中学受験コンサルティング タカベル

家庭教師 × コンサルティング 学習指導と効果的家庭学習で成績アップ!!

2025年の記事:ブログ

モチベーション維持に大切なこと

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

早いもので5月も残すところわずか。6年生は4か月が経過し、受験に向けて3分の1が終わろうとしています。

 

今月の初頭に「GW後は様々な面でモチベーションが落ちやすい」と記させていただきました。

 

実際、無料面談でもこのような相談が増えてきたなという印象です。

 

私どもの週1回のコーチングでは、

 

①タスク提出

②1週間の振り返り(生徒から見てできたところとそうでないところ)

③コーチからのフィードバック(コーチから見てできたところとそうでないところ)

④次週の目標設定の4本柱で実施しています。

 

そんな中でも、大切にしていることが初回面談での「約束とルールの徹底」です。

 

例えば、21時30分までにタスクを提出し、22時までにはベッドに入る。

50分勉強し、5分休憩する。

 

などなど…

 

こうした約束事を最初の段階でしっかりと定め、できたらほめる。できていなかったら、何がまずかったのかとどうすればできるようになるのかを一緒に考える。これを重視しています。

 

子どもというのは基本的に大人よりも真面目で、臨機応変さがないと思っています。

それは、学校という「ルール」を必要とされる枠組みで育っているからだと考えています。

 

つまり、明確なルール(前述のように時間に関する側面やタスクの消化率など)を最初にしっかりと定め、そこに立ち返らせることが極めて重要なのです。そして、それができていなかった時に頭ごなしに叱るのではなく、質問対話形式で「何がいけなかったのか」「今後どうしていくのか」をしっかりと話し合うことが重要であると言えます。

 

そして、忘れてはならない視点が親御さんも約束を守るということ。

 

例えば、1時間の余暇の時間は干渉しないだとか、勉強時間を延長しないなど、、、

 

ルールを課した以上は親御さんもルールを守るという姿勢が極めて重要です。

 

チャイムを守りなさいと言っている教師が、自分は守らずに授業を延長していたら、学級崩壊を招きます。

 

それは、教師の言葉の重みがそこには全くなく、子どもと信頼関係が一瞬のうちに崩れてしまうからです。

 

これは親子関係も同様ですし、コーチと子どもとて同じことです。要は人間関係ですから、約束というのは非常に重要なわけです。

 

大変残酷な話ではありますが、小学生が「なんとしても○○中学に受かるために、一生懸命勉強して、やりたいことも我慢して走り抜けよう」とできるお子さんは本当に本当に一握りです。

 

もちろんこれが理想なのでしょうが、皆さんや私も含めて、小学生時代にこのような高い意識を持ててたかと言えば、全くそんなことはないでしょう。少なくとも、私はやらされ勉強一辺倒でした。

 

であるからこそ、まずは「中学受験をやりたいなら、最低限のルールを守りなさい」という基準を明示し、それを評価もしくは対話でフィードバック。親御さんもルールを守る。これしかないのです。

 

地道ではありますが、モチベーションとはこうした細かいことの積み上げの先に上がってくるものですし、最終的に合格と自己肯定感という最高の結果を手にできるのだと、過去の指導を通して改めて感じさせられる、今日この頃です。

2025年05月29日 08:56

埼玉入試・千葉入試を見据えて

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日は埼玉・千葉入試の位置づけについて、記していきたいと思います。

 

なお、本記事は合格をもらっても、埼玉や千葉に通えない方向けに執筆いたします。

 

通えないのならば、受ける必要はないのでは?と思うかもしれません。

いいえ、絶対に「受けるべきです」というのが私どものスタンスです。

 

実際、神奈川や東京南部にお住いの方も最初は受験することに消極的でしたが、2月入試が終わったあとに「この埼玉入試が非常に効きました」と卒業生の保護者の方々から多く、コメントをいただいております。

 

では、どういう目的で埼玉を受験することが大切なのか。3つの理由があります。

 

