中学受験コンサルティング タカベル

家庭教師 × コンサルティング 学習指導と効果的家庭学習で成績アップ!!

2023年の記事:ブログ

夏休みで差がつく要素

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

ものすごい暑さですね…

先日、オンラインコンサル中にクラっと来てしまいました。

冷房をつけた室内でも油断禁物。

 

我がタカベル担当のご家庭も、熱中症気味になったお子さんや室内との温度差で風邪を召されたなどのご報告を頂きます。

特に6年生は尋常ではない勉強量を重ねる毎日だと思いますので、くれぐれもご自愛ください。

 

さて、夏休みは時間の使い方がカギを握るというのは再三記してまいりました。

本日は夏休みで差がつく要素をまとめてみたいと思いますので、受験生やカリキュラムが厳しさを増す5年生の参考になりましたら幸いです。

 

①生活面

 

・起床時間と就寝時間を決めましょう。毎日がバラバラだとなし崩し的に生活リズムが乱れてきます。

・自由時間を決めましょう。6年生は言わずもがなですが、5年生といえども一部の塾では半端ない拘束時間です。

勉強漬けの毎日を過ごしていると気が滅入ってしまいます。親御さんや塾の干渉を受けない時間の確保はモチベーションアップに必要不可欠な要素です。

 

私共のコーチングではこの3つの時間に加え、タスクとタスクの間の休憩時間は約束事として定めています。

 

②勉強面

 

・6年生は帰宅後の理数科目の復習と基礎知識の上積みがポイント。

 

6年生は朝から夕方まで、もしくは昼から夜までなど、半日以上の拘束時間になっているかと思います。

疲れて帰ってきたあとに自宅学習に充てられる時間はわずか。そして、脳の回転もよくない状況下での勉強です。

やることを絞りましょうという提案です。

 

算数の宿題・国語の読解の解きなおし・理科の苦手分野の補強・コアプラス…タスクを書きだせばきりがありません。

個々人によっては全科目の底上げが必要なこともあるでしょう。

 

しかし、私共は6年生といえども夏はまだ基礎固めの重要な時期と位置付けています。

そして、各塾さんとも講習の前半は実践問題ではなく、各単元の総おさらいの時期かと思います。

 

したがって、帰宅後は算数と物理・化学の授業内で扱って間違えた問題とそのお子さんに応じたレベル感の理数問題(授業では扱っていない問題)と漢字・語句・語彙・社会・生物・地学の副教材で1日を終わらせています。

 

あれ、結構多いじゃんと思うかもしれませんが、時間がないご家庭は社会・生物・地学の副教材(4まとやメモチェやコアプラス)は口頭の確認でよいですよと伝えております。

 

算数と理科の復習で約2時間~2時間30分。漢字・語句・語彙・社会・生物・地学で合計1時間30分(朝も含む)を目安に学習スケジュールを組んでいます。

 

 

・5年生は新出単元の腹落ちがポイント。

 

ほとんどの大手塾で「比」を学習すると思います。5年生の夏以降で差がつく超重要単元となります。

いままで割合・図形・速さの入試頻出7分野の3つを苦としていなかったお子さんもつまずきを見せる領域です。

2学期のスタートダッシュを図るためにも、復習単元よりも新出単元の復習に特に注力していきましょう。

(こんな提案をするのは本当につい最近からです…従来は復習単元寄りのスタンスでしたが情勢が変わってきました涙)

 

また、サピックス生をはじめとして、先取り学習を進めるご家庭も増えてきましたね。

昨今のカリキュラム情勢をみると致し方ない動きですが、これは慎重に検討しましょう。

先取りは良い面・悪い面があるだけでなく、まずは今の消化不良がほとんどないお子さんであることが前提となります。

また、他科目に課題を抱えている場合は、そちらを最優先にすべきです。(特に読解の精読)

 

まずは習ったことを遅くとも次の日の通塾日までにキャッチアップすること。これが至上命題となります。

 

