夏までの6年生の過ごし方
こんにちは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
組み分けのフィードバックも落ち着き、6年生は併願校に関する相談が増えてまいりました。
まずは夏までにできることをじっくりと行うことに変わりはありませんが、お子さんの試験問題との相性に関する情報をいち早く知っておきたいという各ご家庭のご努力に頭が下がる思いです。
6月の組み分けテストやマンスリー・グノレブなどが終わると、各塾はこの先試験範囲無制限の模試に近い形となってきます。
言わずもがな、入試に向けた実力を試されるテストとなってきます。シビアなことにこれらテストの結果をもとに、受ける学校・諦める学校などの選別も始まってきます。
もうここからは宿題を淡々とこなしているフェーズではなくなってきます。
そこで、6年生のご家庭が夏までに意識してほしいポイントを下記の3点にまとめてみました。
①夏期講習の取り方を考えましょう。
多くの塾では前期に各単元別の総おさらい、後期に入試実戦演習というカリキュラムが組まれていることと思います。
当然、全部参加したくなる気持ちはわかりますが、ケースバイケースで内容をみて慎重に判断しましょう。
そもそも、夏は「最後」の基礎固めの時期。これが固まっていないうちから実戦問題に取り組んでも効果は得られません。
今のお子さんの状況を勘案しながら、コマごとの参加の有無を真剣かつ慎重に検討しましょう。
拘束時間が長くなると、家庭学習の時間がその分減ります。入試頻出分野かつ苦手分野がはっきりと見えているご家庭はそれをつぶすほうが先決かもしれません。
②苦手科目は副教材を入れていきましょう。(カリキュラムから外れましょう)
組み分けテストが終わると、組み分けテストに向けた勉強ではなく、入試に勝つための勉強へとステージは変わります。
つまり、毎週のカリキュラムを崩してでも、副教材を用いて、弱点の克服に努めていくフェーズです。
国語の漢字、語句、語彙。算数の一行問題や理科の計算問題など、これだと思う1つの副教材を信じて、それを何度も何度も繰り返しトレーニングを積んでいくことです。副教材でなくても、原理・原則が抜けている単元は学年を1つ落とした教材をもう1度振り返るのも手ですね。
③受ける可能性のある学校の入試問題に目を通しておきましょう。
もちろん②をじっくりと固めるのが先ですが、とはいえ人間ですから得手・不得手はどうしてもあります。
また、その学校に特有の問題を出す学校などは、当然対策に時間を割かれることになります。
熱望校でなければこうした学校は避けるだとか、読解の文章が長いだとか、傾向や方針を早い段階でとらえておくと、過去問が始まったときに志望校ラインナップを変えなくて済むので安心です。
また、学校は偏差値ではありません。偏差値がさほど高くなくても、いわゆるひと手間を要する問題が多く出題される学校もあります。偏差値が低いから安全、高いから狙えないということは全くありませんし、あてにならないことも3年間で実証済みです。
大切なことは受けるお子さんとあっているか、否か。
9月になってしまえば、あとは演習を重ねるのみです。逆に8月までの過ごし方は難しいかつ夏休みという時間があるからこそ、親御さんのかじ取りがかなり重要となってきます。9月以降をうまく回すための重要な3か月。戦略をしっかりと練り、最後の基礎固めの時期を過ごしましょう。