①午前受験・午後受験の練習

②どちらかで合格をつけて自信をつける

③駅周辺からの独特の雰囲気を経験する

 

この3つが大きな理由として挙げられます。

 

まず①について。

模試と入試は全く別のテストと考えた方がよいと思います。

模試は「合格率〇%」というフィードバック。入試は「合格か不合格」かの世界。

全く別物です。別物であるからこそ、緊張しますし、大変疲れます。

そして、2月1日は午前・午後両方を受験される方が多いわけです。(1日午前の結果がまだ分からないため)

中には1時間の移動を強いられるご家庭もいるでしょう。

そうした際に、埼玉受験・千葉受験を活用し、午前受験と午後受験の経験はしておいた方がよいと思います。

 

次に②について。

必ず合格をつかむという視点も大切にしてほしいと思います。

入試は残酷なもので、「合格か不合格か」でしか、尺度はありません。

全くそういうわけではないのですが、子どもにとって合格は今までの努力が認められた気になる一方で、不合格を突き付けられると今までの努力が否定された気になってしまいます。

通わない埼玉受験でさえ、仮に2連敗でスタートしてしまうと、2月1日に子どもは不安な状態で臨まなければならなくなります。子どもの気持ちを第一に考えるという視点に立てば、第一志望校と同じ偏差値帯の学校と絶対に合格がつかめる安全校の2つを埼玉・千葉入試で受験することが大切です。1つでも合格をもらえる受験プランを組み立てましょう。

 

最後に③について。

埼玉入試はある意味で2月1日よりも独特な雰囲気かもしれません。東京北部や埼玉にお住いの方はもちろん、前述のような練習受験として、神奈川・千葉・東京南部の方も一斉に集結します。2月1日は各駅に分散されることを踏まえると、ある意味で1月10日前後の大宮付近が最も独特の雰囲気と言えるかもしれません。

特に緊張するタイプのお子さんは、本番を見据えた練習の場として活用した方がよいと強くお勧めいたします。

 

受験で最も大切なことは、お子さんの「メンタリティー」。

親御さんの安心がお子さんの安心につながるという視点から、私どもはコンサルティングをメインサービスに据えているのですが、お子さんの気持ちを第一に考えた受験戦略というのが、昨今の中学受験では特に大切になっています。

 

毎年、大宮近辺のホテルは埋まるのが早いですから、ぜひ前向きに検討いただき、予約を行っておくことをおすすめいたします。

 
2025年05月28日 09:42

6年生9月以降を見据えて

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

私事ですが、ダイエットを始めてちょうど2か月が経過し、約12kgの減量に成功しました。

ずいぶんと体も軽くなり、仕事のパフォーマンスも心なしか上がってきたように思えます。

今後は普通の食生活をしながら、体型維持に努めること。これにフォーカスをあてて頑張っていきたいと思います。

 

さて、本日は主に6年生の保護者の方に向けたテーマで執筆していきたいと思います。

 

6年生9月以降は親御さんもお子さんも大変忙しくなります。

 

まず、生活の中心になるのが過去問演習。

 

タカベルが毎年毎年、超重要視しているのがこの過去問演習。肌感覚ですが、この過去問演習のやりこみ具合によっては偏差値5程度の差は簡単にひっくり返るだけでなく、ひっくり返せることを確信しています。(7月頃に毎年大好評の「過去問分析サービス」の先行案内を予定しています)

 

では、どのくらいの分量を解いていただいているのか。

 

あくまでも目安ですが、タカベルでは

 

第一志望10年

第二・第三志望5年

第四・第五志望3年

 

合計26年分を9月下旬から12月下旬までの13週間で実施いただいています。

 

つまり、週2年分のペースで解いていきます。

 

普通じゃない?と思うかもしれませんが、過去問は1年分4科目を解くだけで3時間を要します。

そして、当然ここでも大切なのが「直し」

解説を見ても理解できないので、家庭教師陣にはこの「直し」に全ぶりをしてもらい、家庭学習ではできなかった問題の課題感をつぶす。(生物分野での失点が目立つ場合、それに対応する教材を高畑が学習計画に盛り込む)

