中学受験コンサルティング タカベル

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高学年男子の反抗期vs中学受験

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

前号に引き続き、本日はモチベーション面に関連する事柄として、高学年男子の反抗期に対する接し方について記したいと思います。

日ごろご苦労されているだろう男子の扱いについて、同じ男子としてアドバイスになりましたら、幸甚です。

 

まず、反抗期は決して悪いことではありません。

みなさんも親御さんと口をきかなかった時期も多少はあったことでしょう。

 

反抗期は誰もが通る「成長の過程」と捉えることがまずは大切です。

 

逆にこの反抗期がない方が怖いくらいです。これがないと、溜まった鬱憤が「いつ」「どう」爆発するか分かりません。

 

身長や足が大きくなるのと同じ現象位に構えておくことが肝要です。

 

次に、男心をくすぐるという視点も重要です。

 

大変言い方が悪いですが、女子とは異なり、男子はそうはいってもまだ単純です。

 

男子は勝ち負けが大好きな生き物。

 

教員時代にクラスでゲームやレクを行う時の、男子の勝敗への異様な執着はある種印象に残っています(笑)

 

以上のように、まずは反抗期は順調に成長している過程であること。男子は勝負が大好きであること。

 

この視点をもつことが重要です。

 

では、下記に中学受験に臨む高学年男子への効果的な接し方について、下記にポイントをまとめます。

 

✅勉強に乗り気がしてなさそうなら、競争に誘う

 

朝、勉強をしてくれない。計算などの基礎学習を適当にやる。。。

 

そんな時は、親御さんが競争相手になってあげましょう。

 

「計算対決しようぜ」「正解数の多かった方が勝ちね」「今日はスピード勝負しよう」…

 

✅1日の様子に毎日点数付けをしてあげる

 

男子は数字に強い生き物。また、数字に敏感な生き物。

 

ストレートに1日の最後に点数を伝えてあげましょう。

 

最初は甘めに。コメントは良かったことだけを伝える。

 

「今日は50点。社会一生懸命覚えていたね。残り50点はどうすればとれるだろうね。」だけでよいです。

 

反抗期にマイナス言葉は火に油を注ぐようなもの。

子どもながらに、「勉強しなければいけない」とは思っているものの、それが一歩踏み出せない状況。

 

そうした葛藤をしているときに、「勉強しなさい」と言われる。

もう私が中学生・高校生の頃であれば、間違いなく3日はしませんね(笑)

 

男子は数字や勝ち負けに敏感である特性と反抗期であるというフェーズを踏まえ、点数と良かったところだけをフィードバック。

 

カレンダーに点数を書いておき、1週間の合計点が前週の合計点を上回ればあんたの勝ちだよ。と、一言添えましょう。

 

 

✅父親にレスキューを求める

 

男子の扱いに困ったときには父親の出番かもしれません。

といっても、勉強の面倒を見るとか、怒ってもらうとかではありません。

 

単純に諭し、話を聞いてもらう役割に徹してもらいます。

そんな時にご自身の子どものときのエピソードでお願いできるとよいかもしれませんね。

 

仕事の話をされても子どもはピンときませんので、自身の受験のお話や部活でのお話。

目標に向かって頑張った、得られた達成感は最高だったというエピソードであれば最高です。

 

そして、息子さんの悩みを聞いてもらう役割もお任せしましょう。

くれぐれも「何をしなさい」というコンサルスタイルではなく、「何かあったか?」というコーチングスタイルで(笑)

 

以上、長くなりましたが高学年男子の接し方について記しました。

 

タカベルが過去4年間で受け持った生徒は6年9月~はエンジンがかかった印象なので、それまでは辛抱のときなのかもしれません。

過去問が始まってくると、自分の不足点がダイレクトにわかるので、危機感からやるようなります。

塾のライバルも目の色が変わってきますからね。

 

私共も現在籍中の6年生のご家庭からスポットコーチングの依頼が多く寄せられるようになりました。

 

悩んでいる・苦しんでいるのはみな共通なので、粘り強く対応していきましょう。

中学受験はお子さんだけでなく、親御さんが諦めてしまったら、試合終了です。

2025年10月03日 17:12

高学年女子の反抗期vs中学受験

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日は高学年女子の反抗期の中学について記したいと思います。

 

小学校の先生が最も気をつける存在、それが「高学年女子」であるかと思います。

 

