中学受験コンサルティング タカベル

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受験生への最後の言葉

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

いよいよ、東京・神奈川入試本番まで刻一刻と時間が迫ってまいりました。

 

他講師も含め、タカベル全体としての2023中学受験生の本番前の授業・コンサルは30日まで続きますが、個人としては全受験生の授業が終了いたしました。

 

そして、私個人としては来年度から授業はもたず、コンサル・コーチング・経営業務に専念するため、中学受験生の学習指導は最後となりました。

 

最後の授業は渾身の想いをこめ、下記のことを生徒に申し伝えました。

 

「俺はここにいる誰よりも勉強を積んできたし、塾でも怒られ、色々なことを犠牲にして頑張ってきたんだ。だから落ちるわけがない」という気持ちでテストに臨んでくること。

最後に、ハチマキにメッセージを記し、握手を交わしました。

 

いわば勝者のメンタリティーという言葉が一番近しいでしょうか。

 

スポーツでもなんでもそうですが、強そうな対戦相手が出てきたときに「うわー、全国の強豪校だよ…絶対に無理だわ」と思って試合に挑むのと、「いや、強豪校といえどもどこかに必ず隙はあるはずだ」と思って試合に挑むのでは、もう前者の結果は明白ですよね。

 

それと同じです。偏差値が多少足りていなくても、合格最低点に多少届いていなくても、模試や過去問で合否が判明するわけではありません。大切なことは「本番で100%の力を発揮し、後悔のない形で中学受験を終わらせる」

そのためにも、ここからはお子さんが本番でピークを迎えられるよう、プラスの言葉をかけ続け、送り出してあげてください。

 

そして、無事に2月1日が迎えられそうなことにお子さんに感謝しましょう。この日を迎えられるということは、それだけで立派に育った証ではないでしょうか。

 

中学受験は約3年間にわたり、荒波の中を親御さんが船頭になり、船員のお子さんとともに船を目的地までたどりつかせるという、大変な戦いです。

 

荒波と言えば、志願者が年々増加する外部環境やそれに伴う塾のクラスの昇降でしょうか。

そして、船員のやる気があればよいのですが、荒波すぎて目的地までの距離感が遠く、船頭だけが頑張っているという状況もこの間、多々あったことでしょう。

 

しかし、船員は船員で好きなことを数多く犠牲にし、平穏な波で船をこぐのではなく、あえて荒波という厳しい道を選択し、今まさに目的地に近づこうとしてきたわけです。これだけで人間的にも精神的にもたくましくなったといえる尊い経験をしたと思います。

 

そして、いよいよ船員1人の力で、最後の数キロをこぐ段階となりました。船頭はもう口は出せません。

今までの中学受験を回顧しながら、たくましくなったわが子の背中に「頑張れ」と声をかける段階です。

 

各ご家庭、船頭としての最後の仕事を楽しみながら、本番送り出してあげてください。

 

タカベルを頼っていただき、お子さんの指導と家庭学習に携わらせていただいた2023年度入試組のご家庭の皆様、誠にありがとうございました。1枚1枚学習計画表に回数をつけていますが、多い方は91回。91週間にも及ぶ家庭学習計画を組ませていただいたご家庭もありました。私共も1船員として携わらせていただけたことに、深く御礼申し上げます。

 

スタッフ一同、お子様の納得のいく中学受験となります事、心より祈念しております。

 

また、来年度以降に中学受験が控えているご家庭も全力でサポートすることをお約束いたします。

スタッフはまだ7名と小所帯ではありますが、少数精鋭で一層の研鑽に励んでまいります。

 

全受験生に、幸あれ。

 

中学受験コンサルティングタカベル 代表

高畑 洋平

2023年01月28日 11:56

能力=点数ではない

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

金曜日から千葉入試も本格化し、すでに合否連絡も始まってきました。

 

もちろん、合格の連絡もうれしいのですが、「中学校に入ってからもお願いいたします」の声ほど、うれしいものはありません。

 

私たちタカベルは生涯学習を企業理念にしております。

 

結局、社会人になってからも学び続けなければならないので、当然中学受験がゴールではありません。

卒業したその後も携わらせていただく機会を頂戴できることは、指導者冥利・コンサル冥利につきるなと思う、今日この頃です。

 

さて、入試対応と並行し、シリーズ生の組み分け前対策も同時並行にて行っています。

過去問を解いていただき、その分析を行っているのですが、最近感じることが能力=点数ではないということです。

 

つまり、日ごろの勉強の成果が点数に直結しないことも多分にしてあるということです。

 

それは様々な要素が考えられるのですが、しっかりと勉強しているのに点数にならない原因は大きく2つに大別されてくると思います。

 