最後に、家庭教師に習った「直し」を自力で解けるかどうかをもう一度自分で解く。

 

この徹底した過去問学習を行うことで、手前味噌ではありますが、第一志望53.3%・第二志望まで86・6%という合格率を達成してきました。

 

なにが言いたいのかというと、かなりの時間が過去問学習にとられるということです。解くだけで週6時間、家庭教師に直しを実施してもらうのに約週3時間+家庭教師の指導しない科目3時間、習ったところをもう一度解く2時間。週14時間程度は過去問に費やすことになります。

 

それに集団塾の宿題や授業の受講が重なると、とてもではありませんが、回りません。

 

したがって、この怒涛の9月以降を迎える前に下記のことを行ってもらいたいと切に願います。

 

①基礎学習の積み上げ

 

算数であれば、重要単元(割合・速さ・平面図形)の基本問題や下剋上算数・重要問題チェック・基礎トレなどの1行問題。

国語であれば、漢字・語句文法・語彙の3点セットに加え、記述を除く物語文・論説文の読み方・解き方の定着。

理科であれば、コアプラやメモチェなどの8割の知識習得に加え、物理化学の5年の内容の定着。

社会であれば、コアプラやメモチェなどの8割の知識習得に加え、年表・統計・憲法等の積み上げ。

 

②学校見学

 

6年生9月以降はモチベーション向上と目標の再認識のため、志望度の高い文化祭は連れていくべきですが、それ以外はお子さんは勉強にフォーカスをあてさせたいところです。したがって、この春のシーズンに受ける可能性のある学校は積極的に回っていくようにしましょう。特に、今はモチベーションが落ちやすい時期なので、より有効です。

 

私の性格もあるのかもしれませんが、先の見通しが立たないとイライラするタイプです。

今後これが待っているというのが分かれば、前倒しで手が打てます。

 

その一端を本日はお示しいたしましたので、今一度学習計画の再考をしてみましょう。

受験はまだここからが勝負です。

2025年05月27日 19:36

2月1日午後の考え方

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こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

先日、高畑・鈴木は国語の『文章読解の鉄則』や『塾技』を出版されている井上 秀和先生とともに焼肉ランチをご一緒させていただきました。

定期的に業界の方とお話をする機会があるのですが、私も常々国語の重要性をコンサルティングの中で説いているので、大変有意義な情報交換の場となりました。

 

今後も積極的に交流の場を設け、私どもも研鑽に努めてまいりたいと思います。

 

さて、本日は2月1日午後の考え方について記します。

 

今まで再三説いてまいりましたが、学校の良し悪しは偏差値では決まりません。

偏差値ありきで学校選びを行ったがために、合格をもらっても不登校やメンタルに影響してしまった例は存在します。

 

本人の性格に合った雰囲気の学校かつ問題傾向の合う学校が実は中に入ってから、如何なく能力を発揮することができるのだと、中学生以降も関わらせていただいている中で強く感じるところであります。

 

しかし、2月1日午後の考え方は上記とは異なる視点でチョイスすることが重要になります。

 

それは、「受験本番のお子さんのメンタリティー」という視点。

 

2月1日午前を第一志望とするご家庭が圧倒的に多いでしょう。しかし、この第一志望の合格率は約3割の世界。

つまり、2月2日以降も受験が続くパターンの方が多いわけです。

 

この視点に立てば、2月1日午前・午後の連敗は絶対に避けなければなりません。

 

親御さんのメンタルはもちろん、お子さんにかかるプレッシャーが半端ないからです。

 

そして、2月1日午前で不合格であったとしても、2月2日以降に2次試験を実施する学校の方が多いわけです。

 

2月1日午後の合格を手にして自信をつけて、2月2日以降に臨んでいくことが受験のトータル戦略的に極めて重要なのです。

 

子どもにとって、「不合格」という3文字は今までの自分の努力を否定された気になります。そして、この3文字を見たときに、感情が爆発する子さえいます。受験とは本当にシビアかつ子どもにとってはプレッシャーなのです。

