6年生学習指導から見た中学受験に必要な要素②
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルです。
本日は前回に引き続き、6年生の演習授業を通し、中学受験でやっておいた方がよいこと1位を記したいと思います。
1位 読解学習を疎かにするべからず
もう、これに尽きます。
よく見るケースが、この学校は記述問題が多いからあきらめる。
この学校は長文だからあきらめる。
この学校は物語1題だからあきらめる。
うちの子は幼いから、国語の難度が高い学校はあきらめるなどなど…
上記理由、すべてもったいないです。
もったいないというか、読解学習を後回しにしてきたつけが回っているという表現が正しいかもしれません。
たしかに、読解は一朝一夕には成績につながりづらいので、後回しにしがちです。
また、目先の組み分けやカリテに向けて勉強をつづけていると、結果の出しやすい算・理・社に勉強時間が寄ってしまうことはわかります。
ところが、理科も社会も難関校では長いリード文が出題される傾向にあります。算数はよく問題を読み込まなければ引っ掛かる問題も偏差値が高くなるにつれて、多くなります。これらすべての科目で中学受験は国語力、なかでも読む能力が大きく試されています。
タカベルの受け持ってきたお子さんの傾向を見る限り、よい結果を残してきたご家庭は、みなさん国語がよくお出来になりました。これは、もともと読書好きであったというお子さんもいましたが、こつこつ型で国語力を身につけていったお子さんも多数います。
では、こつこつ型で国語力を伸ばしたご家庭にはどのような共通点があるのでしょうか。
①毎日、音読をすること
これは読解教材に拘らず、何でも構いません。理科・社会のテキストの音読でもよいでしょう。
とにかく、1日10分でも構いませんので、毎日音読は継続してください。
声に出して読むことにより、意味の分からない言葉のあぶりだし、歴史の流れの整理、読むスピードの基準がわかる等…
メリットの塊です。読みたがらない本の読書を強要するよりも、よっぽど効果的です。
これが、昨今中学受験に求められる「速読」にもつながってきます。
②本文の精読をすること
本文を黙読し、設問を解き、解説をみて、答え合わせをしておしまい。
こんな宿題のやり方になっていませんか?
この勉強であれば、やらない方がましです。
読解において重要なことは、選択肢の切り方や記述の書き方などのテクニカル的な要素ではありません。これらは6年生になったときにたっぷり学習すればよいのです。5年生までで重要なことは、本文に対していかに真摯に向き合うか。
読むスピードに意識しながら音読をし、わからない言葉をあぶりだし、正しいところに線を引き、場面・段落ごとに小見出しをつけ、できるようになってきたら要約を行う…問題を解くことが重要なのではなく、本文に真摯に向き合う姿勢こそが5年生までは重要です。
どの教材の解説も、設問の解説がやたら詳しく、どういうところに線をひけばよいのかという解説がなされている教材はほとんどありません。設問ができたとしても、二度と同じ文章は出題されませんから、問題が解けてもあまり意味はなしません。まずは、問題を解く上で必要な下ごしらえを十分に行うべきです。
③テクニックを学ぶ
①、②までできるようになってから、③に移ります。記述というと身構えてしまいますが、記述問題は3~4パターンしかありません。そして、それぞれに確固たる解き方が存在します。しかし繰り返しになりますが、③から学んでも①、②がしっかりとできていなければ、いくらテクニックを学んでも仕方がありません。二度と同じ問題は出題されないからです。6年生になったときに、③に時間捻出ができるよう、5年生までに①~②にしっかりと取り組むことが必要です。
以上、抜粋して記しましたが、国語は最も論理的な科目かつ、すべての科目に通ずる最も重要な科目であると考えます。
他の科目とは異なり、答えが頭の中ではなく、本文中に書かれてあります。正しいところに線引きを行えるようになることで、設問を解く時間の大幅短縮につながります。国語が苦手なお子さんは、線を引かず、設問に答える際に一から読み直して探す傾向にあります。これでは、昨今の入試問題には対応できません。
しっかりと文章に向き合う耐久力は前提として、まずは本文をこれでもかというほどかみ砕き、それから設問のテクニックを学ぶ。正しい順序、正しい学習法で勉強すれば、少なくとも大コケやジェットコースターを起こすことはまずありません。そして、冒頭にも記しましたが、この能力は間違いなく他の科目にもいきてきます。
であるからこそ、タカベルは90分授業で1題をじっくりと取り組むスタンスで授業を進めています。どんなに苦手な子でもジェットコースターが起きることはまず、ありえません。なぜなら、国語は最も論理的な科目だからです。
下記が国語学習に関するおすすめ教材となります。ご参考になりましたら幸いです。