①テスト慣れ

②家庭学習で病巣をおさえられていない

 

①について記しますと、これは5年生以下は致し方ない部分もあるかなと思います。

6年生みたく、過去問を連日のように解いているわけでもなければ、範囲の定めのない模試が頻繁に開催されるわけでもありません。

テストで得点化をしようと思うと、見直しの仕方や時間配分といった、ある種テクニカル的な要素も必要になってきます。

 

これを家庭学習で改善するとすれば、問題を解くときのノートの取り方と時間制限付きトレーニングを課すということが必要になってきます。

 

たとえば、日ごろから字が乱雑なお子さんは、当然テストでも字が乱雑となります。

また、日ごろから時間を意識することなく国語を解いていると、当然テストでも時間配分を誤ります。

 

これらは、今持っている学力はあるのだけど、点数化できる力がまだ足りないというだけです。

①が本質的な問題であるお子さんであれば、家庭学習のやり方にひと手間を加えるだけで改善が図れてきます。

 

②について記しますと、根本的な原因を見誤っているという事象が考えられます。

 

私共が家庭教師の依頼を受ける際は、いきなり申し込みをしていただくのではなく、まずは現状の家庭学習の様子からじっくりと把握させていただいています。なぜなら、ご家庭がしっかりと学習にコミットしている場合、家庭学習の改善で点数化できることがほとんどであると考えるからです。その場合、家庭教師は最終手段であると位置づけています。

 

例えば、国語がある程度の位置にいて、さらに上に引き上げたいというご依頼の場合。受けたテストを送っていただいたときに、よくよく分析してみると、読解力ではなく語彙力に課題があるということが発見できることがあります。2択までは切れているのだけど、文末の語彙を知らなかったために誤答してしまうなどのケースは、読解力ではなく、語彙力に課題があるわけです。この場合、読解力がなくて点数化できないわけではありません。

 

今悩んでいることの本質を見誤ってしまうと、それに対する処方箋を誤り、誤った方向性で進んでしまうと時間を無駄にロスするだけとなってしまいます。今のお子さんに何が足りないから、成績が伸び悩んでいるのか。

ひょっとしたら、大きなくくりの国語という科目の能力が足りないのではなく、国語の中の一部の能力が不足しているだけかもしれません。

 

それを分析する上で、日ごろのノートとテストの問題用紙は生きた教材です。各ご家庭には申し訳ございませんが、引き続きご協力いただけますと幸甚です。

 

さて、東京入試まで残すところ10日を切りました。最終盤にできることは限られています。ここからは苦手をつぶすフェーズではなく、得意でもなく不得意でもない単元を得点化できるような方策を考えることがよいかと思います。

 

全受験生に幸あれ。

 

※本日時点で新年度、スーパー家庭教師(算・理)は残席が2となっております。コーチングプランは水曜日の枠は満席となりました。

 

2023年01月22日 14:58

目を引く志望理由書

こんにちは。

中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

今週から千葉入試が開始となり、東京・神奈川は2週間を切るなど、2023入試も残りわずかとなってきました。

現6年生ご家庭との残り僅かな仕事を寂しくも感じつつ、合格に向けたスケジュール作成と過去問分析に昼夜邁進している今日この頃です。

 

さて、志望理由書の添削依頼を数多くいただいております。

もちろん、中学受験は4科目の成績が一義的かつ圧倒的に合否の判断材料とはなりますが、学校側が志望理由書の提出を求めている以上、何らかの形で合否をわずかに分ける要素として、見られていると思っておいて差支えないかと思います。

 

私は就職活動を経て、都市銀行に就職しました。銀行という職業柄上、差別化が難しい業種となります。

「あなたの思い描くキャリアやビジョンはなぜ、うちの銀行じゃないと実現できないのですか?」という点は、数多くの金融機関で質問されたと記憶しています。

 

なぜ、就職活動においてこのような質問がなされるのか。それは下記の2点を聞きたいのです。

 

・入ってから、「思っていたところと違う」と言われるのを避けるため。

・うちの会社をよく理解し、愛してくれているかどうかをはかるため。

 

つまり、「自分はこうしたキャリアを描きたい。そのためには御社でないと実現できないんだ」という、自己分析×企業理解がしっかりとマッチすれば、内定への道が大きく描けてくるというものです。

 

これは学校でも同様。私立小教員としても多くの願書を目の当たりにしましたが、少し読んだだけで学校のことをしっかりと理解してくれいてるかどうかは見抜くことができます。

 

これらの観点を総合させるに、目を引く志望理由書とは下記のような要素が盛り込まれているかどうかに決定づけられると考えます。

 