長くなりましたが、まず体調管理と時間管理があってのスケジュールの落とし込み。

長い夏休み。1分1秒を大切に駆け抜けましょう。

 

追伸…先日クイックティーチャーの代表と5時間にわたり、はしご会食を行ってきました。教育にテクノロジーを駆使した革新的なサービスを打ち出されており、「こんなサービスもあったらよい」「ここをこうしたらどうか」などと話していたら、あっという間に時間が経過していました。タカベルの方でも導入できそうなサービスがありましたので、進展がありましたらリリースを行います。

2023年07月28日 16:35

解答用紙ではなく問題用紙に注目

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

妻への家族サービス後、首都圏模試・合不合・組み分けテスト分析面談を経て、夏期講習中のスケジュール立て・面談をしていましたら、あっという間に10日が経過していました。

私に今最も欲しいのは「時間」です。

 

本日はクイックティーチャー代表との会食を控えておりますため、同じ業界人同士ざっくばらんに意見交換ならびにさらなるサービス向上につなげる有意義な時間としたいと思います。

 

さて、今年に入りすでに200枚×4科目ほどのテストの解答用紙をみてきたでしょうか。

常々テストが健康診断であると記しているのは、お子さんの解答用紙は現在の状態を如実に反映しているという事です。

 

私共はまずテストの解答用紙をみて、当然間違えているところを確認します。

当然、間違えているということはその単元が「苦手分野」である可能性が非常に高いからです。

 

しかし、これだけでは十分ではありません。

 

なぜなら、ヒューマンエラーを起こす原因は下記の点が挙げられるからです。

 

①その単元の理解不足

②理解はしているのだけと、計算ミスなどのケアレスミス。

③問題文を読み取ることができていないミス。

④時間が足りなかったことによるミス。

⑤余白の使い方がまずかったことによるミス。

 

このように、点数が芳しくなかったからといってすべての原因が単元の理解不足・演習不足であるわけではありません。

むしろ、肌感覚では①を原因としていることの方が少ない印象です。

 

同じ失点だとしても、①を原因とするものなのか①以外を原因とするものなのかによって、家庭学習で行うアプローチは大きく異なります。

 

①が原因ならば、今のカリキュラムに無理が生じているので、理解度重視のスケジューリングを組みます。

しかし、④が原因ならば、制限時間つきトレーニングを行う必要があるので、演習量が多くなります。

 

このように、テストという健康診断を通じて何の要素が根本的な原因なのかを探っていく必要があります。

 

そのためには解答用紙や成績表に目を向けるのではなく、お子さんの「問題用紙」に注目しましょう。

 

・正しいものを選びなさいという問題で正しくないものを選んでいたら、それは理解不足ではありません。日ごろから聞かれていることに線を引くトレーニングを積んでいきます。

 

・読解の問題で2択までは切れているのだけれども、語彙力が不足していて正しい選択肢が選べていなかった場合は読解力がまずいのではなく、語彙力を強化しなければいけません。

 

理解不足が原因ではないのにもう一度その単元の復習に終始しても、次のテストでまた同じヒューマンエラーを起こします。

 

冒頭の私ではありませんが、時間は本当に貴重です。

 

限られた時間を最大限有意義に使うこと。

中学受験で最も必要な要素は上記なのではないかと思う、今日この頃です。

2023年07月22日 09:18

2023年後半戦の心構え

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

早いもので2023年も後半戦に突入しました。

つい先日に年末のご挨拶を記したかのような、私たちタカベルにとってもあっという間の前半戦でした。

 

2023年前半は私たちにとって5つの大きなトピックがございました。

 

①2023年生の入試

②家庭教師部門強化に伴う人員増員

③コーチングプランのメニュー化

④クイックティーチャーさんとの連携サービス導入

⑤リセマムさんの取材

 

毎月何か新たなことに取り組み、毎日LINE・メール・zoom・お電話の4媒体で対応を重ねる毎日を過ごしておりましたら、あっという間に6か月が経過しておりました。

 