 

裏を返せば、どこの学校であれ、「合格」という2文字ほどお子さんにとってうれしいものはないのです。その自信と自己肯定感を以て、2日以降に臨んでいくことがいかに重要か。

 

親御さんの受験ではなく、お子さんの受験。そして、子どもにとっては中学受験はあくまでも通過点にすぎません。

 

就活でいうところの「大手病」であってはいけません。お子さんのメンタリティーと2日以降に影響を大きく及ぼすという視点をもって、特に1日の午後は幅広く学校を見るようにしましょう。

2025年05月25日 10:58

理科の学習で意識してほしいポイント

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

おかげさまで胃腸炎も無事に快方に向かってまいりました。

以後、体調に留意をして運営を進めていきます。

 

さて、本日は理科の学習で意識してほしいポイントを段階別に記していきたいと思います。

社会と似ているポイントが多くありますので、ご了承ください。

 

第一段階…生物・地学分野と化学の基礎知識についてはテーマの音読と図鑑を併用。

第二段階…上記分野についての要点チェックやまとめてみようを解く。

第三段階…上記問題の聞かれていないところも答えられるかを確認する。(陽性植物:桜・□・ナラ・栗とあったら、桜・ナラ・栗も答えられるかどうかを確認する)

第四段階…化学の計算分野と物理分野は算数と同様、例題・類題等の原理原則の理解を重視し、実験動画と併用。

第五段階…上記分野の基本問題(サピックス生は確認問題半分を目安)を解く。

第六段階…上記問題で間違えた問題の解法説明をさせる。

第七段階…表とグラフの読み取り方を学ぶ

推奨…理科実験教室に通う

 

こんなところでしょうか。

タカベルは4月下旬から週3コマの授業+月1回の自走コーチングを行うスペシャルブランを導入しました。この狙いの1つがまさしく理科の強化。

 

昨今の受験生の傾向として、理科に苦手を抱えているお子さんが非常に多くなっております。

 

それは、第七段階のような問題傾向が増えたということもありますが、理科が苦手なお子さんの共通点として、「学習が座学にとどまっていること」が挙げられます。

 

ここで気になるのが、社会は苦手なお子さんが少ないのに、なぜ理科は多いのか。

 

社会は「行ったことがある」「歴史漫画を読んだことがある」など、具体的なイメージがわきます。

しかし、公民や理科は最近の子は特に、なかなか実体験と結びつきません。

なので、学習が座学にとどまってしまうと、イメージがわかないのです。

 

これを払しょくするための処方箋を上記のようにまとめました。

 

まず、図鑑と実験動画は必ず副教材として準備しましょう。

図鑑はなるほど理科図録、実験動画はNHK for schoolがもっともおススメです。

 

そして、実体験に勝るものはありませんので、理科実験教室やプラネタリウムや科学館などに積極的に連れて行ってあげましょう。

 

好奇心の刺激こそが成績アップの一番の近道です。

 

さて、勉強面に話を戻します。

 

理科の難しいところは算数的な学習と社会的な学習が混在しているところです。これは単元によってアプローチを変更しなければなりません。

 

暗記系が多い生物分野と天体を除く地学分野と水溶液・気体・金属の性質などの化学知識分野は「社会型勉強」で。

計算が多い化学分野(燃焼・飽和水溶液・中和・気体)と物理分野は「算数型勉強」で。

 

このメリハリをつけるとともに、「社会型勉強」分野では図鑑を見せながら。「算数型勉強」分野では動画を見せながら。

これが重要です。分野を問わず、重要なのはとにかくイメージです。

 

そして、最後の難関が表とグラフの読み取り問題。

学力の高いお子さんでもこれに苦しむお子さんが続出です。

 

5年生前半までは、グラフに印をつけさせることが重要です。横軸の単位、縦軸の単位にチェックをつけ、まずは縦横が何を示しているのかを可視化させることが重要です。一番良いのが、「状態変化のグラフ」や「湿球温度計と乾球温度計」で練習することが有効です。どこからどこまでが氷で、どこからが氷+水の状態なのか。縦軸と横軸で確認しながら、練習してみましょう。

