大手塾6年生の効率的な過ごし方①
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
大手塾6年生の学習計画に関する相談がピークを迎えてきました。
当然と言えば、当然です。平日週2日or3日。土曜特訓やNN。週テスト…
いつ、消化するんだという話ですよね。これはケースバイケース。100人の子どもがいたら、悩みは100通り。
6年生って、他の学年よりも難しいんです。この、マネジメントが。
5年生までは新出単元を回していく1週間を過ごすので、1週間で積み残しや苦手を作らないように過ごすことにある意味集中すればよい。むしろ、それに集中するべきである。
ところが、6年生は塾の拘束時間という縛りと、受験までの時間という縛りと、新出単元はほとんど終わっているという、ある種の自由がある。
これが全保護者を悩ます原因なのだろう。
そこで、このパターンはこうという具合に何回かに分けて、体系化してまとめてみようと思う。(ですが、冒頭に申し上げたようにあくまでケースバイケース)
まとめる前に、まず各学習形態の特徴を記す。
・家庭学習…授業で行った内容を消化する時間
・個別・家庭教師…弱点を補強する時間
・特訓講座…経験値を高め、実戦力を強化する時間
どの大手塾に通っているご家庭も、この3つの学習形態で日ごろ回していることだろう。
ところが、6年生になると、多いときで週5日も塾にもっていかれるため、家庭学習に時間が捻出できず消化不良を起こす。
個別や家庭教師で弱点補強をしたいが、家庭学習で手一杯となり、十分に時間が捻出できない。
とはいえ、周りも特訓講座に通っている中、通わないのは不安。
不安×不安×不安という状態ですよね。
まず、こういう考えを持ちましょう。
受験は6割~6割5分をとる戦い。難しい問題をとる戦いではなく、落としてはいけない問題を確実に拾っていく戦いであるということ。
つまり、基礎的な部分はできて当たり前。そこに大問でどれだけ積み上げていけるかということなのである。
基礎的な部分ができていない単元はつぶさなければいけないし、基礎ができていないのに演習を行ったところで、効果は薄い。
特訓講座はその点、演習がメインとなるため、基礎が抜けている子にとってこれほど無意味な時間はないのである。
その時間があるのなら、5年生でやった基礎的な内容を一から入れなおした方が、長期的には学力につながる。
つまり、特訓講座は6年生で基礎が固まっている子向けの講座だということを意識したほうがよい。
その大まかな目安を何回かに分けてご紹介したい。
①偏差値50以上(4科)であり、算数と国語の偏差値も50(前述と同様)あるケース
このケースは特訓講座との親和性が高いだろう。
主要2科目で偏差値50あるということは、基礎は十分に定着できている。あとは、経験値が不足しているだけだ。
言い回しを変えられた問題、○○算と○○算の複合問題など、演習授業の中で引き出しを増やしていけば、伸びる確率は高まる。
逆に、○○算が分かっていなければ、そこに戻らなければならないため、非効率極まりない。
②偏差値50以上(4科)であり、算数が50あるケース
このケースも特訓講座との親和性は高い。
ところが、国語のテコ入れは必要である。
そこで、特訓講座で国語が伸びない場合、国語の個別の導入を検討したほうが良い。
あれもこれもやっても仕方がないので、週の宿題の読解を個別で解法を教わりながら、補うという戦略をとる。
③偏差値50以上(4科)であり、算数が45以下のケース
これは、特訓講座を受けることを一旦、踏みとどまることを考えた方が良い。
算数が40前半は受験において、ピンチであることを認識すべきである。
5年の内容をもう一度入れ直し、再度特訓講座にチャレンジできる機会を伺うことが肝要。
本日はここまで。続きは次回に記します。
6年生は学習計画と学習形態がすべてのカギを握ります。ゴールデンウィークにじっくりと戦略を練りましょう。