そして、気づいたらお陰様で6年生は全プラン、他学年も含めてスーパー家庭教師とコーチングプランについては満席をいただきました。

 

後半戦の私たちの心構えは理念に共感頂いている現在受け持ちのご家庭に対して、しっかりとコミットしていくこと。

この1点に向け、後半戦もスタートを切っていきたいと思います。

 

さて、年の後半戦のビッグイベントはなんといっても「夏休み」です。

 

昨今の厳しい中学受験情勢を鑑み、どの塾さんも相当な拘束時間をもって、講習が開催されます。

 

6年生は最後の基礎固めの時期ですので、苦手分野がはっきりとわかっているご家庭は講習と自学のバランスを慎重に吟味しながら、1分1秒を大切にしていきましょう。9月からは毎月の模試と家庭学習は過去問。塾は演習。基礎を振り返る時間は相当限られてきます。

夏は天王山と言われますが、夏で合否に関わるなにかが決まるのではなく、夏の過ごし方で今後が楽になる・苦しくなるが決まると留めておきましょう。

 

そして、同様のことが5年生にも言えます。

予習シリーズのカリキュラム速度・内容の難化に伴い、消化不良になっていないご家庭は少ないでしょう。

すでに18回の算数にも象徴されるように、そもそもの規則性・周期算・倍数・等差数列の原理原則が分かっていなければ全く歯が立たないように、ここから先は「前単元が分かっていることが前提となる単元」のフェーズに入っていきます。

 

一部の塾を除き、カリキュラムの先取りで2学期の内容を講習で先取りを行うことになるかと思いますが、まずは1学期の消化不良をしっかりと取り除くこと。そして、国語を1日15分でもよいので精読なり、語彙を増やすことをすること。2学期から文章の題材自体が抽象度を増し、選択肢もフィーリングでは切れなくなってきます。毎年、5年生の10月~11月はお問い合わせが殺到いたします。中には深刻な状態であるケースも少なくありません。5年生にとってもこの夏はとても重要な時期です。

 

そして、6年生の秋以降は親御さんの心構え次第で状況はよくも悪くもなります。

中学受験が親の受験と言われる最たる時期が9月以降です。

本日はここまで。近くなりましたら、また執筆を行います。

 

まずは夏休みの各科目の目標をお子さんと話し合うこと。これが後半戦の初動作業です。頑張りましょう。

 

いえ、初動は首都圏模試と合不合でしたか…本当に頭が下がります。

2023年07月01日 12:47

6年生は締め切りとなりました。

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

今週は先日行われた組み分けテスト・SO・マンスリーテストの分析ならびにフィードバック面談で忙殺されており、しばらくSNSの更新が滞っておりました。

 

さて、苦渋の選択ではありますが、本年度6年生の枠を締め切らせていただくことになりました。

 

創業以来、「1組でも多くのご家庭にじっくりと向き合う」という観点で運営をさせていただいております。

 

家庭教師については今年度から採用を行い、私の手からは離れておりますが、テスト分析やスケジュール作成のコンサルティング、毎日の学習にコミットしていくコーチングについては私が一手におこなっておりますため、増やしてしまうことで現ご家庭へじっくり向き合うことの実現が難しくなる故の決断となります。

 

昨日まででお問い合わせを頂戴している6年生のご家庭は極力対応を行いたいと考えておりますが、残席次第ということでご理解賜れますと幸いです。

 

多くのご家庭の家庭学習を見させていただいて感じることが、モチベーションあっての勉強が最重要ということです。

 

目先のクラスや結果を求めての勉強は、そこにお子さんのモチベーションがある段階では全く問題ありません。

しかし、モチベーションが低下しているお子さんに対して、目先の結果を追い求める勉強を行っても結果にはつながりません。

 

結果につながらないどころか、事態は悪くなる一方です。そうなった状態でできることは第三者の力を借りたとしてもできることは限られてきます。

 

現在成績低迷に苦しんでいるご家庭は、「成績をどう上げるか」という視点ではなく、「モチベーションをどう上げるか」という思考に転換することが極めて重要です。

 

