5年生後期は中学受験の正念場
こんばんは。
中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
4年生・5年生の組み分けやマンスリーフィードバックが始まり、各ご家庭、夏の範囲無制限のテストで出た課題のあぶり出しと学習計画への落とし込みを行っております。
表題の通り、特に5年生の後期は中学受験の「正念場」です。
卒業生のご家庭とコミュニケーションをとる機会があるのですが、どのご家庭も5年生の後期が一番きつかったというお話を伺います。
一般的に考えれば、受験が近づく6年生になるにつれてきつくなると思われがちですし、そう捉えるのが普通でしょう。
では、なぜ5年生後期が最もきついと感じるのか。
私は、3つの要素が起因していると考えます。
①モチベーションの低下
②成績が上がりづらい
③難易度の高い新出単元が続く
この3つが原因としてあるように感じます。
3つと記しましたが、すべてがリンクしているように感じます。
それは、大手塾5年生の後期が下記のような構図をもっているからであるです。
✅算数を中心に今までの学力がものを言う単元になる。
✅社会を除き、5年生で概ねの新出単元が終了するスピーディーなカリキュラムである。
5年生の後期はとにかくカリキュラムの質と量が厳しさを増してきます。
それも、算数を中心に5年生前期までの学力がものをいってくるので、なかなか成績の向上につなげづらい。
食塩水の原理原則が分からなければ、食塩水と比は解けません。
比の原理原則が分からなければ、平面図形や速さに応用できません。
力学も、前期の学習したことをベースに授業が進む。
国語は「読み方」が定まっていないと、抽象度が増す文章に太刀打ちができない。
このように前期の学習がベース・前提に後期は進むので、「毎週の新出単元を頑張っているのに成績があがらない」→「モチベーションの低下」という負のサイクルを招きます。
6年生は既習事項を教わる分、5年生の後期の方がきついと言われる所以はこれにあります。
創業4期目ですが、過去の3年で我々が最も忙しくなるのが、「10・11月」頃。
6年生の過去問対応に加え、5年生の転塾等の相談が後を絶ちません。
このようにならないためにも、下記の3点を着手したいところです。
・文化祭に足しげく通い、何のために受験をしているのか目標に立ち返る。
・算数のみ、前期の穴(後期につながる単元)を復習する時間を担保する。
・目先のテストで点を取る学習計画ではなく、理解度重視で本人のペースで学習を進める。
この3点は特に意識したいところです。
5年生の後期を制する者が中学受験を制する。
大袈裟な言い方ですが、これを意識し、1日1日を大切に5か月を乗り切りましょう。