学校では特定の集団を形成し、集団内での人間関係・集団同士での人間関係・先生との人間関係など、さまざまな局面でトラブルが発生しやすく、扱いに苦慮している先生も多いでしょう。

 

では、なぜ人間関係のトラブルが発生しやすいのか。

これが中学受験での接し方のヒントになると思い、まずこの視点で記したいと思います。

 

男子と比較し、精神的発達が早いため、社会性を身につけるのも早いことが特徴です。

どのテストを受けても女子の方が国語の平均点が高いのは、この社会性を早い段階から身につけていることに他なりません。

自分ファーストではなく、集団ファーストで動いているからこそ、他人の気持ちに敏感なのでしょう。だから、国語が得意。

 

しかし、社会性を身につけるということは、男子ほど「自分の色を出せない」「自重しないと村八分になる」という意識がはたらき、自分を押し殺しているお子さんも少なくありません。

 

また、女子は「共感したい」・「共感されたい」という深層心理で集団を形成します。

これ自体は悪いことではないのですが、集団を形成するということは「周囲との比較」という視点が必ず入り、自己肯定感が低かったり、自信を持てないお子さんが多いのも大きな特徴です。

 

ここまでをまとめてみますと、高学年女子の特徴は、

 

・社会性を身につけていることから、自分を押し殺している。

・社会性を身につけていることから、自己肯定感が低い。

・共感したり、共感されたりすることで、人間関係を構築している。

 

こういう特徴を持っていることが多いという視点で接してあげることがまずは重要です。

 

だからこそ、

 

・家ではある程度、羽を伸ばさせてあげる。

・存在ややっていることを認めてあげる。

・マイナス言葉を吐いたときは、一旦は共感してあげる。「大変だよね~」など。

 

では、具体的にどのように中学受験に落とし込んでいけばよいのか。

下記のチェックポイントが参考になりましたら、幸甚です。

 

✅やっていることの目的や目標に常に立ち返らせる

 

教員時代に学んだ言葉がけがあります。

 

「ごみを拾いなさい」では動かず、「みんなが気持ちよく過ごすために、ごみを拾います」という言葉がけでないと、動かない。

 

今やっていることの目的や目標に常に立ち返らせるという言葉がけが重要になります。

 

娘「朝勉強めんどくさい」

母親「めんどくさいよね。毎日よく頑張ってると思うよ」→共感する

  「でも、何のために勉強してるんだっけ?」→目的を引き出す

娘「成績をあげるため」

母親「成績をあげるためだよね。つらいと思うけど、一緒に頑張ろう。」→共感+同じ目線で

 

男子は目先の楽しさやわくわくに目が行くのでテンションの上がる学習という視点が重要ですが、女子は精神的に発達している分、やっていることの意味に立ち返らせることが重要となります。しかし、これも伝え方が重要です。

 

✅子ども扱いしない伝え方

 

高学年女子が最も嫌がること。それは、「子ども扱い」です。

 

家庭教師で高学年女子を受け持ったときに、2人に1人から聞いたことあるのが、「うちの親はいつも子ども扱いをするんだよね」です。

 

では、子ども扱いとはどういう対応なのか。

 

それは、上からの指示出しです。「要点チェック終わったの?」や「早く4まとをやりなさい」など。

 

男子ももちろん嫌がりますが、女子は特に嫌悪感を示します。

 

親御さんにとってのお子さんはまだまだ未熟な部分も多く、子どもと感じるシーンも多いでしょう。

 

しかし、高学年女子を1人の大人に接するつもりで対応しないと、過度な反発を招きます。

 

ひどい暴言が発せられる傾向があるのも特徴ですが、これは「自分を下に見ないで」「大人として扱って」というある意味の反作用なのです。

 

指示を出したいのを思い切って我慢し、「今しんどい?」や「大変だよね」と共感・傾聴をこころがけ、「目標に向かって頑張っていこう」と声かけをする。

 

悩んでいる友人に接するつもりで声掛けをする視点でいくと、良いかと思います。

 

✅フリートークの時間を設ける

 

前述しましたが、高学年女子は心の中に様々な感情を抱えている状態。

しかも、中学受験を行っているお子さんはどちらかというとマイナスな感情であることの方が多い。

周りと比較するシーンも受験をしない子と比べて多いでしょう。

 

なにかを解決してほしい状態ではなく、解決できるとも思ってもいなく、とにかく吐き出したい、聞いてほしい状態。

 