現在モチベーションがキープできている6年生でも、ここからのフェーズは合格可能性や合格最低点との乖離など、ダイレクトに結果が返ってくるのでまだまだ乱高下していきます。

 

そこで重要なことは、親御さんが一緒になって不安定にならないこと。できることを着実に一歩一歩積み上げていくしかないという視点でお子さんに接してあげることであると思います。中学受験が親の受験と言われる所以はまさにこの点に尽きるのではないかと考えます。

 

私はこのような状態ですが、明日は会議を控えております。来年度以降のサービス品質とそれを提供できるご家庭数のバランスを考えた検討会議をへて、さらなるブラシュアップを図っていきたいと思います。

2023年06月17日 12:20

テスト前は戦い方の確認を

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

今年度のスーパー家庭教師・コーチングプランについては満席をいただきました。

多くのお申込みを頂戴しまして、ありがとうございました。

 

優秀な指導者とは「教え方がうまい」指導者ではなく、「教え方が子ども目線かつモチベーションを高められる」指導者であると位置づけています。

 

来年度2月~の両プランについてのお申込み受付も開始しております。

 

既存の5年生以下のご家庭からも継続の意思表示が出ておりますため、コマに限りがございます。

詳しくはHPのお問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。

 

さて、おとといは全統小。今週はマンスリー・組み分けが開催と、最近の小学生は大変忙しくしているなとしみじみ感じます。

 

私が受け持っているコーチングプランではテスト前に必ず戦い方を確認いたします。

 

下記にその一端をお示しいたしますので、明日のマンスリーや今週末の組み分けのご参考の一助になれば、幸いです。

 

(1)算数はどこまでとくか。

(2)(1)で算数のあまった時間は見直しではなく、解きなおし。

(3)算数の計算スペースなどの余白の使いかた。

(4)国語の解く順番。

(5)国語の大問ごとの時間配分。

(6)選択問題優先?抜き出し優先?記述優先?

(7)漢字は過去一番美しい字で

(8)記述は箇条書きにしてから回答

(9)理科のグラフでは聞かれているところに〇をつける。

(10)理科は得意分野の順番に解く

(11)社会は「適当なもの」「適当でないもの」聞かれていることに線引き

(12)社会のグラフの読み取り問題は後回し

 

などなど…

 

テストというのは2つの見方ができます。

 

人よりも多くの問題に着手し、得点を高めるか。

人よりもミスを減らし、得点を高めるか。

 

このいずれかでしか、得点を高めることはできません。

 

前者の場合、概ね家庭学習の演習量で差をつけることができます。多くの問題に触れているお子さんの方が有利となります。

ところが、後者の場合、家庭学習で演習量を積んでもなかなか改善されません。それはテストで求められる能力が量によっては改善されないからです。

 

しかしながら、組み分けや入試は満点をとりに行く戦いではありません。落としてよい問題を捨て、落としてはいけない問題を確実にとることができれば、得点化できます。

 

 

そうなると重要なことは、家庭学習の質を高めることとテスト練習をすることと本番で意識しなければならないことをおさえることの3点に収れんされます。

 

早稲アカ生や四谷生は残り5日間、本番の意識ポイントの整理と実戦形式の練習を積み、本番に備えていきましょう。

今回は前回とは異なり、準備期間が少ない中での戦いとなります。まだ間に合います。

 

2023年06月06日 13:19

今年度のお問い合わせ状況について

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

受験まで残り8か月となりました。

しかし、「もう8か月しかない」と思っているのは実は大人であって、子どもにとっての8か月はまだまだ長い道のり。

 

今後、入試本番までに夏期講習・日曜特訓・模試・過去問とビッグイベントが立て続けに発生していきます。

 

その間にモチベーションは乱高下していくもの。「夏休みにあれだけ頑張ったのに模試も過去問も取れない」や「夏休みに今まで頑張っていなかった子の目の色が変わったから、俺も頑張らねば」など、お子さんのモチベーション面はまだまだ一波乱あるのが毎年の恒例行事です。

