目を引く志望理由書
こんにちは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
今週から千葉入試が開始となり、東京・神奈川は2週間を切るなど、2023入試も残りわずかとなってきました。
現6年生ご家庭との残り僅かな仕事を寂しくも感じつつ、合格に向けたスケジュール作成と過去問分析に昼夜邁進している今日この頃です。
さて、志望理由書の添削依頼を数多くいただいております。
もちろん、中学受験は4科目の成績が一義的かつ圧倒的に合否の判断材料とはなりますが、学校側が志望理由書の提出を求めている以上、何らかの形で合否をわずかに分ける要素として、見られていると思っておいて差支えないかと思います。
私は就職活動を経て、都市銀行に就職しました。銀行という職業柄上、差別化が難しい業種となります。
「あなたの思い描くキャリアやビジョンはなぜ、うちの銀行じゃないと実現できないのですか?」という点は、数多くの金融機関で質問されたと記憶しています。
なぜ、就職活動においてこのような質問がなされるのか。それは下記の2点を聞きたいのです。
・入ってから、「思っていたところと違う」と言われるのを避けるため。
・うちの会社をよく理解し、愛してくれているかどうかをはかるため。
つまり、「自分はこうしたキャリアを描きたい。そのためには御社でないと実現できないんだ」という、自己分析×企業理解がしっかりとマッチすれば、内定への道が大きく描けてくるというものです。
これは学校でも同様。私立小教員としても多くの願書を目の当たりにしましたが、少し読んだだけで学校のことをしっかりと理解してくれいてるかどうかは見抜くことができます。
これらの観点を総合させるに、目を引く志望理由書とは下記のような要素が盛り込まれているかどうかに決定づけられると考えます。
①どういうお子さんであるかの人となりが伝わること。
→将来の夢、中高で伸ばしていきたい能力など…
②その学校でなければならない理由が盛り込まれていること。
→雰囲気がよいや制服・校舎などのハード面は「他にもそうした学校あるじゃん」となり、避けた方が好ましいです。
③その学校の教育理念に賛同の立場を示すこと。
→教育理念とは学校の心臓部です。これに賛同の立場を示し、①の伸ばしたい能力や将来の夢の実現とリンクさせた文面にすると、効果的です。
④実際に見聞きした情報を盛り込む。
→③だけを切り抜くと、HP上やパンフレットから得た情報だけでも書くことができてしまいます。実際に足を運んだ様子や在校生から受けた印象なども盛り込むと、より学校側に志望度を伝えることができます。
この4つの視点を用い、まずは文章を仕上げましょう。
そして、仕上げた文章を読み返し、「本当にこの学校でなければならないのか?」と1文1文に突っ込みを入れてみてください。詰めが甘い部分は再修正を行っていきましょう。
志望理由書とは学校へのラブレター。学校側は今まで何枚も飽きるほど見てきています。
「またか」と思われないような、振り向かせることができるような、渾身の想いを伝えてみてください。
ただ、繰り返しになりますが、あくまでも4科の成績が圧倒的に判断材料となりますので、こちらのサポートを最優先に行いましょう。