効果的な読解学習法
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルです。こういうご時世なのでゆっくりと花見はできませんが、四季のすばらしさを感じながら生きる今日この頃です。
さて、今回は効果的な読解学習法の続編を記したいと思います。
前回、読解が苦手な子は一日一題に取り組むのではなく、一週間に一題とし、最初の3日間は設問を解かないというやり方について記しました。
これは、精読を促すためです。一度見たことのある文章がもう一度出題される可能性は低いです。したがって、どの文章がでてきても対応する力を身につけるためには、本文をじっくりと読む習慣やクセが必要になってきます。
このトレーニングを繰り返すことで、語彙の増加と読むスピードの向上、線引きのポイントをつかませていきます。
しかし、読解とは、「読んで解くこと」。
読めただけではいけません。問題も解けるようになる必要があります。したがって、残りの4日間で設問を解く作業を行います。なぜ、設問も小分けにするのか。1日に課されるタスクが1~2問であれば、じっくりと考えて解くようになるからです。そこで、以下のようなやり方をお勧めします。
読解ノートを一冊作ります。ノートを上下半分に切り、上の段に解答を記入。下の段にその根拠を記入します。勉強とは「なぜ?」を問いかけることが極めて重要です。選択肢のアやイだけを答えられても、それは勉強ではありません。なぜ、アが正しくて、他の選択肢が誤っているのかまで踏み込んで記入することが大切です。
加えて、国語が苦手な段階はすべての設問を扱いません。
「記号問題と書き抜き問題」に絞るべきです。なぜなら、この2題は本文中に答えが書かれてあるハードルの低い問題だからです。「文中の言葉を使って」や「50字以内で説明しなさい」などの問題は、自分の言葉で説明を行ったり、文中の言い回しを若干アレンジしなければならない、苦手な子にとっては負荷の高い問題です。ある塾はすべて記述の課題を課していますが、得意な子にとっては最も伸びる勉強法です。
ところが、苦手な子にとってはやる気すらも奪ってしまう、諸刃の剣なのです。
(上位にターゲットを絞っている塾なので、こういう方針なのかもしれませんが…)
苦手な段階で負荷をかけないことは学習において、王道の勉強法です。
これを「スモールステップ学習」といいます。
算数が苦手な子が、計算や基本問題を飛ばして、練習問題を扱っても学習効果は0です。
読解も同様です。1つできてきたら、次。それもできてきたら、次が原則です。
音読→意味調べ→質問対話→線引き→記号・書き抜き問題→文中の言葉を使った記述問題→自由記述問題という具合に、スモールステップで進めることが学習においては鉄則です。
国語が苦手な子はぶつ切りに毎日行うことが、一番の近道です。
2021年03月27日 09:00