 

重要なことは親御さんや私たち指導者が常に冷静に構え、その時々の判断と言葉がけを誤らないこと。

 

焦る気持ちをお子さんにぶつけても、そこからは何も生まれません。

これから過去問も含めた結果を目の当たりにしたとき、否が応でもお子さんは現状の立ち位置を自覚していくことになります。

 

その際に大切な視点は、「2月1日に100%の力を発揮できるように導く」という視点。

これしか私たち大人にはできませんし、これこそが納得いく中学受験にする一番の近道です。

 

「8か月しかない」と焦るのではなく、「8か月後に100%の力を出させる」視点で6月も頑張っていきましょう。

 

そして、5年生も新出単元のオンパレードで消化不良が積み重なってくる時期。タカベルでは5年夏まではとにかく2科目偏差値を追いかける形で各ご家庭のサポートにあたっています。毎年、5年生の新規ご相談は9~10月に多い傾向があります。

 

これは夏までの算数の消化不良が積み重なって「比」を使うようになり、算数がついていけなくなる。そして、国語の勉強をおろそかにしていたがために、文章が抽象度を増し、語彙が難解になる5年後半から国語もとれなくなる。この状態になると、挽回することは容易ではありません。夏が終わるここからの3か月の2科目の勉強は今後の受験戦略においても重要なカギをにぎります。勉強法を確立していきましょう。

 

さて、昨年度の受け持ちは6年生のご家庭が多かったので2月に入ってかなり生徒・ご家庭も様変わりしましたが、満席のプランおよび満席になりそうなプランも出てまいりました。下記に現時点での空き状況をまとめておきます。

 

1、スーパー家庭教師プランは本年度満席となりました。夏以降の6年生のコマ追加に対応するためです。2024年2月~の予約も開始しております。

 

2、新設コーチングプランも無料面談未済のご家庭をもって満席になる見込みです。

 

3、現所属の講師は残席わずかですが、採用を行いますためハイレベル家庭教師プランは残席がございます。

 

4、コンサルティングプランは平日午前中のみの対応となっておりますが、残席がございます。ただし、1つ1つのご家庭の過去問分析を精緻に行いますので、既存のご家庭へのサービス品質担保の観点から、6年生は今月末をもって締め切りといたします。

 

1組でも多くのご家庭を導いていきたいという想いはございますが、それと同時に1組に対してしっかりと向き合いたいという想いもありますため、上記の状況でありますこと、ご了承ください。

 

2023年06月03日 09:58

読書=読解力向上の解ではありません

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

気が付けば5月ももう終わり。

今年に入りノンストップ怒涛の5か月間でしたが、先週の慰安旅行でようやく一息をつくことができました。

 

6月に入るとすぐにマンスリー、組み分けとまた続いていきます。

体調不良者も多いと聞きますので、どうぞご自愛ください。

 

さて、本日は読解という単元が一朝一夕には伸びないわけについて記したいと思います。

 

国語は語学ですから、まずは言葉を覚えていかなければなりません。

当然、熟語というものは漢字が積み重なってできますので、国語の基礎学習の第一歩は漢字学習というわけです。

 

そして、本文を読み取る際の語彙力というものも当然求められますから、次なる第一歩は語彙力の強化となります。

 

単語と助詞が合わさり、文が構成されていきます。そして、文が集まり、文章となるわけです。

 

当然得点化をしていくためには、設問に答えられるようにならなければいけません。

 

ところが、そこには常に制限時間という壁が立ちはだかります。

 

つまり、文章を「早く読む」能力と設問を「早く解く」能力が要求されます。

 

「早く読む」能力というのは、いきなり早く読めるようになるわけではありません。

日ごろから活字に触れている経験をしていないと、不可能です。

 

ところが、読書をしていてもこれはなかなか改善されていかない問題であると思います。

しかも重要なことは、読解が苦手なお子さんは読書も嫌いなものです。

そこで議論になるのが、興味がある文章を提供すればよいのではということ。

しかし、試験の題材は苦手な子にとって興味のない文章が出てくることの方が多い。

 

