中学受験の意義
こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。
夏休みも終わりが近づいてきましたね。有意義な夏休みを過ごすことができていますでしょうか。
1学期の消化不良の解消に加え、2学期で習う新出単元の基礎事項の整備は完了していますでしょうか。
6年生は9月から本格的に取り組む過去問演習の下地を作ることはできたでしょうか。
残り2週間、少しでも積み上げて長い2学期に臨むための体力を蓄えていきましょう。
さて、ひよし塾代表玉田様との対談動画第11弾「中学受験の意義について」がアップされました。
日々のタスクや目の前のテストに追われていると、「なんのために中学受験をさせているのか」、「子どもにどういう人生を歩んでほしいから中学受験をさせるのか」を忘れがちです。加えて、過度な偏差値競争にさらされ、背伸びして高い学校に入ったものの、中に入って全くついていけずに、のびのびとは程遠い6年間を送ってしまったという例も散見されます。本動画を通じ、中学受験の意義について改めて見つめなおす機会になればよいという想いから、アップさせていただきました。
私が考える中学受験を行わせることのメリットは以下の3点であると考えています。
①内申に左右されない
動画内でも言及しましたが、中学受験はある意味で平等です。部活に時間を拘束されることもありませんし、授業態度が少々まずくても、テストの点数がよければ合格を勝ち取ることができます。ところが、高校受験は内申点に大きく左右されます。いくらいい点数を残していても、いくらいい作品を作っても、日ごろの授業態度がこの内申点に大きく影響してきます。9人の先生からいい評価を勝ち取ることはなかなかの至難の業であると思います。私立を検討すればよいのではという声も聞こえてきそうですが、圧倒的に中学から入れる人数の方が枠が多く確保されているのが現状です。この点からも中学受験を行う意義は高いかと考えます。
②近しい環境の友達と6年間をすごすことができる
個人的にはこの点が最も大きいかと思います。まず、最初に言及しておかなければならない点として、どこの組織・団体でもいじめは少なからずあります。人間は感情を持つ生き物なので、これはある意味で仕方がありません。では、このいじめはなぜ発生するのか。それは、他者に対するねたみやひがみが大きいかと思います。そもそも、現状に満足していれば、他者に対する攻撃は面倒くさいので行いません。中学生や高校生は特に、他者との比較や自分の立ち位置がはっきりとわかってくるようになります。他人と比較して劣っている自分が分かるから(現状に満足できないから)、自分よりよい環境で育っている子や自分より劣っている子をいじめの対象とするのです。その点、私立は自分と似た環境・経済感覚・学力の子がそろってきますので、ある意味でフラットな環境のもとで6年間を過ごすことができます。これは本当に、人間形成ということを考えた時に大きかったなと思います。世の中に出れば、自分と価値観の違う人と接しなければならないという意見も聞こえてきそうですが、それはその先の大学というフィールドで経験すればよいのです。やりたいことをとことん磨く、気心知れた友人と思いっきり遊ぶ。良きライバルと切磋琢磨する。こうしたフィールドは私立の方が適していると考えます。
つまるところ、高望みや背伸びをして、偏差値の高い学校に入ると本人が苦しむケースもあるのです。子どもの学力に見合い、充実した6年間を過ごすことのできる環境を見つけられるといいですね。
③充実した学習環境
ひと昔前ではジェネラリストが活躍できた時代でしたが、昨今はプロフェッショナルであることが求められる時代になってきました。公立は学習指導要領に則って教育活動が展開されるために専門性が磨かれませんが、私立は独自色を色濃く出すことができます。医者を目指すコース、英語を極めるコース、プログラミングに力を入れている学校、キャリア教育に力を入れている学校…
特に力をいれて学びたいことに傾倒できる可能性があるのです。また、時代が大きく変革していく中での対応も私立の方が早いですね。
現状がつらかったり、他の子と比較してしまうと、ついつい中学受験をスタートしたきっかけを見逃しがちですが、中学受験をさせることで得られるメリットは本当に大きいです。(もちろん、デメリットもありますが…)
しかし、そこで得られるメリットは偏差値の高い学校に無理に入って得るメリットではなく、自分の学力にあったところに入るメリットの方がはるかに高いわけです。偏差値が高いところに入れるのが目的ではなく、よき社会人になるために中学受験を行うと捉えていただけますと幸いです。中学受験をやめようと考えている方がこれを見て、一歩踏みとどまっていただくこと。中学受験が現状うまくいっていない方がこれを見て、肩の荷が少しでも軽くなることを祈念しております。
https://youtu.be/atVBREwoRl8