 

5年生後半からは、積極的に「比」を使って解くようにしましょう。中学受験の理科のグラフの問題は「比」を使えば対応できるものが多くあります。もちろん、算数の「比」がしっかりと頭に入っていて、比例式を使いこなせることが大前提ではありますが…

 

最近の傾向を見ていると、理科で差が生まれている傾向もあります。理系に力を入れている女子校ではこの特色が顕著です。

 

無視できなくなりつつあるので、「副教材」と「勉強法の使い分け」と「グラフ」と「体験」

 

この4つをキーワードに頑張りましょう。

2025年05月18日 18:47

社会の学習で意識してほしいポイント

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

1週間ブログの更新が滞っておりました。

実はこの間、胃腸炎を発症しておりまして、ダウンしておりました。

 

この間、面談の予定をずらしていただいたご家庭は本当に申し訳ございませんでした。

 

受験も仕事も体あってのことと、思い知らされました。

仕事のコントロールと食べ物には一層気をつけていきたいと思います。

 

さて、今回は社会の学習で意識してほしいポイントを段階別に記していきたいと思います。

 

第一ステップ…音読と重要単語のマーカー暗記

第二ステップ…要点チェックやまとめてみようを答えられるようにする(言葉を答えられるようにする)

第三ステップ…要点チェックやまとめてみようで聞かれた単語の意味を答えられるようにする。

第四ステップ…漢字

第五ステップ…今回の単元で出てきたグラフや写真(史料)の1位や2位、折れ線グラフの傾きが急なところ等をおさえる。

第六ステップ…練習問題等で演習する

第七ステップ…演習の時に正しい答えを書くだけでなく、なぜその答えになるのかにこだわる

 

昨今の中学受験の社会は「グラフ」「データ」「写真」「記述」が大きなテーマとなっています。

しかし、当たり前ですが、算数の計算と同様で基礎ができていなければ、これらの問題に太刀打ちはできません。

 

例えば、遠洋漁業と沖合漁業の言葉の意味が分からなければ、あるいは言葉自体を知らなければ、どの漁業がどのグラフを指しているのかという問題に当然答えられるはずはありません。

 

なので、基本はまず「言葉を答えられるようにする」「言葉の意味を答えられるようにする」

 

これらが最初の段階となります。

 

ここでやってはならないのは、いきなり問題(要点チェックやまとめてみようやデイリーステップや学び直し)を解くことです。

 

必ず、本単元のテーマや説明ページを音読することから入りましょう。

 

問題を解くだけでは因果関係がつかめません。しかし、テーマや説明ページには必ず「オイルショックがあったから、遠洋漁業が減少した」という因果関係が説明されています。

 

先ほど示した昨今の中学受験のトレンドである「グラフ」や「記述」はこの因果関係をつかむことこそが、得点のカギを握ります。

 

もちろん、算数と国語が優先ではあるので、あまり社会に時間を注げないというご家庭も多いでしょう。

そんな時は、週次の学習は第三ステップまでにとどめておき、その代わり、第三ステップまでは丁寧に行う。

この流れでやっていきましょう。

 

そして、次なる関門は「漢字」です。

もちろん、すべてをこなせるに越したことはないのですが、時間的制約や定着度で難しい局面もあると思います。

そんな時は欲張らずに、「地名」「人名」「建物」に絞って、こなしていくようにしましょう。

 

他の科目に余力があって、まだ社会の学習に注力できそうなら、第五ステップ以降を実践していきます。

 

その時に注目してほしいのは説明ページやテーマ記載の「グラフ」等の資料関係。

 

生産地ランキング1位・2位、他の工業地帯(域)よりも秀でている特色、折れ線グラフが急激に変化している箇所。

これらをインプットする作業を取り入れます。

 