読書をしても点数化できない。そうなると、読書をますます嫌がるようになる。

正直、私共はやらないよりはマシという程度でとらえています。

 

では、どうすれば早く読め、早く解けるようになるのか。

 

5年生の前期までに「精読勉強法」を確立することです。

 

1つの文章を3日にわけて行います。

初日は音読と線引き。

2日目は音読と要約。

3日目は音読(タイム計測)と設問。→初期は選択肢問題のみ。

 

毎日同じ文章を読み、最終日にタイム計測を行うことで、どれだけのスピードで読まなければいけないかを感じ取ることができます。1題6~8分で読み切ることが入試では要求されます。

 

そして、重要な箇所に対する線引きを行うことで、設問を早く解くための下ごしらえを行います。

作者は十人十色ですが、問題作成者は国語のプロが作ります。だいたい、どの出題者も聞きたいことは決まっています。

それは、「本文の中で重要な箇所を捉えられていますか?」ということ。正しい箇所に線をひければ、問題を解く糸口を探す時間短縮につながるというわけです。

 

次に、要約。これは文章を塊でとらえる練習です。〇行目から〇行目は「地球温暖化」の話。〇行目から〇行目は「花子が落ち込んでいるシーン」と、塊でとらえることができれば、これまた設問を解く時間短縮につながります。

抜き出し問題などでは国語が苦手なお子さんは1から探す傾向にあります。塊で文をとらえることができれば、答えの箇所にあたりをつけられますよね。

 

このように、漢字と語彙→毎日の音読→精読トレーニングを積めてはじめて、設問をどう解いていくかという段階に入ります。

 

読み方が定まっていないお子さんが付け焼刃の設問解法テクニックを学んでもその文章では通用するが、他の文章では全く通用しません。

そして、1度読んだことのある文章は2度と出題されませんから、これはあまり意味のないトレーニングです。

 

時間はかかるかもしれません。テスト対策ではないので目先のテストの点数は上がらないかもしれません。

 

しかし、思い出してください。国語は算数と配点は同じ。どの科目でも「問題を読む」ことが要求される。

そして、生涯にわたって仕事でも読解力は必要。

 

コスパの悪い話ではないと思います。1歩1歩頑張っていきましょう。

2023年05月30日 12:24

テスト戦術侮ることなかれ

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

1月は採用活動、2月は新サービス「コーチング」開始、3月は取材、4月は「クイックティーチャー」さんとの提携など、今年に入り、上半期はノンストップで駆け抜けてまいりました。

 

そして、ようやく今年に入って初の2日連続休暇を獲得できましたので、明日から慰安旅行に出かけ、リフレッシュを図りたいと思います。

したがいまして、LINEの受験相談やLINEのタスク提出、テストのフィードバックは月曜日以降にご返信となりますこと、ご了承いただけますと幸いです。

 

さて、本日はテスト戦術についてご紹介をいたします。

タカベルの考え方としては、家庭学習が最も重要。しかしながら、家庭学習で頑張ったから、即テストの結果に直結するわけではないという考え方で日ごろサポートをさせていただいています。

 

家庭学習はいわば時間制限はありません。ところが、テストでは制限時間内にどれほど多くの問題を解けたのかという勝負になってきます。

 

そこで重要なのは「テスト戦術」を意識しながら、テストに臨むこと。

 

しかし、この「テスト戦術」も目標とする点数や現時点での学力の偏りによって戦い方は大きく変わってきます。

 

現段階で読むスピードに課題があるお子さんは、2題あるうちの1題にじっくりと時間をかけて臨ませます。

算数の応用力に課題があるお子さんは、基本問題での失点を防ぐために見直しではなく、解き直しを行わせます。

記述が苦手なお子さんは、記述は後回しにさせます。

 

