメリハリをつけるとともに、「社会型勉強」分野では図鑑を見せながら。「算数型勉強」分野では動画を見せながら。
これが重要です。分野を問わず、重要なのはとにかくイメージです。
そして、最後の難関が表とグラフの読み取り問題。
学力の高いお子さんでもこれに苦しむお子さんが続出です。
5年生前半までは、グラフに印をつけさせることが重要です。横軸の単位、縦軸の単位にチェックをつけ、まずは縦横が何を示しているのかを可視化させることが重要です。一番良いのが、「状態変化のグラフ」や「湿球温度計と乾球温度計」で練習することが有効です。どこからどこまでが氷で、どこからが氷+水の状態なのか。縦軸と横軸で確認しながら、練習してみましょう。
5年生後半からは、積極的に「比」を使って解くようにしましょう。中学受験の理科のグラフの問題は「比」を使えば対応できるものが多くあります。もちろん、算数の「比」がしっかりと頭に入っていて、比例式を使いこなせることが大前提ではありますが…
最近の傾向を見ていると、理科で差が生まれている傾向もあります。理系に力を入れている女子校ではこの特色が顕著です。
無視できなくなりつつあるので、「副教材」と「勉強法の使い分け」と「グラフ」と「体験」
この4つをキーワードに頑張りましょう。