大手塾6年生の効率的な過ごし方②
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
指導していて思うのだが、サピックスの教材は解説が冷たく、国語なんか特に、ほとんど記述で難解。
でも、分厚い本のような形式になっていないからか、教材の改定も機動的で、時代のトレンドをよく反映したつくりになっている。
5年生なんか、数年前と比べて、明らかに速さと立体図形に力を入れていることが分かる。
これが流行る原因なのだなとつくづく思う、今日この頃です。
さて、本日は大手塾6年生シリーズ第二弾。
特訓講座や冠講座について、引き続き記していきたいと思います。
やや厳しい言い方かもしれませんが、こうした土日を中心に行われる講座は、
「成績が一定以上の層が受ければ、意味のあるもの」ということです。
具体的に言えば、前記事に記したように、算数で50以上は欲しいところです。
なぜ、このようなことが言えるのでしょうか。
基礎的な知識が定着できていて、成績が伸び悩んでいる子に不足しているものは経験値です。
つるかめ算はこう解く。食塩水はこう解く。こうした解法や技術は身についている。
しかし、中学受験は一筋縄ではいきません。
売買損益とつるかめ算を絡めてきたり、速さとつるかめ算の複合問題もあります。
こうした複合問題は「知っているか」「知らないか」の要素も大きく影響します。
であるからこそ、特訓講座でこうした問題に多く触れることは大変貴重なのです。
計算と小問はできるけど、大問でペンが止まる子は力が付きます。
ところが、基礎的な内容が抜けていたらどうでしょう。複合問題など、解けるはずもありません。
したがって、一旦、基礎に立ち返る必要があります。
しかし、特訓講座を受講してしまうと、日曜が一日つぶれます。平日は週3日、つぶれます。土曜もYTを受講していると、取られます。
いつ、復習するのですかという事態に陥ります。
拘束時間が長い分、基礎が抜けている子には大変非効率的なのです。
ところが、偏差値が40台でも特訓講座を受けることができます。
ここで多くのご家庭が、「せっかく受かったのだから」となるのですが、その時間を個別指導に回した方が効率は高いのです。
冒頭記したように、サピックスがいいのは、SSが2学期からという点もある。
1学期は自宅で、基礎をしっかりと固めてくださいねというメッセージが透けて見えます。
その通りなんです!
そこで、6年生1学期で身に着けておきたい力を記しておきます。
算数…平面図形、立体図形、割合、比、速さ。この5分野は絶対に基礎を固めておきましょう。
これに計算と一行問題の毎日のトレーニングを積み重ねます。
国語…難しかったら、前学年の教材でも構いません。論説と物語の毎日のトレーニングです。
線引き、意味調べ、設問。そして、設問の検証です。なぜ、その選択肢が正しくて、他の選択肢が誤りなのか。
選択肢の誤り理由を指摘することにより、ひっかけのポイントが分かるようになってきます。
これも、前述のように経験値ですね。こうしたテクニカル的な要素がまとまっているのが、下部にある「文章読解の鉄則」という本になります
理科・社会…長文やグラフの読み取り等、難しいものに取り組もうとはせず、まずは知識の積み上げを図ります。
社会は四科のまとめ、理科はメモリーチェックを1周しましょう。ここでの積み上げから、入試に近い実戦形式のものに取り組んでいきます。
以上のように、1学期は基礎固めの最後の期間で、とても重要な時間です。2学期からは塾に加え、過去問演習も始まり、満足に知識を積み上げる時間が取れません。
効果的に1学期を過ごしましょう。