もちろん、こうした読むスピードや算数の応用力や記述の課題感を解決するために、家庭学習で練習を積んでいくのですが、苦手なものを一朝一夕に解決していくことはなかなか難しく、時間のかかるものです。

 

しかし、テストはそれらができるようになるまで期日を待ってくれるわけではありません。

当然、国語の読解は2題出題されますし、記述も出ます。応用問題も出ます。

 

そうした状況で得点を取りたいのであれば、「できる問題を確実にとる」テスト戦術を実行することです。

算数の大問2までは必ず2回解く。国語の読むスピードに課題があるのであれば、時間配分に傾斜をつけるなど…

 

学力はあるのだけれども、成績が上がってこないお子さんに共通してみられるのはミスの多さ。

なぜなら、すべての問題をこなそうと焦った状態で基本的な問題を解くと、ミスが高い確率で発生するからです。

 

そして、重要なことはお子さんなりにテストの結果は気にしていて、得点がアップすることでモチベーションにつながってきます。モチベーションが上がるからこそ、課題感を解決しようというやる気が生まれます。

 

テスト戦術を検討→ミスの防止→得点アップ→モチベーション→次なるステップへの挑戦

 

この循環を作り出していくには、わずかでも上がったという達成感を植え付けたいものです。

 

そのためには、戦術なしに突撃をするのではなく、解き方・時間配分・余った時間の使い方などの約束事を事前に決めた状態で臨むことが大切です。

 

そこで、四谷・早稲アカ生は組み分け前などは、週テスト問題集の活用を積極的に行いましょう。

 

練習でできないことは本番でできるようにはなりませんから、練習の段階でお子さんにあった戦術を話し合い、週テスト問題集で練習してみるとよいでしょう。そこでうまくいったことは継続、うまくいかなかったことは次なる策を考える。

 

与えられた宿題やタスクを闇雲にこなしているだけでは数字にはつながりません。

 

そこには確かな戦術と練習の場が必要になってきます。

 

やってもやっても成績が上がらないと諦めるのではなく、どうしたら成績が上がるのかという視点に立ち、6月の各種テストも頑張っていきましょう。

2023年05月26日 11:36

夏までの6年生の過ごし方

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

組み分けのフィードバックも落ち着き、6年生は併願校に関する相談が増えてまいりました。

まずは夏までにできることをじっくりと行うことに変わりはありませんが、お子さんの試験問題との相性に関する情報をいち早く知っておきたいという各ご家庭のご努力に頭が下がる思いです。

 

6月の組み分けテストやマンスリー・グノレブなどが終わると、各塾はこの先試験範囲無制限の模試に近い形となってきます。

言わずもがな、入試に向けた実力を試されるテストとなってきます。シビアなことにこれらテストの結果をもとに、受ける学校・諦める学校などの選別も始まってきます。

もうここからは宿題を淡々とこなしているフェーズではなくなってきます。

 

そこで、6年生のご家庭が夏までに意識してほしいポイントを下記の3点にまとめてみました。

 

①夏期講習の取り方を考えましょう。

 

多くの塾では前期に各単元別の総おさらい、後期に入試実戦演習というカリキュラムが組まれていることと思います。

当然、全部参加したくなる気持ちはわかりますが、ケースバイケースで内容をみて慎重に判断しましょう。

そもそも、夏は「最後」の基礎固めの時期。これが固まっていないうちから実戦問題に取り組んでも効果は得られません。

今のお子さんの状況を勘案しながら、コマごとの参加の有無を真剣かつ慎重に検討しましょう。

拘束時間が長くなると、家庭学習の時間がその分減ります。入試頻出分野かつ苦手分野がはっきりと見えているご家庭はそれをつぶすほうが先決かもしれません。

 

②苦手科目は副教材を入れていきましょう。(カリキュラムから外れましょう)

 

