極力円満な中学受験のために①
①ルールの後出しをやめる
例えば、「計算を朝やらなかったら、その日にタブレットは触れない」というルールを話し合いで策定したとします。
これを最初から決めておけば全く問題ありませんが、後出しで「今日は計算をやらなかったら、タブレットなしね」と場当たり的に言ってしまうと、子どもの不満は高まり、やる気に影響を及ぼします。
そして、場当たり的にルールを次々に発すると、「あれ、前に何と言ったっけ」となってしまい、この前は許されたのに、今回は許されなかった。と、子どもの最も嫌うダブルスタンダード状態に陥ります。ルールは最初に立てておき、納得した状態で常にそこに立ち返らせることが重要です。
②「〜しなさい」をやめる
中学受験は考えることをとにかく要求されます。考えることは何も勉強からしか学べないわけではありません。料理等の家事のお手伝いや整理整頓一つをとっても、考えることを人間は常にやっていて、考えることで効率的な進め方が編み出されるはずです。なので、勉強でもお手伝いでもトップダウン型で接してしまうと、子どもは思考停止状態に陥ります。「〜しなさい」ではなく、「〜をしたら、もっとうまくできると思う?」「今何の時間だっけ?」等と発問の仕方を変えてみましょう。命令形ではなく、疑問形のコミュニケーションを心がけます。
③1分1秒を大切に
これは受験までの1分1秒を大切にしましょうという意味ではありません。休憩時間を10時10分までと決めたら、10時9分に「そろそろ終わりだよ」と言ってはならないということです。子どもにとって貴重な1分1秒を大切にしましょうという意味です。40年生きてきた大人と10年しか生きていない子どもでは時間の感覚が全く異なります。1分1秒まで余暇を楽しむ、時間を大切にするという姿勢を我々は子どもから学ばなければいけないのかもしれません。
その代わり、10時10分になった時のメリハリは大切です。これを3分延長、5分延長と許してしまうと、先程のダブルスタンダードになってしまうからです。前は3分延長で許されたのに、、となってしまうと、休憩をあげたのに不満は高まるという事態になってしまいます。長くなりましたが、常に立ち返られるルール策定を話し合いでしておけば、「〜しなさい」の削減に繋がり、ダブルスタンダードも防げます。そして、このルール策定は時期の変わり目がうってつけです。子どもも心機一転頑張ろうとなっているタイミングを狙います。その点で、間もなく学校が始まるこの時期に新学期に向けたルール策定を話し合ってみてはいかがでしょうか。