偏差値ごとにおける国語の課題②
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
昨日に引き続き、偏差値ごとにおける国語の課題について記したいと思います。
前記事において、偏差値50に満たない段階の子は音読+語彙力強化→精読トレーニング→速読の流れにつなげていくことが重要であると記しました。
ここからはより1ランク上に行くための課題について記したいと思います。
・偏差値55以下
課題…問題慣れ
50~55のゾーンの子は問題を解いてよい段階と言えます。ただし、安定して50~55で推移していることが一つの条件となります。
この段階の子は本文の要旨をとらえることに関しては基礎学力がついています。あとは線を引いた箇所を得点に結びつけることができるかどうかの段階。
したがって、まずは国語の中でもハードルの低い「抜き出し」と「記号問題」にしぼって、課題をこなすようにしましょう。
特に、記号問題においては「ア」や「イ」で終わらせるのではなく、文章中のどこの行から根拠を引っ張てきたかをメモするようにしましょう。32行目の「急いで家を飛び出した」という表現から、花子の気持ちは「遠足に早くいきたい」という気持ちが類推される等…。
このように、なぜその選択肢が正しくて、なぜその選択肢が不適当なのかまで追究を行うと、力がついてきます。
また、繰り返し記号問題を解いているうちに、どこのポイントでひっかけをしてくるかが分かってきます。本文を作成しているのはもちろん作者ですが、問題を作成しているのは塾の教務や、中学校の先生なわけです。どのポイントで国語力をはかっているのかが、問題を解いているうちに見えてきます。この段階の子は塾の宿題の「抜き出し」や「記号」に力点を置いて行うように取り組みましょう。
・偏差値60以下
課題…記述力
四谷大塚偏差値60にのるかのらないかの段階のお子さんは、前述のような総合的な国語力は高い状態にあります。あとは記述式の課題でどれほど部分点を稼げるかの段階です。
しかし、この段階の子でよくある特徴が「読むことは好き。問題を解くことも苦ではない。だけど、書くことに抵抗がある…」こうした特徴を持っています。
したがって、いきなり書かせるのではなく、段落ごとの要点をまずは口で伝えさせることから始めてみます。そして、その口で伝えた要旨を、今度は書いてみるという作業に移行します。いきなり問題を解かせるのではなく、ここでもスモールステップの手法を用います。そして、次の段階として、本文全体の要約を行います。つまり、流れとしてはこのような感じです。
1、口頭で段落要約(物語は場面要約)
2、手書きで1の作業を行う
3、全体要約(物語は5W1H、場面と心情の変化をのせて)
4、記述問題(文中の言葉をつかって記しなさいという問題を扱う)
上記を踏まえると、記述問題は偏差値55を60にのせるための課題であることが分かります。当然です。言葉を表現するときに最も難しいのはアウトプットの作業。
であるからこそ、上位生向けのサピックスは記述問題を中心に課題として出すのです。
しかし、これは諸刃の剣。苦手な子にとっては、こうした課題は根本解決にはつながりません。学習において最も重要なのは、その子に応じたその子に一番効果的なカリキュラムで学習を進めること。
国語に限らず、他の科目でも同様です。ご参考になれば幸いです。
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