最後に、練習問題等の演習を行って仕上げていきます。

ここで注意するべきポイントは、他の科目にも通ずることなのですが、「アではなくて、イなのね」で終わらせないこと。

他のウやエはどこが違うのか、ここまでこだわれると最高ですね。正しいものを選びなさいという問題は3つうそが書かれているわけです。勉強の仕方によっては、1つの問題で3倍知識を吸収できます。

 

と、記してまいりましたが、あくまでもまずは算数と国語です。算国に支えられた4科目偏差値が理想的ですし、学年が低くなればなるほど、理社に支えられた4科目偏差値は危険な兆候です。

 

できる範囲で実践してみてください。

2025年05月17日 12:57

国語の学習で意識してほしいポイント(後編)

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

前号に引き続き、国語の学習で意識してほしいポイントをお伝えしていきます。

 

前回、国語の学習についてステップ別に記載し、第四ステップまで記しました。

今回は第五ステップ以降について記していきたいと思います。

 

第一ステップ:漢字と言葉の積み上げ

第二ステップ:漢字と言葉の意味を確認・理解する

第三ステップ:音読練習を毎日継続

第四ステップ:本文で重要なところを線引きする

第五ステップ:要約の練習を行う(説明文は小見出しづけ)

第六ステップ:本文の重要なところとそうでないところで読むスピードに強弱をつける(文章の重要なところとそうでないところをとらえる)

第七ステップ:選択肢の問題の切り方や引っ掛けポイントを学ぶ

第八ステップ:記述の型を身につける

(同時並行:語彙力を積み上げる)

 

要約の習慣はつけたいところです。

物語文は「変化前の心情+理由、変化後の心情+理由」で記す。

先生に叱られて落ち込んでいたが、親に慰められたことで少し気分が晴れやかになった。という具合です。

 

説明文は最初の段階では形式段落(段が落ちているところ)に10字程度でよいので小見出しを付けることを推奨します。

第一段落は繰り返し使われているキーワードが二酸化炭素。第一段落の上に二酸化炭素と記載します。

具体例の段落は、具体例というまとめかたで構いません。

 

この作業が第六ステップにいきてきます。

例えば、具体例の段落は軽く読み流しで構いません。読むスピードに強弱をつけることが時間が足りなくなるということを防ぐことにつながります。この勘所を身につけるためには、本文の構成(意味段落や心情の変化)をしっかりととらえることが必要になります。なので、第五ステップは意識して家庭学習に盛り込みたいところです。

 

ここまでの下ごしらえを整え、第七ステップや第八ステップに移行します。

国語は二度と同じ文章の題材は出ませんから、問題を解くことにフォーカスをあてても、成績にはつながりません。

まずは第六ステップまでのプロセスを地道に実行していくことが重要になります。

 

選択肢の切り方や記述の型については塾技をはじめとして、素晴らしい参考書が多く出版されていますので、1冊扱いやすいものをお買い求めいただければと思います。

 

しかし、国語が厄介なのはここまでやっても点数に結びつくとは限らないということ。

 

国語は究極語学なので、語彙力がなければ対応ができません。

英語でもappleやbikeを知らないと当然長文が読めないのと同様、国語も語学ですから、語彙力が必須となります。

 

選択肢の切り方を学んだとしても、その選択肢に知らない言葉が含まれていたら、切ろうにも切ることができません。

 

なので、語彙力は同時並行で積み上げていくことが重要なのです。5年生後半から国語の点数が伸び悩んでくるのは文章の題材が固めになり、言葉が難しくなることも一因として挙げられます。したがって、時間がない中だとは思いますが、語彙力の増強も同時並行で取り組んでいきましょう。5年生から1日3個でも意味を把握できれば、塵もつもればで、6年生になったときに大きく花開きます。

 

国語は算数と配点が同じです。そして、国語力は全科目に通ずる必須能力として、昨今の中学受験は問題が構成されています。(理社のリード文にヒントを仕込むなど)

 

組み分けテストだけにフォーカスをあてると、理科・社会に勉強がよりがちですが、入試全体を考えると5年上期までは算数・国語の優先順位を高くもってくるべきです。

 

そして、国語の偏差値が45を切るお子さんは素材文の学年を1つ落とすことも有効です。

 