①どういうお子さんであるかの人となりが伝わること。

→将来の夢、中高で伸ばしていきたい能力など…

 

②その学校でなければならない理由が盛り込まれていること。

→雰囲気がよいや制服・校舎などのハード面は「他にもそうした学校あるじゃん」となり、避けた方が好ましいです。

 

③その学校の教育理念に賛同の立場を示すこと。

→教育理念とは学校の心臓部です。これに賛同の立場を示し、①の伸ばしたい能力や将来の夢の実現とリンクさせた文面にすると、効果的です。

 

④実際に見聞きした情報を盛り込む。

→③だけを切り抜くと、HP上やパンフレットから得た情報だけでも書くことができてしまいます。実際に足を運んだ様子や在校生から受けた印象なども盛り込むと、より学校側に志望度を伝えることができます。

 

この4つの視点を用い、まずは文章を仕上げましょう。

そして、仕上げた文章を読み返し、「本当にこの学校でなければならないのか?」と1文1文に突っ込みを入れてみてください。詰めが甘い部分は再修正を行っていきましょう。

 

志望理由書とは学校へのラブレター。学校側は今まで何枚も飽きるほど見てきています。

「またか」と思われないような、振り向かせることができるような、渾身の想いを伝えてみてください。

 

ただ、繰り返しになりますが、あくまでも4科の成績が圧倒的に判断材料となりますので、こちらのサポートを最優先に行いましょう。

 

2023年01月17日 15:18

勝てる学習計画の組み方

こんばんは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

合格の二文字がお子さんを強くすることもありますし、不合格の三文字がお子さんを強くすることもあります。

 

人間、何事も経験値を重ねることで人間的に一回りも二回りも大きくなっていきます。

 

釈迦に説法ではありますが、就職活動等は不採用となることの方が圧倒的に多いわけです。なぜ、落とされたのか。業界分析や企業分析が甘かったのか、NGワードを面接で言ってしまったのか等、失敗したときには、その原因を分析すれば、成功に胡座をかいている人間よりも大きくなることができます。

 

受験も同様。毎回毎回のテストで良い結果を収められることは稀です。そんな受験生はわずか一握り。悪かった時はその原因を分析し、次回同じことを繰り返さないこと。これこそがテストを受ける意義であり、受験を通して人間的に成長するということなのです。

したがって、我々は組分けテストやマンスリーが終わったら、必ず全科目の問題用紙と解答用紙の提示を行ってもらっています。

 

悪かった原因は、時間配分などのテスト慣れなのか、ケアレスミスなのか、特定の分野のやり込みが不足していたのか等…

 

この反省を次のテストまでの学習計画と家庭学習法に盛り込むということを入試本番までひたすら繰り返していきます。

 

今回、5年4月からお申し込み頂いた方が3戦3勝という好調な滑り出しをきりました。まさに、上記プロセスを毎週のように実践していました。本命の中学受験はまだ終了していないので、本格的な検証はこれからですが、下記の点に意識をして、「勝てる」学習計画を組んでみてください。

 

①学習は小刻みにスモールステップで

 

初対面の無料面談を通じてよく伺うケースが、月曜日は算数の日。水曜日は社会の日。

というように、1日で1科目全てを終わらせるケースが目立ちます。これは脳科学的にもあまりおすすめできません。

 

忘却曲線の理論に基づくと、学習時間が空けば空くほど、思い出すのにパワーを要します。上記の例ですと、1日で宿題などを全て片付けてしまうと、その単元や内容は随分先まで行わないということになってしまいます。サピックスさんの基礎トレはこの理論に基づいた実に理に敵っているテキストなんです。

 

したがって、理想的な学習計画は「毎日・全科目・少しずつ」です。

 

②インプットとアウトプットを1対1で

 

大学共通テストの煽りを受けるのが中学受験です。大学付属を除き、大学進学実績がその私立中学のある種の売りになるからです。共通テストも多方面の能力が問われる時代となりました。中学受験も同様です。言葉を知っているだけではダメ、解法を知っているだけではダメという具合です。

従来はインプットである一定レベルの学校までは乗りきれていましたが、今はそうはいきません。

学習計画の中にインプットとアウトプットのバランスを均等になるように組むことがポイントです。そして、インプットは自走。アウトプットの壁打ち相手に親御さんがなってあげる。これが理想の学習の進め方ですね。

例えば、国語はなぜその選択肢を選んだのかの根拠を聞く。選択肢問題一つをとっても、流さずに勉強することが勝てる子になります。

 

③時間つきトレーニングを

 