こうした時に、勉強のことばかりを話すと、もう信頼関係は築けません。

 

勉強に行き詰まったら、勉強外の話題を話すことで、突破口が開けるかもしれません。

 

とにかく、コンサルではなく、コーチングです。

 

それも、受容・共感・傾聴。これに尽きます。

 

以上、2回に分けて反抗期対応について記してきました。

 

今のご時世、性差について語るのはやや憚られますが、やはり脳内構造も異なることの方が多い。

性差なしには中学受験対応は語れないと考え、筆を執りました。

 

まとめると、

 

男子→ライバル・数字の重要性。

女子→内面に働きかける重要性。

 

そして、大切なのは子どもと同じ目線に立つこと。

 

上から目線では反発を招き、下から目線ではなめられる。

 

勝負重視の男子には同じ目線で、自らも子どもになって勝負する。

コミュニケ―ション重視の女子には同じ目線で、大人として接する。

 

中学受験はお母様が女優になることが大切と言いますが、演じる必要はありません。

視点を上からではなく、子どもに合わせるという意識が何よりも重要であると思います。

 

 

2025年10月02日 09:33

組み分けの時間配分と戦術

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日は四谷生の組み分けテストが1週間前に迫ってきたということで、戦術と時間配分について記したいと思います。

 

しかし、これは成績帯によって全く異なる側面もあるので、BからCを目指す向けで記しますし、あくまでも参考程度にしてください。

急な変更はお子さんが混乱するので、くれぐれもご注意を。

 

【算数】(50分、大問約8つ)

 

・大問1(2分×3問)

 

・大問2(2分×8問)

 

・大問3(2・5分×2問)

 

・大問4(2・5分×2問)

 

・大問5の1(3分)

 

・大問6の1(3分)

 

・大問5の2(3分)

 

・大問6の2(3分)

 

・大問1と2の自信のないところの見直し(5~6分)

 

※大問7と8は避け、大問1と2の失点をいかに防ぐかが肝。

 

【国語】(50分、大問約4つ)

 

・大問1と2(5~6分)

 

・大問3(22分)7分~8分で読了。

 

・大問4(22分)7分~8分で読了。

 

※大問3と4(物語・説明)の順番は得意な題材から着手。

 

※抜き出し問題をスパッと諦められるかどうか、記述を白紙で提出しないかどうかが時間と点数を大きく分ける。

 

※特に抜き出し問題は、あたり(キーワード)をつけて探し、そこ周辺になければ後回し。

 

理科と社会は時間が足りなくなるという話はあまり聞かないので(BからC層では)、参考程度に注意点を。

 

【理社】

 

・漢字で答えなさいと言われていないものは欲張らない。

 

・理科の大問2以降は生物・地学分野からさばいていく。

 

・社会はリード文をすべて読んでから解いてはいけない。傍線部周辺だけで解く。

 

・理科・社会ともに2択で迷った場合は、次の問題に行き、最後に戻ってきて考える。(即決しない)

 

・グラフの読み取りは理社ともに時間を取られるので後回し。

 

ご参考になりましたら、幸いです。

 

タカベルではこのようなテスト戦術を授け、うまくいったことといかなかったことをコンサルティング内で振り返りを行います。

過去問では特にこうした戦術が大変重要になります。

2025年10月01日 10:41

算数の学習で意識してほしいポイント

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

 

さて、本日は算数の学習で意識してほしいポイントについて、記していきたいと思います。

 

第一ステップ:計算問題は毎日解く(可能なら、バラエティ豊かに)

第二ステップ:原理・原則の理解を疎かにしない

第三ステップ:自分のレベルに合った問題を解く

第四ステップ:間違えた問題の解法説明をさせる

第五ステップ:その週の学習計画に、「間違えた問題」を直す専門日を設ける。

第六ステップ:その週の学習計画に、前週の単元の学習を盛り込む。

 

ここまで固めれば、文句なしです。

 

計算問題は、四則計算・□の計算・分配法則(計算の工夫)・単位変換の4点セットで。

 

原理・原則の理解は、例題・類題(予習ナビも含む)の勉強をとことん重視する。

理解が不足している場合、繰り返し視聴する。タカベルの家庭教師はこの例題・類題をとにかく重視しています。

 