国語力の強化で活路を見出す。地道な努力ではありますが、頑張っていきましょう。

 
2025年05月11日 14:25

国語の学習で意識してほしいポイント(前編)

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日は、国語の学習で意識してほしいポイントを段階別で記していきたいと思います。

 

私のXのアカウントでも発信しているように、各偏差値に応じた国語の課題は下記の通りです。

 

40以下…集中力、音読練習、語彙力

45以下…語彙力、精読力(線引き)

50以下…速読力

55以下…問題慣れ

60以下…記述力

 

これに基づき、ステップ別に記していきたいと思います。

 

第一ステップ:漢字と言葉の積み上げ

第二ステップ:漢字と言葉の意味を確認・理解する

第三ステップ:音読練習を毎日継続

第四ステップ:本文で重要なところを線引きする

第五ステップ:要約の練習を行う(説明文は小見出しづけ)

第六ステップ:本文の重要なところとそうでないところで読むスピードに強弱をつける(文章の重要なところとそうでないところをとらえる)

第七ステップ:選択肢の問題の切り方や引っ掛けポイントを学ぶ

第八ステップ:記述の型を身につける

(同時並行:語彙力を積み上げる)

 

まず、国語は漢字が出発点です。漢字→熟語→熟語と助詞→文節→文→文章という構図です。

 

語彙力とも関係しますが、つまり、漢字ができなければ読解のスタートラインには立てませんし、その意味を理解しながら行うことが重要です。「講演」はみんなの前で喋るから、ごんべん。「公演」はみんなの前で披露するから、公。という具合に、ほぼこじつけレベルでよいので、意味とリンクした理解が必要です。

 

次に音読です。黙読では日頃どのように読み進めているのかが把握できません。知らず知らずのうちに読み飛ばしたり、すでに読んだ行を読んでいるかもしれません。そして、意味の分からない言葉は間違いなくつっかえるので、そういう言葉をあぶりだすという意味でも音読は有効です。

 

そして、線引きの作業です。

中学受験の問題作成者の聞きたいポイントはたいてい同じです。

正しい箇所に線引きを行えていれば、そこを手掛かりに答えを探せばよいので、時間の短縮につながります。

このプロセスをぜひ身につけてほしいところです(線引きのポイントは過去ブログをご確認ください)

 

第五ステップ以降のお話はまた別ブログで言及いたします。

 

 

2025年05月09日 21:44

算数の学習で意識してほしいポイント

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

GWが終わり、日頃のルーティーンが始まったころかと思います。

今一度、学習計画と目標設定を基軸に、次なるテストへと向かっていきましょう。

 

さて、本日は仕切り直しということもありますので、算数の学習で意識してほしいポイントについて、記していきたいと思います。

 

第一ステップ:計算問題は毎日解く(可能なら、バラエティ豊かに)

第二ステップ:原理・原則の理解を疎かにしない

第三ステップ:自分のレベルに合った問題を解く

第四ステップ:間違えた問題の解法説明をさせる

第五ステップ:その週の学習計画に、「間違えた問題」を直す専門日を設ける。

第六ステップ:その週の学習計画に、前週の単元の学習を盛り込む。

 

ここまで固めれば、文句なしです。

 

計算問題は、四則計算・□の計算・分配法則(計算の工夫)・単位変換の4点セットで。

 

原理・原則の理解は、例題・類題(予習ナビも含む)の勉強をとことん重視する。

理解が不足している場合、繰り返し視聴する。タカベルの家庭教師はこの例題・類題をとにかく重視しています。

 

自分のレベルに合った問題。偏差値50に満たない場合、トレーニングと基本問題を中心に回します。偏差値55を目指す場合は、練習問題の左ページまで解きます。偏差値60を目指す場合は、練習問題まですべて解きます。

もちろん、一足飛びに次のステップに向かうことはやめましょう。偏差値50の水準に達してから、練習問題の左という具合に負荷をかけていきます。

 