テストは制限時間内に何ができるかが勝負です。最初のうちは①~②をしっかりやっているお子さんでも結果にならないことがあります。

その原因は時間つきトレーニングの不足が理由であることがほとんどです。

しかし、これは受験学年でないお子さんが毎日行うことは推奨していません。毎日行ってしまうと、時間内で終わらせることだけが目的となってしまうからです。

組分けやマンスリーの直前期に①~②がしっかりとできた状態で行うことが最適でしょう。

 

前述のお子さんも、入試直前期の国語の伸び悩みが見受けられ、解いている時の様子を動画で撮影し、送っていただくということを行いました。すると、明らかに時間配分に課題がありました。テストを解いている時の様子は親御さんも見ることができませんし、塾の先生からフィードバックを受けることもほとんどないと思います。

しかし、①~②が出来ているお子さんはこの時間つきトレーニングを積むことで間違いなく成果につながります。これを最適なタイミングに計画に落とし込むと良いかと思います。

 

以上が「勝てる」学習計画の一端となります。

 

新学年に向け、組分けが終わった塾とこれからの塾など様々ですが、新学年というのは基本的にお子さんのモチベーションが最高潮の時です。このチャンスを逃さない手はありません。お子さんと今一度勝てる学習計画を組み、その共有化を図りましょう。

2023年01月17日 15:17

合格までのロードマップの重要性

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

埼玉入試が一段落いたしました。

現在は千葉校の傾向分析と、東京+神奈川校に向けた学習計画の策定・願書添削・特殊入試対策の対応等、私共も最後の追い込みの時期となっております。

 

我々は、

 

1.担当生徒全員の全学校の合格

2.生涯にわたって、学び続ける姿勢の醸成

 

この2つをとことん追求して運営をしております。

 

今のところではありますが、今年度の6年生は8割方この目標を達成できているかなと考えています。(合格実績はすべての受験が終了しましたら、更新いたします。)

 

これは創業3期目にさしかかったこともあり、4~5年生のころから関わらせていただいたご家庭が受験生となったことが挙げられます。昨年までの受験生は6年生からの関わりが多かったので、提案の幅に限りがありました。

 

この違いは何かと考えた時に、受験終了までに必要なロードマップを早い段階から示せるかどうかという点が大きくかかわっていると感じます。

 

一般的に大手塾のカリキュラムは、5年生ですべての新出事項が終了となり、6年生からは総復習となります。

当然、それまでの消化不良が多ければ多いほど、戦いは厳しさを増してきます。

5年生までの内容のベースがしっかりとしているお子さんは、6年生になったときに入試問題に近いレベル感の問題に着手ができます。多少抜けがある単元は、隙間時間に弱点補強を行えばよいという好循環が生まれます。

 

ところが、5年生までの内容に穴が多い場合は、まずこの穴埋めから行わなければならなくなってしまいます。

お子さんのモチベーションが高ければ逆転もうかがえますが、モチベーションが低い場合が往々にして多いので、負のスパイラルにはまってしまうという構図が生まれてしまいます。

 

つまり、5年最後の時点での立ち位置が中学受験においては1つのキーポイントになってくるということです。

 

ここである程度の立ち位置をキープできるかどうかが、学校の選択肢の幅につながってきます。

 

では、5年生でどのようなロードマップを描いているのか、その一端をお示しいたします。

 

まず、全ご家庭5年生前期までの目標は2科偏差値をとにかく追っていただくことに注力いたしました。

 

偏差値を追うだけではなく、長期記憶と実力になる算数・国語の勉強法をとにかく実行いただいています。

 

なぜか。5年生後期になると、算数では今まで学習してきた内容を「比」を用いて学習します。

「割合」の概念が腹落ちしていないと、当然「比」を使いこなすことができません。

「速さ」の概念が腹落ちしていないと、当然「速さと比」を解くことはできません。

これは、4年~5年の段階で問題を絵に落とし込むトレーニングを疎かにしてきたことも一因としてあげられます。

そして、「比」を使いこなせないこと=5年最後の立ち位置を決めることにつながります。

 

また、国語の5年前期と後期の決定的な違いは、文章の難易度と量、選択肢の長さが急激に増すという点です。

それまで、国語の家庭学習をせずになんとなく点数が取れてきたお子さんが取れなくなってきます。

しかし、本ブログで再三記しています4日分け勉強法をコツコツと行ってきたお子さんは、読むスピード・文章に向き合う姿勢・文を塊でとらえる能力が身についているので、大崩れしません。ここからは記述のトレーニングと解き方を学んでいくのみです。

 