自分のレベルに合った問題。偏差値50に満たない場合、トレーニングと基本問題を中心に回します。偏差値55を目指す場合は、練習問題の左ページまで解きます。偏差値60を目指す場合は、練習問題まですべて解きます。

もちろん、一足飛びに次のステップに向かうことはやめましょう。偏差値50の水準に達してから、練習問題の左という具合に負荷をかけていきます。

 

そして、これが重要。間違えた問題の解法説明。

当たり前ですが、1+1の計算ばかりをしていても学力は上がりません。

学力向上には間違えた問題へのアプローチが重要です。

算数において、重要なアプローチは「本当に理解しているかどうか」を確認すること。

そこで、解法説明を取り入れてください。しどろもどろの説明になる問題は真の理解が不足しています。

 

ここまでできればというのが、解法説明をさせた問題が自力で解けるかどうかを確認。

1週間の中でその週の間違えた問題を振り返る専門日を設け、自力で解けるかどうかを確認する。

 

ダメ押しで、前週の問題を小刻みにスケジュールに組み込む。(基本問題大問4つを1つずつ塾なし日4日に組み込む)

 

ここまでできれば、算数の学習は盤石と言えるでしょう。

 

中学受験で最も差を分けるのが算数であることは、昔も今も変わりません。一番時間を要する科目であるからこそ、戦略をもって、上記の留意点に気をつけながら、学習を進めていきましょう。

 

大手塾に通いながらのご相談も随時受付中です。

2025年09月30日 11:46

入試直前でも差がつく社会の勉強リスト

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

私どもは徹底的に過去問を研究し、出題頻度の高い内容とその学校ならではの特徴をリスト化。

 

お子さんの解答用紙で間違っている問題とリストを照らし合わせ、最終盤にやるべきことを面談で提案しています。

 

さて、本日は社会の入試直前でも差がつくポイントを解説していきたいと思います。

 

4まとやコアプラに収録されている基礎知識のインプットは終了したことを前提に記していきます。

 

①地理の統計資料

 

多くの学校の問題を見る中で、これはまだまだ差がつきそうな単元(仕上がっていないお子さんが多い)です。

 

サピックス生は夏期講習にデータバンクを扱ったと思いますが、「日本のすがた2025」などを活用し、農作物の都道府県ランキング1位・2位、人口・面積の上5つと下5つ、輸入相手国先ランキング1位・2位などを中心に抑えていきましょう。

 

②雨温図

 

これも苦手なお子さんが多いのが特徴です。6つの地域の雨温図の特徴はさることながら、最近では北海道の中での雨温図や世界地理とからめた雨温図などのマニアックな領域も出題されています。

 

いずれにしても、気温と降水量の各地域の特色は抑えられるようにしておきましょう。

 

③年表

 

年表は重要です。これを知っておくだけで、解ける問題は数多存在します。

並べ替え問題、この時代で起きた出来事を問う問題、年表中のどことどこの間に入りますかという問題。

これらは年号を知っておけば解ける問題ですが、負荷が大きいので、敬遠されがちなのも事実。

そこを入試は狙ってきます。

 

④史料

 

「汝や知る 都は野辺の 夕ひばり あがるをみても 落つる涙は」

 

この史料は応仁の乱の際のものです。

 

国司藤原元命の圧政の史料など、このあたりはまだまだ手薄な受験生が多いので、押さえておきましょう。

 

⑤憲法の条文

 

これも苦手とするお子さんが多い領域です。まず、言葉が難しいですからね、、、

 

前文・9条・13条・14条・25条・41条。このあたりは何が聞かれてもよいように押さえておきましょう。

 

⑥表・グラフの読み取り問題

 

昨今のトレンド。前提知識不要な初見の表とグラフが出されて、正しいことはどれですかと問う問題。

 

私はこの類の問題と地形図は本番では時間がかかるので、後回しにした方がよいとアドバイスをしますが、好む学校は好みますし、最近そうした学校が増えていることもまた事実。言及されている数字に〇をつけるなど、トレーニングが必要なので少しずつ取り組むようにしましょう。

 

⑦記述問題

 

最後に記述。まだまだどの受験生も書き方が身についていない印象です。

 

まずは作法をおさえることが大事。

 

・グラフから言えることを記述させる問題は、グラフから読み取れる情報を必ず盛り込む。

 

・地球温暖化と貝塚の分布をからめた問題なら、「海水面の上昇」1960年代の消費量の増加を問う問題なら、「高度経済成長」など、キーワードを盛り込む。

 

