解答用紙ではなく問題用紙に注目
こんにちは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
妻への家族サービス後、首都圏模試・合不合・組み分けテスト分析面談を経て、夏期講習中のスケジュール立て・面談をしていましたら、あっという間に10日が経過していました。
私に今最も欲しいのは「時間」です。
本日はクイックティーチャー代表との会食を控えておりますため、同じ業界人同士ざっくばらんに意見交換ならびにさらなるサービス向上につなげる有意義な時間としたいと思います。
さて、今年に入りすでに200枚×4科目ほどのテストの解答用紙をみてきたでしょうか。
常々テストが健康診断であると記しているのは、お子さんの解答用紙は現在の状態を如実に反映しているという事です。
私共はまずテストの解答用紙をみて、当然間違えているところを確認します。
当然、間違えているということはその単元が「苦手分野」である可能性が非常に高いからです。
しかし、これだけでは十分ではありません。
なぜなら、ヒューマンエラーを起こす原因は下記の点が挙げられるからです。
①その単元の理解不足
②理解はしているのだけと、計算ミスなどのケアレスミス。
③問題文を読み取ることができていないミス。
④時間が足りなかったことによるミス。
⑤余白の使い方がまずかったことによるミス。
このように、点数が芳しくなかったからといってすべての原因が単元の理解不足・演習不足であるわけではありません。
むしろ、肌感覚では①を原因としていることの方が少ない印象です。
同じ失点だとしても、①を原因とするものなのか①以外を原因とするものなのかによって、家庭学習で行うアプローチは大きく異なります。
①が原因ならば、今のカリキュラムに無理が生じているので、理解度重視のスケジューリングを組みます。
しかし、④が原因ならば、制限時間つきトレーニングを行う必要があるので、演習量が多くなります。
このように、テストという健康診断を通じて何の要素が根本的な原因なのかを探っていく必要があります。
そのためには解答用紙や成績表に目を向けるのではなく、お子さんの「問題用紙」に注目しましょう。
・正しいものを選びなさいという問題で正しくないものを選んでいたら、それは理解不足ではありません。日ごろから聞かれていることに線を引くトレーニングを積んでいきます。
・読解の問題で2択までは切れているのだけれども、語彙力が不足していて正しい選択肢が選べていなかった場合は読解力がまずいのではなく、語彙力を強化しなければいけません。
理解不足が原因ではないのにもう一度その単元の復習に終始しても、次のテストでまた同じヒューマンエラーを起こします。
冒頭の私ではありませんが、時間は本当に貴重です。
限られた時間を最大限有意義に使うこと。
中学受験で最も必要な要素は上記なのではないかと思う、今日この頃です。