5年前期で2科目の勉強法を身につけ、成績になっていれば御の字です。5年後期に相次ぐ、転塾や退塾を検討することはなくなるでしょう。

5年後期は上述のように算数・国語の難化に加え、理科の原理原則を伴う計算分野が入ってきます。そうなると、5年生最後の立ち位置を決定づけてしまうことにつながります。こうなってしまってからでは目指せる限界というものが発生します。

 

 

受験計画の策定というのは、仕事と同じプロセスをたどると思います。

 

「25日は来店客数が多いから、25日までにできる仕事はあらかじめ進めておこう」という考えと同じで、「5年最後の立ち位置が重要。5年後期は学習内容が難化するから、5年前期までに2科目の学習法を固めておこう」という、目標や来たるイベントから逆算した行動管理が重要です。

 

2025入試までは昨今の中学受験と同様、激化が予想されています。仕事を例にとりましたが、受験のさらなる難しさは競争相手がいること。

 

前倒しの学習が大切なのではなく、ロードマップをしっかりと意識して日々の学習を進めること。これが重要であると、今年度の受験で想いを強くしている、今日この頃です。

 

2023年01月14日 12:49

入試前日・当日の心構え

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

いよいよ明後日から2023年度入試が埼玉を皮切りに、スタートいたします。

 

不安な気持ちもあるかとは思いますが、ここまで来たらやるしかありません。

 

重要なことは「後悔しない中学受験」にしてくること。つまり、100%の力を出し切ってくるということです。

 

ここからは100%の力を出し切るために必要な前日・当日の準備について、記したいと思います。

 

<前日>

 

・翌日に受ける学校の過去問は解かない。

 

ここでよい点数を上げることができればいいのですが、そうでなかった時にその学校への負のイメージがついてしまい、本番で100%の力を発揮することができません。

 

・その代わり、時間配分と解く順番の約束事を確認する。

 

国語は「漢字→語彙→物語→論説」の順で解く。算数は「計算問題を2回解く。大問3以降の小問(2)は捨てる」

理科・社会は「大問1つごとに10分の時間配分でおこなう」など、約束事を確認しましょう。

 

・ホテルには知識系の参考書を持参する。

 

ホテルをとられて受験に臨むご家庭も多いかと思います。ご自宅から通われる方も同様ですが、前日は暗記系の参考書が良いでしょう。完成語句文法や4科のまとめなど、今の時期ですと付箋やマーカーが多くついていることでしょう。過去に間違えた重点的に補強しなければならない単元に絞り、学習を進めていきましょう。この頑張りが1点の積み上げにつながるかもしれません。

 

・8時間睡眠の確保を

 

寝すぎも寝不足も100%の力を発揮できません。8時間はあくまでも目安ですが、程よい睡眠時間を。

 

・とにかく前向きな言葉で

 

一番不安なのは親御さんではありません。ご本人です。多くの子にとっては、一人の力で戦ってくる初めての経験。

この日だけは何があっても、「大丈夫」を合言葉に1日を過ごしましょう。

 

<当日>

 

・余裕をもった行動を

 

お車で移動する場合、本当に時間が読めません。焦りはお子さんに伝わります。余裕をもった行動を心がけましょう。

 

・朝は甘いもの、計算

 

朝は糖分を摂取し、計算問題のみ解いて、送り出しましょう。脳の活性化を図るためです。

 

・会釈だけ

 

知り合いに遭遇することもあるかと思います。余計な話は厳禁。会釈や「頑張ろう」の一言でとどめましょう。

話が盛り上がり、過去問の話などになると、間違いなく動揺します。

 

・科目間は洗顔

 

1教科おわったら、気持ちを切り替える意味で洗顔をおすすめします。

自信があったならば、油断しないようにリセット。自信がなかったのならば、切り替える意味でリセット。

4科目もしくは2科目で合否は決まります。

 

・帰宅後は軽めのメニューで

 

入試と模試は全く別物です。相当なエネルギーとパワーを消耗します。

そして、多くのご家庭は翌日や2月に入試が控えていることでしょう。

次の日も翌週もまだまだ戦いは続きます。また、新たな気持ちで本当の本番につなげるために、この日は軽めのタスクで済ませましょう。

 

やや乱暴な言い方にはなりますが、この入試で今後の人生が決定づけられるわけではありません。

そのくらいの気持ちで、肩の荷を下ろし、100%の力でぶつかってきてください。

 

全受験生の健闘を心より祈念しております。

 

 

2023年01月08日 14:21

中学受験の意義

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

埼玉入試まで残すところ3日となりました。

 