など。

 

これに時事問題が入るわけですから、社会はまだまだできることがたくさんあります。

そして、ここからでも最も伸びる科目です。

 

入試は1点が合否を左右する予断を許さない戦い。積み上げやすいものから着手していきましょう。

2025年09月28日 13:46

読書=読解力向上ではありません

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

さて、本日は読解という単元が一朝一夕には伸びないわけについて記したいと思います。

 

国語は語学ですから、まずは言葉を覚えていかなければなりません。

当然、熟語というものは漢字が積み重なってできますので、国語の基礎学習の第一歩は漢字学習というわけです。

 

そして、本文を読み取る際の語彙力というものも当然求められますから、次なる第一歩は語彙力の強化となります。

 

単語と助詞が合わさり、文が構成されていきます。そして、文が集まり、文章となるわけです。

 

当然得点化をしていくためには、設問に答えられるようにならなければいけません。

 

ところが、そこには常に制限時間という壁が立ちはだかります。

 

つまり、文章を「早く読む」能力と設問を「早く解く」能力が要求されます。

 

「早く読む」能力というのは、いきなり早く読めるようになるわけではありません。

日ごろから活字に触れている経験をしていないと、不可能です。

 

ところが、読書をしていてもこれはなかなか改善されていかない問題であると思います。

しかも重要なことは、読解が苦手なお子さんは読書も嫌いなものです。

そこで議論になるのが、興味がある文章を提供すればよいのではということ。

しかし、試験の題材は苦手な子にとって興味のない文章が出てくることの方が多い。

 

読書をしても点数化できない。そうなると、読書をますます嫌がるようになる。

正直、私共はやらないよりはマシという程度でとらえています。

 

では、どうすれば早く読め、早く解けるようになるのか。

 

5年生の前期までに「精読勉強法」を確立することです。

 

1つの文章を3日にわけて行います。

初日は音読と線引き。

2日目は音読と要約。

3日目は音読(タイム計測)と設問。→初期は選択肢問題のみ。

 

毎日同じ文章を読み、最終日にタイム計測を行うことで、どれだけのスピードで読まなければいけないかを感じ取ることができます。1題6~8分で読み切ることが入試では要求されます。

 

そして、重要な箇所に対する線引きを行うことで、設問を早く解くための下ごしらえを行います。

作者は十人十色ですが、問題作成者は国語のプロが作ります。だいたい、どの出題者も聞きたいことは決まっています。

それは、「本文の中で重要な箇所を捉えられていますか?」ということ。正しい箇所に線をひければ、問題を解く糸口を探す時間短縮につながるというわけです。

 

次に、要約。これは文章を塊でとらえる練習です。〇行目から〇行目は「地球温暖化」の話。〇行目から〇行目は「花子が落ち込んでいるシーン」と、塊でとらえることができれば、これまた設問を解く時間短縮につながります。

抜き出し問題などでは国語が苦手なお子さんは1から探す傾向にあります。塊で文をとらえることができれば、答えの箇所にあたりをつけられますよね。

 

このように、漢字と語彙→毎日の音読→精読トレーニングを積めてはじめて、設問をどう解いていくかという段階に入ります。

 

読み方が定まっていないお子さんが付け焼刃の設問解法テクニックを学んでもその文章では通用するが、他の文章では全く通用しません。

そして、1度読んだことのある文章は2度と出題されませんから、これはあまり意味のないトレーニングです。

 

時間はかかるかもしれません。テスト対策ではないので目先のテストの点数は上がらないかもしれません。

 

しかし、思い出してください。国語は算数と配点は同じ。どの科目でも「問題を読む」ことが要求される。

そして、生涯にわたって仕事でも読解力は必要。

 

コスパの悪い話ではないと思います。1歩1歩頑張っていきましょう。

 

2025年09月25日 15:14

受験戦略で最も大切なこと

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日はタカベルが受験戦略で最も大切だと考える「併願校選び」について記したいと思います。

 

なぜ、「併願校選び」が重要なのか。

 

それは単純に、最終的には併願校に進学される方の方が多いからです。

 

無論、本命校に向かって努力をし続けることになんら間違いはありませんが、枠の関係で本命校に合格できるのはわずか。

 

否、本命校を見据えたとしても併願校選びはとても重要です。

 

では、どういう観点で併願校選びをしていけばよいのか。

 

