受験戦略で最も大切なこと
こんばんは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
四谷生・早稲アカ生は組み分けテスト・合不合が終わり、今は主にサピックス生へ向けたマンスリーフィードバック面談が始まっています。
テストが一段落している間、タカベルではご家庭にピックアップを行ってもらった学校の傾向分析についてのお話をしています。
本日はこれに関連して、タカベルが受験戦略で最も大切だと考える「併願校選び」について記したいと思います。
なぜ、「併願校選び」が重要なのか。
それは単純に、最終的には併願校に進学される方の方が多いからです。
無論、本命校に向かって努力をし続けることになんら間違いはありませんが、枠の関係で本命校に合格できるのはわずか。
否、本命校を見据えたとしても併願校選びはとても重要です。
では、どういう観点で併願校選びをしていけばよいのか。
雰囲気は無視した切り口で記していきたいと思います。
✅通学圏内で早めに合格をつかむ併願校選び
入試と模試は別物です。
電車に乗ったときから始まる独特な緊張感。
そして、合格か不合格で判断をされる戦い。
わずか12年しか生きていない子たちが初めて一人で戦ってくる戦いです。
それが連戦連敗で始まったらどうでしょうか。
その精神状態の中で、2日3日の試験を受けてしまうと、本来の実力は発揮することはできません。
したがって、通学圏内で早い段階で合格をつかんでおくことが何よりも重要です。
特に神奈川県や東京南部にお住いの方は留意が必要です。
埼玉入試や千葉入試で合格をしても通学圏内でないので、通うことはできません。
こうしたご家庭は1日の午後に安全校をセットしておくことを強くお勧めいたします。
昨年、神奈川御三家に合格されて進学された方にも、1日は勝負を回避し、安全校をセットすることを強く提言しました。
当然、東京北部・東部・埼玉・千葉にお住いの方は1月に安全校をセットしておきましょう。
では、安全校の定義とは何か。
私たちは6年9月の模試における、自分の持ち偏差値よりも5以上下回る学校を安全校と定義しております。
(実際、この安全校が不合格になったご家庭は過去3年間で0です。)
考えたくはありませんが、1日ご縁なし。最低でも1日午後合格の状態を以って、2日以降に臨んでいきたいということです。
それほど受験がお子さんに与えるプレッシャーは計り知れません。
✅苦手科目の問題傾向を意識した併願校選び
次に大切なのはこの視点です。
どちらかというと、安全校ではなく、第二志望・第三志望選びで参考にしたいポイントです。
それは、苦手科目の問題傾向を意識した併願校選びです。
タカベルでは6年生9月後半から過去問演習を開始していただいております。
この学習こそが偏差値5程度であれば逆転を巻き起こせる超重要な学習と位置付けています。
対策が甘ければ、5程度はすぐにひっくり返されてしまいます。
この過去問学習に重きを置くという視点に立てば、通塾日は増える・学習課題は増す・過去問が入ってくる。と、弱点補強をしている時間はとれません。
そこで、苦手科目に応じた併願校選びが大変重要となると考えています。
なぜなら、6年9月の時点で苦手な科目が得意になって、本番に臨める確率はかなり低いからです。
であるならば、本命校と苦手科目の傾向の近い学校を選ぶことで、対策の手間や苦手克服の手間を単純に減らすことができます。
最も分かりやすい例でいえば、国語が苦手。その中でも、物語文は得意だけど、論説文が苦手な場合。
第二志望・第三志望は物語文を出してくれる学校を選べばよいわけです。
長くなりましたが、
私たちは、お子さんが第一志望に掲げている学校はどんなに偏差値が足りていなくても、過去問の点がとれなくても、お子さんがギブアップをするまでは絶対に変えるべきでないというスタンスです。それは、一生後悔する可能性があるからです。お子さんの人生はその先の方がはるかに長いので、お子さんのコンセンサスなしに、取り上げてはいけないという考えです。
その代わり、入念に保険をかけて併願校選びを行います。
であるからこそ、上記2つの視点は大変大切にしています。
学校の雰囲気ももちろん重要であると思います。
しかし、学校の雰囲気というのは、その子にとって絶対に合う合わないが保証されているものではありません。
入った年、一緒になったクラスメイト、クラスの担任の先生。。。
子どもの心は本当に細かいところ一つでも変わります。学校説明会での雰囲気が良かったが、実際は違ったという例も多くあります。
ぜひ、試験問題や受験日程という視点も忘れずに学校選びをしていただきたいなと思います。
入った学校がご縁のある学校と言いますが、問題の相性の良い学校が求めている人物像に近いので、案外幸せなのかもしれません。