入試前日・当日の心構えなどは後日ブログでも発信いたしますが、時間配分と解く順番などは絶対に確認をしておきましょう。

1点の間に何人もひしめくのが中学受験です。

多くのご家庭は埼玉入試が本番ではないかと思います。合格をつかみ、自信をもった状態で2月に臨むという目的で受験されるご家庭が多いでしょう。解ききれなかった問題があると後悔し、あとに引きずってしまうものです。戦術面の確認をしっかりと行いましょう。

また、獨協埼玉算数の大問4みたく算数と国語の複合問題はしっかりとした対策が必要です。事前に複数年分を解き、慣らしておきましょう。

 

さて、本日は中学受験を行う意義というテーマで話をすすめていきたいと思います。

 

そもそも、中学受験を行わせる意義や考え方はご家庭によってさまざまであると思います。

 

・質の高い学びの場を提供したい。

・近所の公立が荒れている。

・内申を回避したい。

・進学実績の高いところに通わせたい。

・特定のスポーツが強いところで切磋琢磨させたい。

・体験型プログラムの多い学校で学ばせたい。 等…

 

どれも理由として至極当然であると思いますし、全く否定をするつもりはありません。

 

こうした親御さんの願いとお子さんの願いが一致していれば、お子さんは親御さんの想いを自分事のようにとらえ、やらされ勉強ではなく、自主的に勉強するでしょう。

 

ところが、親御さんが上記のような想いをもっていたとしても、それがお子さんに伝わっていなければ、学習モチベーションが上がることのない、ただの「やらされ勉強」となってしまいます。

 

では、なぜこのようなことが発生してしまうのでしょうか。それは、目標が「長期的」すぎるからです。

 

子どもにとっての1年と、大人にとっての1年は距離感が大きく違います。

 

中学受験というゴールが1年後であったとしても、現代の子供たちの目の前には楽しいものや娯楽がたくさんあります。

その誘惑に負けてしまい、一度立てた目標も長続きしないという事が往々にして発生します。

 

そんな時は、達成できそうな一週間の目標を1つ設定し、他のことは少々できていなくても目を瞑る。

掲げた短期の目標を達成できたかどうかで評価する。

 

この繰り返しによってしか、中学受験を行う意義を見出せないお子さんのモチベーションを働きかける方法はないと考えています。

 

早速コーチングプランが稼働し、毎日タスクのノート提出を受けていますが、実はお子さんのノートには課題と褒めるポイントがたくさん眠っています。

 

「なんとしても高い進学実績を誇る○○中学に合格して、○○大学に入れる」という目線で接していると毎日焦りと不安にかられ、ノートから分かるお子さんの成長を見落としてしまいます。(繰り返しになりますが、お子さんもそうした想いで中学受験をしている場合は、全く問題ありません。)

そして、勉強をしない現状にいらだちとストレスが募り、接し方を誤り、さらに学習モチベーションが落ちるという悪循環に陥ります。

 

こうした悪循環に陥りそうなときは、思い切って思考を転換させましょう。

 

親御さんのマインドセットとして、「中学受験という経験を通じて、お子さんが自主的に学びを進められる子に」という思考にすることができれば、モチベーションの上がらないお子さんに対しての接し方や見える景色が180度違ったものになってくると思います。

 

不安や焦りをぶつけても人間は変わりません。目標が達成できる楽しさや前向きな言葉によって、人間は変わります。

 

何も教わっていないのに、お子さんがゲームで敵を倒したり、知らぬ間にレゴを完成させることができるのは、自らで「倒す」「完成させる」という目標を知らず知らずのうちに自身に課しているからこそ、行動に移すことができるのです。

 

少なからずさまざまなことを犠牲にして行う中学受験。どうせやるなら、生涯にわたって自主的に学びを進められる子にお子さんが成長したならば、私は大きな「意義」があったと思いますし、それを「成功」と呼ぶことができるのではないでしょうか。

2023年01月07日 13:46

2023年は挑戦の年に

新年あけましておめでとうございます。

 

本年もどうぞタカベルをよろしくお願いいたします。

 

大晦日・元日はあらゆるお酒を嗜み、ゆっくりとさせていただきました。

初詣も済ませましたが、そこで多くの受験生と思われるお子さんの姿を目にしました。

 

不安そうな顔をしている子やなんとかお願いしますとお祈りをしている子等、職業柄上、胸に突き刺さるものがありました。

 

私も21年前の今頃は立体図形が何度で説明されても分からなかったことに涙し、20年前の今頃は落ちたらどうしようと不安な毎日を過ごしたりと、実は幼少期の年末年始には良い思い出がありません。

 

しかし、今はこうして自らが好きな仕事を行い、毎日が大変充実しています。

 