雰囲気は無視した切り口で記していきたいと思います。

 

✅通学圏内で早めに合格をつかむ併願校選び

 

入試と模試は別物です。

電車に乗ったときから始まる独特な緊張感。

 

そして、合格か不合格で判断をされる戦い。

わずか12年しか生きていない子たちが初めて一人で戦ってくる戦いです。

 

それが連戦連敗で始まったらどうでしょうか。

その精神状態の中で、2日3日の試験を受けてしまうと、本来の実力は発揮することはできません。

 

したがって、通学圏内で早い段階で合格をつかんでおくことが何よりも重要です。

 

特に神奈川県や東京南部にお住いの方は留意が必要です。

 

埼玉入試や千葉入試で合格をしても通学圏内でないので、通うことはできません。

こうしたご家庭は1日の午後に安全校をセットしておくことを強くお勧めいたします。

以前、神奈川御三家に合格されて進学された方にも、1日は勝負を回避し、安全校をセットすることを強く提言しました。

 

当然、東京北部・東部・埼玉・千葉にお住いの方は1月に安全校をセットしておきましょう。

 

では、安全校の定義とは何か。

 

私たちは6年9月の模試における、自分の持ち偏差値よりも5以上下回る学校を安全校と定義しております。

(実際、この安全校が不合格になったご家庭は過去3年間で0です。)

 

考えたくはありませんが、1日ご縁なし。最低でも1日午後合格の状態を以って、2日以降に臨んでいきたいということです。

 

それほど受験がお子さんに与えるプレッシャーは計り知れません。

 

✅苦手科目の問題傾向を意識した併願校選び

 

次に大切なのはこの視点です。

どちらかというと、安全校ではなく、第二志望・第三志望選びで参考にしたいポイントです。

 

それは、苦手科目の問題傾向を意識した併願校選びです。

 

タカベルでは今週から過去問演習を開始していただいております。

それもかなりコミットして行ってもらっています。

(1週間で2年分解く→直し→その週に間違えた問題を再度→忘れたころにもう1度という具合に)

 

この学習こそが6年後期の偏差値5程度であれば逆転を巻き起こせる超重要な学習と位置付けています。

対策が甘ければ、5程度はすぐにひっくり返されてしまいます。

 

この過去問学習に重きを置くという視点に立てば、通塾日は増える・学習課題は増す・過去問が入ってくる。と、弱点補強をしている時間はとれません。

 

そこで、苦手科目に応じた併願校選びが大変重要となると考えています。

 

なぜなら、6年9月の時点で苦手な科目が得意になって、本番に臨める確率はかなり低いからです。

 

であるならば、本命校と苦手科目の傾向の近い学校を選ぶことで、対策の手間や苦手克服の手間を単純に減らすことができます。

 

最も分かりやすい例でいえば、国語が苦手。その中でも、物語文は得意だけど、論説文が苦手な場合。

 

第二志望・第三志望は物語文を出してくれる学校を選べばよいわけです。

 

長くなりましたが、

 

私たちは、お子さんが第一志望に掲げている学校はどんなに偏差値が足りていなくても、過去問の点がとれなくても、お子さんがギブアップをするまでは絶対に変えるべきでないというスタンスです。それは、一生後悔する可能性があるからです。お子さんの人生はその先の方がはるかに長いので、お子さんのコンセンサスなしに、取り上げてはいけないという考えです。

 

その代わり、入念に保険をかけて併願校選びを行います。

であるからこそ、上記2つの視点は大変大切にしています。

 

学校の雰囲気ももちろん重要であると思います。

しかし、学校の雰囲気というのは、その子にとって絶対に合う合わないが保証されているものではありません。

 

入った年、一緒になったクラスメイト、クラスの担任の先生。。。

 

子どもの心は本当に細かいところ一つでも変わります。学校説明会での雰囲気が良かったが、実際は違ったという例も多くあります。

 

ぜひ、試験問題や受験日程という視点も忘れずに学校選びをしていただきたいなと思います。

 

入った学校がご縁のある学校と言いますが、問題の相性の良い学校が求めている人物像に近いので、案外幸せなのかもしれません。

2025年09月24日 11:48

理科の学習で意識してほしいポイント

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

 

さて、本日は理科の学習で意識してほしいポイントを段階別に記していきたいと思います。

社会と似ているポイントが多くありますので、ご了承ください。

 