そして、これが重要。間違えた問題の解法説明。

当たり前ですが、1+1の計算ばかりをしていても学力は上がりません。

学力向上には間違えた問題へのアプローチが重要です。

算数において、重要なアプローチは「本当に理解しているかどうか」を確認すること。

そこで、解法説明を取り入れてください。しどろもどろの説明になる問題は真の理解が不足しています。

 

ここまでできればというのが、解法説明をさせた問題が自力で解けるかどうかを確認。

1週間の中でその週の間違えた問題を振り返る専門日を設け、自力で解けるかどうかを確認する。

 

ダメ押しで、前週の問題を小刻みにスケジュールに組み込む。(基本問題大問4つを1つずつ塾なし日4日に組み込む)

 

ここまでできれば、算数の学習は盤石と言えるでしょう。

 

中学受験で最も差を分けるのが算数であることは、昔も今も変わりません。一番時間を要する科目であるからこそ、戦略をもって、上記の留意点に気をつけながら、GW明けの学習を進めていきましょう。

2025年05月08日 20:35

GW後は要注意

こんばんは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

みなさん、GWは充実した期間にできましたでしょうか。

ここからは夏休みまで長期休みなく、ノンストップで毎週のルーティーン期間となります。

 

さて、毎年執筆しておりますが、GW後は様々な側面で要注意です。

 

なぜか。

 

まず、学校が荒れやすくなる時期というのがあります。

 

4月は新クラス・新担任・新クラスメイトと新たな環境で緊張感をもって毎日を過ごすことができていました。

こういう環境下ではクラスは健全に機能します。

 

しかし、5月に入って、慣れが出てきます。そして、梅雨の時期に入ると外遊びができなくなると、子どもたちのストレスはたまっていきます。学級の慣れとストレスで学校が荒れやすいという構図です。

 

中学受験をするといっても、平日は学習時間よりも学校で過ごす時期の方が長くなります。

 

学校が安心できる環境かになければ、当然中学受験の学習にも大きく影響を及ぼします。

 

今までコーチングで関わらせていただいたお子さんを見ても、学校でトラブルがあった日の学習の進みは芳しくなく、その当日にお子さんとお話したときはひどく落ち込んでいる姿を何度も見てきました。

 

勉強のモチベーションは何も、成績や親御さんの言葉がけだけで左右するものではありません。子どもにとって大きなコミュニティーである学校での人間関係等によっても大きく左右します。

 

少しでも様子がおかしいな、最近勉強に身が入っていないことが多いなと感じたら、「何かあった?」「学校は順調?」など、一言でも声かけをしてあげてください。

 

そして、中学受験的にもモチベーション低下を起こしやすい時期です。

 

上記のような理由もあるのですが、中学受験という括りでは新学年が始まってすでに3か月が経過しています。

この間にテストも2~3回実施されたことかと思います。

 

子どもにとっては、頑張っているのになかなか結果につながってこない。と、あきらめモードにもなりがちな時期です。

 

いわゆる停滞期です。

 

こんな時ですから、モチベーションの側面を大切にした科目の優先順位を大切にした勉強を重視してほしいと思います。

 

大抵のお子さんの優先順位は算数が高いということになるのでしょうが、1スパイスを加えるとすると、算数の次は得意科目をもってくるとよいのかもしれません。

 

私は、中学受験の疲れとストレスは「社会」で癒していました。理由は唯一の得意科目だったからです。

できるという自信を持てる科目があると、原動力になります。

 

そして、何よりも「学校見学」でモチベーションを高めてほしいと思います。どのような回り方をして、何を聞けばよいかは追々執筆しますが、各学校さんもGW後に広報活動が本格化します。モチベーションが落ちたら、もう1度目標を見つめ直す。積極的にお子さんを連れて見に行きましょう。

 

ここから夏休みまではモチベーション維持が最大のカギです。

 

この視点で2か月余りを乗り切っていきましょう。

 

2週間体験のお申し込みを多く頂戴しまして、誠にありがとうございました。

スタンダードプランの残席はわずかとなっております。

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2025年05月06日 19:47