明けない夜はない。

今が不安なだけで、時間が解決してくれます。いくら思い悩んでも入試日程が変わったり、成績が上がるわけでもありません。

 

マインドを大きく転換し、「後悔だけはしないように中学受験をやり抜こう」という気持ちで、後1か月走り切りましょう。

 

6年生のご家庭はあとわずか、4~5年生のご家庭はステージが1段階あがりますが、どうぞ本年もご家庭の家庭学習の伴走をさせていただければと思います。

 

さて、2023年はタカベルにとって、「挑戦」の年と位置付けています。

 

そもそもタカベルを創業した経緯が、私自身のつらい中学受験生活から端を発しています。

小学生のうちに身につけるべき自己肯定感は皆無。やらされ勉強一辺倒の毎日を過ごし、勉強の楽しさは一切享受できないまま、進学に至りました。

 

私は幸い、学友や恩師に恵まれ、自己肯定感と勉強の楽しさを見つけることができましたが、そうでない学友や中学校生活を送られているご家庭も多数目の当たりにしてきました。

 

勉強ができることも大切。クラスを上げることも大切。良い点数をとることも大切。これは少なくとも中学受験で合格を勝ち取るためには必要なことです。

ところが、勉強は生涯にわたって行い続けなければならないもの。

 

中学受験がゴールであってはいけないわけです。

 

そこには自らが勉強の必要性や楽しさを感じ、自主的に勉強をおこなっていく姿勢が必要不可欠です。

 

これを中学受験を通して身につけることができれば、私は「最高」の中学受験だったと考えます。

 

創業3期目、この高いハードルにとことん挑戦をしていきます。

 

自身は家庭教師から退き、かねてからの仲間と理念に共感いただいた新たな仲間に家庭教師を担当いただき、「コーチングプラン」の深化に努めてまいります。

 

2023年という年が中学受験生活を送るご家庭にとって実り多き1年になることを信じて、また、そうできるように一同、研鑽を積んでまいります。

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さあ、ゆっくりしたいところですが、気が付けば埼玉入試まであと8日。

この2日にたまった採点済み過去問解答用紙の分析から、私の初仕事をスタートさせます。

 

 

※書籍CPは1月4日(水)をもって、終了いたします。お申込みの方限定で4日(水)に特典メールを配信いたします。ご期待ください。

2023年01月02日 12:00

年末の御礼

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

本日3件のコンサルティング・3件の無料面談・1件の採用面接を行い、2022年の私の業務は終了いたしました。

 

今年度ものべ70組以上のご家庭と接点を持たせていただき、前年を上回る業績を残すことができました。

 

タカベルをご信頼頂き、今年度は1組あたりに関わらせていただく時間が大幅に増加しました。

本当にありがとうございました。

 

6年生はあと1か月もすれば受験に突入、3~5年生は学年が1つ上がり、通塾日や学習内容が増してまいります。

 

2023年の最初の1カ月は各学年の総仕上げ、2月からは1組でも多くのご家庭の家庭学習を支えるべくメンバー一同、より精進してまいります。

 

さて、タカベルも創業3期目にさしかかりました。来年度は新たなメニューを仲間にいれることで、より家庭学習にコミットをしてまいります。

 

その目玉が「コーチングプラン」

 

ずっと温めていたプランではありましたが、私自身が家庭教師とコンサルティングに動いていたため、ご要望を頂いていたにも関わらず、なかなかメニュー化ができませんでした。

 

従来のコンサルティングは、親御さんへ1週間の学習計画の提示と各科目各タスクの勉強法を提案するにとどまっていました。

 

2023年2月~はそこにお子さんが関わることで、お子さんとともに1週間の目標設定をし、一緒に学習計画を組み立て、毎日ラインによりタスクの提出を受けるという具合に、とことん家庭学習に踏み込んでまいります。

 

いわば、親御さんが介入をせずとも、自主的に勉強を行うようになるサービスとお考えいただけますと幸いです。

 

本ブログでも再三記してまいりましたが、どんなによい授業を受け、どんなによい勉強法を知っていても、それをお子さんにやらせることができなければ、成績につながってきません。家庭学習の質が中学受験の勝負を分けるからです。

 

お子さんのモチベーションを最大限高め、勝手に勉強をしてくれ、親御さんは情報収集に徹する。これが本来あるべき「受験勉強」の姿であると思います。やる・やらないなどの親子喧嘩を頻繁に繰り返してまで行う中学受験に大きな疑問を感じます。

 