第一段階…生物・地学分野と化学の基礎知識についてはテーマの音読と図鑑を併用。

 

第二段階…上記分野についての要点チェックやまとめてみようを解く。

 

第三段階…上記問題の聞かれていないところも答えられるかを確認する。(陽性植物:桜・□・ナラ・栗とあったら、桜・ナラ・栗も答えられるかどうかを確認する)

 

第四段階…化学の計算分野と物理分野は算数と同様、例題・類題等の原理原則の理解を重視し、実験動画と併用。

 

第五段階…上記分野の基本問題(サピックス生は確認問題半分を目安)を解く。

 

第六段階…上記問題で間違えた問題の解法説明をさせる。

 

第七段階…表とグラフの読み取り方を学ぶ

 

推奨…理科実験教室に通う

 

こんなところでしょうか。

 

 

昨今の受験生の傾向として、理科に苦手を抱えているお子さんが非常に多くなっております。

 

それは、第七段階のような問題傾向が増えたということもありますが、理科が苦手なお子さんの共通点として、「学習が座学にとどまっていること」が挙げられます。

 

ここで気になるのが、社会は苦手なお子さんが少ないのに、なぜ理科は多いのか。

 

社会は「行ったことがある」「歴史漫画を読んだことがある」など、具体的なイメージがわきます。

しかし、公民や理科は最近の子は特に、なかなか実体験と結びつきません。

なので、学習が座学にとどまってしまうと、イメージがわかないのです。

 

これを払しょくするための処方箋を上記のようにまとめました。

 

まず、図鑑と実験動画は必ず副教材として準備しましょう。

図鑑はなるほど理科図録、実験動画はNHK for schoolがもっともおススメです。

 

そして、実体験に勝るものはありませんので、理科実験教室やプラネタリウムや科学館などに積極的に連れて行ってあげましょう。

 

好奇心の刺激こそが成績アップの一番の近道です。

 

さて、勉強面に話を戻します。

 

理科の難しいところは算数的な学習と社会的な学習が混在しているところです。これは単元によってアプローチを変更しなければなりません。

 

暗記系が多い生物分野と天体を除く地学分野と水溶液・気体・金属の性質などの化学知識分野は「社会型勉強」で。

計算が多い化学分野(燃焼・飽和水溶液・中和・気体)と物理分野は「算数型勉強」で。

 

このメリハリをつけるとともに、「社会型勉強」分野では図鑑を見せながら。「算数型勉強」分野では動画を見せながら。

これが重要です。分野を問わず、重要なのはとにかくイメージです。

 

そして、最後の難関が表とグラフの読み取り問題。

学力の高いお子さんでもこれに苦しむお子さんが続出です。

 

5年生前半までは、グラフに印をつけさせることが重要です。横軸の単位、縦軸の単位にチェックをつけ、まずは縦横が何を示しているのかを可視化させることが重要です。一番良いのが、「状態変化のグラフ」や「湿球温度計と乾球温度計」で練習することが有効です。どこからどこまでが氷で、どこからが氷+水の状態なのか。縦軸と横軸で確認しながら、練習してみましょう。

 

5年生後半からは、積極的に「比」を使って解くようにしましょう。中学受験の理科のグラフの問題は「比」を使えば対応できるものが多くあります。もちろん、算数の「比」がしっかりと頭に入っていて、比例式を使いこなせることが大前提ではありますが…

 

最近の傾向を見ていると、理科で差が生まれている傾向もあります。理系に力を入れている女子校ではこの特色が顕著です。

 

無視できなくなりつつあるので、「副教材」と「勉強法の使い分け」と「グラフ」と「体験」

 

この4つをキーワードに頑張りましょう。

2025年09月23日 14:34

6年生上位層の理社

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日は6年生上位層の理社の課題について記したいと思います。

 

上位層で理科と社会にお悩みの方は、このような状態が多いと思います。

 

・コアプラスや4まとは1周し、8割程度はこたえられる。

・日ごろの宿題は難なくこなせている。

・DCや週テの点数も悪くはない。

 

でも、模試になると成績が下がる、、、

 

このような上位層で理社にお悩みの方は共通して、下記に課題があるケースが多いです。

 

・理科や社会の表やグラフの問題に極端な苦手意識を抱えている。

 

・歴史の並び替え問題が不得意。

 

このいずれかのパターンが多いかと思います。

 