組み分けテストが終わると、組み分けテストに向けた勉強ではなく、入試に勝つための勉強へとステージは変わります。

つまり、毎週のカリキュラムを崩してでも、副教材を用いて、弱点の克服に努めていくフェーズです。

国語の漢字、語句、語彙。算数の一行問題や理科の計算問題など、これだと思う1つの副教材を信じて、それを何度も何度も繰り返しトレーニングを積んでいくことです。副教材でなくても、原理・原則が抜けている単元は学年を1つ落とした教材をもう1度振り返るのも手ですね。

 

③受ける可能性のある学校の入試問題に目を通しておきましょう。

 

もちろん②をじっくりと固めるのが先ですが、とはいえ人間ですから得手・不得手はどうしてもあります。

また、その学校に特有の問題を出す学校などは、当然対策に時間を割かれることになります。

熱望校でなければこうした学校は避けるだとか、読解の文章が長いだとか、傾向や方針を早い段階でとらえておくと、過去問が始まったときに志望校ラインナップを変えなくて済むので安心です。

また、学校は偏差値ではありません。偏差値がさほど高くなくても、いわゆるひと手間を要する問題が多く出題される学校もあります。偏差値が低いから安全、高いから狙えないということは全くありませんし、あてにならないことも3年間で実証済みです。

大切なことは受けるお子さんとあっているか、否か。

 

9月になってしまえば、あとは演習を重ねるのみです。逆に8月までの過ごし方は難しいかつ夏休みという時間があるからこそ、親御さんのかじ取りがかなり重要となってきます。9月以降をうまく回すための重要な3か月。戦略をしっかりと練り、最後の基礎固めの時期を過ごしましょう。

2023年05月17日 12:25

テスト返却時の姿勢が成績向上に

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

さて、約2か月の準備期間を経た組み分けテストの返却が行われましたね。

私のもとにも大量の解答用紙が届いており、本日は巣ごもりして分析に勤しんでいます。

 

テストは健康診断。

 

結果が重要なのではなく、結果をもとに次にどうつなげていくかがポイントとなります。

 

間違っても結果で責めることがあってはいけません。

 

中学受験は先の長い戦いです。理想的なサイクルは

正しい働きかけ→モチベーション向上→成績アップという循環を作りだすことです。

 

結果で叱る→モチベーション低下→成績ダウンという負の循環に1度はまってしまうと、抜け出すことは容易ではありません。

 

テスト返却時の親御さんのかじ取りが中学受験にはとても大切な要素となります。

 

では、何をすればよいのか。正答率〇%以上の問題の解き直しもそうですが、重要なことは今までの2か月をお子さんと振り返ること。

 

よかった科目は家庭学習のどういう点が機能したのか。

振るわなかった科目は何が主な原因だったのか。

 

この2つを親御さん主導ではなく、お子さんに考えさせる。そして、否定をしない。

 

この振り返りが終わったら、よかったところは継続し、振るわなかったことは改善を加える。

 

テストのたびにこれを繰り返していくことです。

 

例えば、今回のテストでは国語が振るわなかった。

 

2か月を振り返る。

 

振り返ってみたら、宿題に出されている読解問題を解いて終わりになっていた。

 

6年生では語彙力の強化を行ったのか。

選択肢問題では、正解の選択肢であるアは何行目が根拠になっており、イ~エの選択肢のどこが間違っているのかまで踏み込んだ家庭学習を行ったのか。小見出し付けを行ったのかなどなど…

 

成績が振るわなかったことには原因があります。

体調がすぐれないことに原因があるのと同様です。

であるからこそ、テストは健康診断なのです。

その処方箋が薬なのか生活習慣の改善なのか、手術が必要なのか。

出た結果をもとにどういう手立てを考え、お子さんも納得した状態で次に向かっていくことが成績向上のポイントとなります。

 

今週と来週は組み分けフィードバックコンサルを立て続けに行います。

そして、フィードバックコーチングではお子さんに現状のよかったところをほめ、課題感を気づかせ、納得した状態で私共の課すタスクに取り組んでいきます。

 

この後はグノレブも控えているため、この年になってもテストに追われる日々ですが、慰安旅行を楽しみにもうひと踏ん張り頑張ります。

2023年05月09日 13:26