私たちの理念は「中学受験をきっかけに生涯学び続ける子に」を大切にしています。

都市銀行・私立小教員・経営者の経験を通して、大人になっても勉強はし続けなければならないものと痛感しています。

中学受験で納得のいく成果を収めたとしても、燃え尽き症候群になってはそれは私共は成果とは思いません。

 

2023年は理念をより具現化し、勉強に対してお子さんの自己肯定感と自主性を高められるように導いてまいります。

 

末筆ではございますが、2023年という年が中学受験生活を送るすべてのご家庭にとって、実りある一年になりますことを心より祈念申し上げております。

 

中学受験コンサルティングタカベル 代表

 

高畑 洋平

 

追伸:激動の2023年になることが予想されるため、年末年始は日本酒と山崎で充電をおこないます(笑)

2022年12月30日 20:13

かしこい個別指導の使い方

こんばんは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

最近、コンサルティングを行っているご家庭から、過去問を解いているときの様子を撮影いただいたものを動画で送っていただくということを行っています。

 

1問に時間をかけすぎていないか、解く順番は正しいか、余った時間の使い方は適切か等…

 

受験において偏差値通りの合否結果にならないことは往々にしてあります。

 

私の母校でも1次試験に落ちたけど、難易度が上がる2次試験には合格したという同級生も数多くいました。

 

その学校に向けた細部の対策がわずかな1点、2点の積み上げとなり、合否を分けます。

解いているときの様子の分析までしっかりと行っていきましょう。

 

さて、本日はかしこい個別指導の使い方を記したいと思います。

 

私共はコンサルティングやコーチングで成績を上げることを優先しメインサービスに据えており、その延長線に家庭教師サービスを展開しております。

 

家庭教師の案件を多数引き受けてまいりましたが、この使い方次第で成績の上がる・上がらないが決まるとある程度公式化できてきたので、記したいと思います。

 

~成績の上がる個別指導の使い方~

 

①家庭教師・個別指導任せにしない

 

成績の上がる使い方は指示を具体化することです。

本日は「95ページの2番の問題を図を用いて説明してあげてください」や「国語の読解の線の引き方が適切かどうかを見て、選択肢の切り方や釣り方を指導してください」など…

 

まれに、「この単元全体をお願いします」という指示をいただくことがありますが、よくよく指導してみると基本的な概念はしっかりと頭に入っていたなどと、指示が抽象的だと時間が無駄になってしまう場合があります。

 

プロですとその辺の目利きを素早く判断できますが、学生講師や経験の浅い講師ですとそのあたりの引き出しが少ないために本当に必要なことを教わっている時間が少なくなってしまいます。

 

オーダーは具体的に。これが一番大切な要素です。

 

②可能ならば、1対1で。

 

私は中学受験、大学受験ともに1対1の指導と1対2の指導双方を経験しました。

80分授業で1対2の場合、指導を受けられる時間は40分となります。

これでもよいとは思いますが、最も重要な点は「解いているときの時間、他の生徒の指導に時間を注がれている」という点です。

成績の上がらない原因は、単元の根本的理解という場合もありますが、解いているときのプロセスに課題があることの方が多いです。

計算に無駄はないか、聞かれていることを導き出すために無駄な立式をしていないか、図を書いて解いているか等…

冒頭の過去問でも記しましたが、この解いているときの様子がいわば本番のテストや入試に姿・形として出てきてしまうわけです。

1対2の指導だと、この解いているときの様子を講師が把握することができません。

ですから、可能であれば1対1の指導をお勧めいたします。

 

③終了報告を具体的に受けているか

 

個別での指導を受けると、終了報告レポートもしくは口頭での報告があるかと思います。

そこで聞かなければならないポイントは、何に課題を抱えていて、それを解決するために次の1週間は何を行うべきかです。

終了報告が「今日は56ページから58ページまで行いました。よく出来ていました。」で終わっているようであれば、より詳細な報告を求めましょう。

 

これ以上あげるときりがないので、本日はここで打ち止めにします。

 

中学受験は親の受験であるとよく言われます。

そういわれる所以は、子の学習環境のマネジメントが一番大切な仕事だからです。

小学生ではどうしても面白い先生、楽しい授業が判断軸として優先されてしまいます。

これももちろん重要なのですが、どちらかというと集団授業でその要素が必要かもしれません。

しかし、個別指導はなんといっても「得点化」することが最も重要です。楽しい授業、面白い先生が点数につながるとは限りません。

この目利き力が親御さんが大切にしなければならないポイントでしょう。

 

上記3点がご参考になれば幸いです。

しかし、まずはお子さんのモチベーションと正しい学習計画・勉強法があって初めて、家庭教師や個別指導の効果が高まります。ここに着手していきましょう。

2022年12月28日 18:13