特に、理科の表やグラフの読み取り問題は模試でも出題傾向が非常に高く、昨今の入試のトレンドにもなっております。

 

 

こうした問題は下記の3つを抑えておくことが重要となります。

 

①選択肢やリード文で示されている式へ、表に書かれている数字を代入してみる。

 

②実験結果を表す表で、他の比較対象と異なっているところに注目(マーキング)する。

 

③実験結果を表すグラフで、傾きや数字の変化が止まっているところに注目する。

 

次に歴史。

 

歴史は聞かれる角度が社会の中で最も多いので、学習が難しい分野です。

 

漢字、出来事、人物、場所、文化、諸外国の動き、因果関係、資料、肖像画…

 

しかし、最もクセモノなのが、並べ替え問題です。

 

「この出来事は表のどことどこの間に入りますか。」

「次の4つの出来事を古い順に並べ替えなさい。」

「この条約の後に起きた出来事で正しくないものを選びなさい。」

 

上位層でもこうした問題に苦手を抱える子も少なくはありません。

 

これを解決する手段が「年表トレーニング」

 

版籍奉還1869年

廃藩置県1871年

地租改正1873年

 

こうした年号を瞬発的に答えることが出来れば、多くの並べ替え問題に対応することが出来ます。

 

私たちは子ども一人一人のこうした課題をテストから見つけ出し、オススメの副教材のご紹介や自前の教材をお配りしております。

2025年09月22日 15:30

日能研で成績を上げるには

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日は日能研の成績アップ術を箇条書き形式にて紹介します。

 

・6年生の計算テキストはA~Eで構成されているが、Aは計算のみ。DやEは一行題や図形という構成になっているので、この日はA、この日はBという進め方ではなく、それぞれを5~6分割して進めていく。

 

・算数の要となるテキストは栄冠の学び直し①と③。偏差値50に満たない場合、学び直しの①をまずは直し→解法説明まで固め、8割の理解を目指してから、学び直し③に行く。①の理解がおぼつかない場合は、①でとどめておく。

 

・強化ツールの共通は取り組みたい。応用は偏差値60あって、65近辺の学校を目指す場合に有効。

 

・当然、育成テストの直しが模試の結果にリンクする。拘束日数が厳しい側面があるが、育成テストの直しは最優先で取り組む。偏差値50を目指す場合、50%以上の正答率。偏差値60を目指す場合、35%以上の正答率の問題を中心に直す。

 

・国語の読む書くツールは必ず、本科テキストの説明書きのページを音読・理解してから、本科の問題と栄冠の問題に取り組む。

 

・漢字は読みのセクションと書きのセクションでわかれているが、読み書き同じ漢字が対応しているので、答えが見えてしまう。したがって、取り組むときはいずれかを隠して行う。そして、他塾同様、形の難しい漢字(垂直の垂など)や送り仮名や同音異義語はマスト。

 

・読解の家庭学習用で初見の問題は学び直し③であることが多い。偏差値が45未満の場合は、音読+線引き・音読+要約・音読+設問(半分)・音読+設問(半分)など、4日に分けてしっかりと取り組むことをお勧め。偏差値が50を安定して超えている場合、本教材を制限時間つきトレーニングとして活用することをおすすめ。文章自体はそんなに長くないので、長くても20分くらいで設定。

 

・理科社会のテキストが勉強しづらい側面がある。太字がなく、どこが重要なのかが分からない。しかし、テキストの音読は理科と社会の学習において必須。では、どうすればよいか。

栄冠学び直し①で聞かれている内容を中心にマーカーを引き、暗記をしていく。また、これは他塾もそうだが、特に日能研は写真が少なめの傾向があるので、図鑑・動画をからめつつ、場合によっては予習シリーズと併用で学習を進めていくとよい。

 

・社会は全体的にグラフが多い構成になっていて、折れ線グラフであれば傾きの変化が激しい箇所とその理由・ランキングであれば2位までを暗記したい。栄冠学び直し③はこれらを中心に構成されている。

 

・理科の本科テキストの実験は意外と重要。因果関係を理解するためにもさばいておきたい。

 

・理科と社会は学び直し①と③ができればよいが、算数と国語のいずれかに大きな課題を抱えている場合は、その週は最悪①までと絞る。拘束日数が多いので、メリハリがより求められる。

 

※各大手塾の学習計画や勉強法も無料面談で受付中です。お気軽にご参加ください。

 

2025年09月19日 12:46