新予習シリーズ
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
内部選考、埼玉入試、千葉入試の難関校と続々と受験が終了しています。
本丸の東京、神奈川受験まではあと1週間余り。受験生の親御さんはコロナ対策、体調管理、最後の追い込みとさぞかし気を揉む日々をお過ごしかと思います。あと少しです。最後のラストスパート頑張りましょう。
本日、タカベルは来年2月の塾オープンに向けた3度目の会議を行います。消化不良に苦しむご家庭や最近急増中の6年から中学受験をご検討されるご家庭のお悩みを解決できるモデル構築をすでに進めています。本日でサービス内容の太宗を決定できるよう、激論を交わしてきます。
さて、消化不良といえば、2024年受験生から予習シリーズが改訂され、今年度の4年生はすでに1期生として、1年間新予習シリーズの生活をお過ごしかと思います。5年生前期の全テキストを発注してみた感想、4年生を1年間指導してきた感想を簡単に記してみたいと思います。
①算数はさらに前倒しのカリキュラム
②万人受けしない作りとなった
③レベルが高くなった(特に総合回)
④理数科目は男子難関校向けの内容となっている などなど…
もともと予習シリーズの国語は難しい内容であると感じていましたが、今回の改訂でより印象に残ったのは理数科目の変更です。
使い方を誤ると、消化不良者続出なのではという感想を抱いています。
簡単ではありますが、算数の使い方の目安を示しておきたいと思います。
Y偏差値40後半を切っているお子さんは、基本問題とトレーニングをひたすら繰り返しましょう。
新予習シリーズでは、苦手な子にとっては、基本問題ですら難しい内容が含まれています。
基礎がぬけているお子さんの最大の学力アップ法は、1冊の問題集を繰り返し繰り返しトレーニングすること。
通常回では基本問題とトレーニング、総合回ではシリーズの基本問題を繰り返していきましょう。
これも、忘れたころにもう1回繰り返すスケジューリングが有効かもしれませんね。
Y50前半までのお子さんは、レベルアップのために練習問題の左までこなす必要がありますが、ここでも重要なのは上記の基礎学習を絶対に怠らないこと。特に5年生までは毎週のように新出単元が降ってきますから、難しい問題を解けるようにするのではなく、基本的な解法を身に着けたうえで、難しい問題に対して「考える」という姿勢が極めて重要となります。ですから、基本問題とトレーニング、総合回の基本問題やステップ①は疎かにせず、通常回の練習問題左にじっくりと挑戦するスタイルが良いかと思います。しかし、総合回の練習問題やステップ②には複雑な思考力を求められる問題も含まれているため、その選別は重要です。
また、これ以上のお子さんに対する勉強法ですが、これが今回の改訂が改悪と言われるゆえんかと思います。
親御さんはどうしても、収録されている問題のすべてをやらないと不安になるため、実戦演習やステップ③まですべてをこなそうとさせてしまいます。しかし、予習シリーズのカリキュラム自体が1年前倒しのカリキュラムになっています。また、前述のように5年生は毎週のように降ってくる重要単元をしっかりと理解し、暗記ではなく、自分のものにすることが重要な学年です。実戦形式の問題は6年生になったときにいやというほど行いますから、5年生は6年生に向けた発射台をどれほど高くできるかの戦いです。そのためには単元の抜けを作らないこと、これに尽きます。
改悪とはいわれていますが、昨今の中学受験事情に即したつくりになっているとは思います。しかし、扱うべき問題の選別等、大人の見る目が本当に重要になるつくりとなったなというのが総合的な感想となります。ペースを乱されることなく、1週1週を大切に過ごしていきましょう。