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大手塾でやっておきたいサポート②

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
 
前記事にコメント頂いた方も仰っていたように、3つの大手塾は宿題のボリュームが膨大、1つの大手塾は拘束時間が長いという特徴をもっており、いずれの選択肢をとるにせよ、難関校に向けて保護者のサポートが必須となります。
 
前記事では科目ごとの優先順位をつけるということを記しました。もちろん、多くの中学受験は4科目で行われますから、理科と社会も4・5年生の段階から取り組んだ方がいいことは間違いありません。しかし、これは算数と国語が安定した結果を残せている場合に限ります。
 
6年生の後半から、算数と国語は伸びなくなり、理科と社会は他の受験生が追い込みをかけてくるため、相対的な偏差値は下がります。したがって、4・5年の学習のポイントは算数と国語でジェットコースターを起こさないことと、大手塾の中でもこの2科目は少なくとも真ん中の位置をキープしておきましょうということです。このレールに乗っていないと、6年で厳しい戦いを強いられることになります。こうした考え方に基づいた、前記事の優先順位とご理解いただければ幸いです。
 
さて、本日はやっておきたいサポートの第2弾。
 
それは、「スケジューリング」です。
 
よく散見されるケースとして、1科目の宿題を1日で終わらせ、その科目の通塾日まで何もやらないというご家庭を見かけます。
 
例えば、こんな感じ。
 
月…算数通塾日
 
火…算数の宿題
 
水…国語通塾日
 
木…国語の宿題
 
金…理社通塾日
 
土…理科の宿題
 
日…社会の宿題
 
エビングハウスの忘却曲線という理論があります。ある単元を学習しました。その単元を1日後に行うのと、3日後に行うのでは思い出すのにかかる時間の節約率がかわってきますよという理論です。例えば、1日後に学習をし直すと30分で記憶がよみがえるが、3日後では記憶をよみがえらすのに90分かかる等のことを指します。
 
この理論に基づけば、上記のようなスケジュールは悪くないように思います。授業の翌日に宿題を行っていますからね。
 
ところが、その先はどうでしょう。月曜日に算数の授業を受けました。火曜日に宿題をやりました。ここまではいいのです。
 
火曜日に宿題をやった内容の記憶が、翌週月曜まで保証されているでしょうか。日が経つにつれて、どんどん学習の定着が悪くなってしまいます。だから、確認テストの結果にもつながってこないのです。
 
そこで、オススメしているのが4科目を少しづつ取り組むという勉強方式。
宿題が10ページあるとすれば、通塾日以外の4日間に分けて取り組むというスタイルです。
 
1日目…4ページ→家庭内テスト
2日目…3ページ→家庭内テスト
3日目…3ページ→家庭内テスト
4日目…家庭内テストで間違えた問題の解法説明
 
この家庭内テストと解法説明については、次回以降にご説明します。
 
優先順位付けと、このぶつ切り勉強法に切り替えただけで、2回目の月例テストでいきなり偏差値を7あげたケースもありました。
 
同じ時間をこなしていても、少しの手間と勉強法をいじるだけで、結果につながります。
 
また、この勉強法はモチベーションにも大きく左右します。たとえば、算数が嫌いな子にとって1日丸々算数だけをやるのって大変苦痛です。はじめから、「うわ…今日は、算数の日か…」という意識で勉強に臨むのと、得意科目の勉強が少しでもあるかって大きく学習意欲が変わってきます。
 
こうした優先順位付けとスケジューリングは、大手塾に限っては親御さんが行わなければなりません。冒頭記したように、タスクが膨大だから。あくまでも、子どもは学習に100%集中できるよう、環境整備をしてあげましょう。
2021年04月16日 09:00