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組み分けや模試になるとできなくなる要因②

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

範囲の広い組み分けや範囲が無制限の模試になるとできなくなる要因を3つほど記しました。

 

①理解系科目で、量をやらせすぎ。

②暗記系科目で、穴埋めや記号に留まっている。

③読解を行っていない。

 

これらを挙げました。中堅校レベルであれば、上記のような勉強法でも対応ができます。

ところが、難関校以上となるとこうした勉強法では太刀打ちができなくなります。

すると、大手塾の模試は難関校向けに作られているので、成績につながらない。

こういう構図になっているわけです。

 

さて、本日はこれらの原因の後編として、残り3つを紹介していきたいと思います。

 

④ テスト直しを行っていない

 

テストとはクラスに一喜一憂するためのものではなく、次なるPDCAを策定するための指標です。

「〇クラスに上がった」「○○君より下だった」などで終わってはいけません。

テストは直しをするまでがテストです。(家に帰るまでが遠足みたいになりましたが…)

そこで、解きなおしノートを必ず1冊作りましょう。これが6年になったときの、自分なりのオリジナル教材になっています。

 

ところで、この解き直しを行う問題の選別ですが…まずは、正答率50パーセント以上で間違えている問題は必ず解き直しを行います。正答率が50パーセント以上ということは、「絶対に落としてはいけない問題」「合否を分ける問題」がほとんどです。

 

特に、70%以上の問題は「絶対に落としてはいけない問題」に該当します。ここで落としている問題は確実に基礎が抜けていますので、その単元全体の基本問題の復習を行いましょう。

 

次に、50~70%以上の問題は「合否を左右する問題」に該当します。これを軽微のミスで落としているのか、全く歯が立たなかったのかで大きく変わってきます。軽微のミスで失点している場合は、日ごろの計算トレーニングや漢字を丁寧な字で行うことを意識づけさせることが重要です。

全く歯が立たなかった場合は、日ごろの学習計画や勉強法を見直す必要があります。半分以上の子ができている問題に歯が立たないということは基礎はできているのだが、もう1段階上のレベルがカリキュラムに組まれていないか、考える癖が身についていないかのどちらかです。

 

偏差値50ある子は、正答率40%台の問題も解けるとよいですね。これらは「差をつけられる問題かつ、少し考えればできる問題」です。

ここからもう1段階上に行くためには、経験値が重要であると述べました。テストはその経験が積める絶好の場。差をつけられる良問にどんどんとチャレンジしましょう。

 

⑤ 基礎を疎かにしている

 

これは理解度が高く、マンスリーや月例偏差値がかなり高い子に見られる傾向です。こうした子は毎週のタスクは理解度高く、こなすことができます。なので、マンスリーや月例では爆発的に結果を残すことがあります。しかし、模試では取れなくなる。これ、日々の一行問題のトレーニングや計算を疎かにしている傾向があります。マンスリーで出る問題は1回見たことがあるために、練習問題レベル以上でも素早くとけます。しかし、模試は初見の問題。理解度の高い子はこうした模試での一ひねりある問題も解いてきます。しかし、初見のためとにかく時間がかかります。

普段の基礎を疎かにしていると、問題処理スピードが遅く、最初の方の問題で時間を費やしてしまします。そして、ミスも多い。周りがとけない問題がとける可能性もあるのですが、周りが絶対に解いてくる問題で落とす傾向があるのもこうした子の特徴。課題は明白ですね。

 

⑥ テストの戦術が不足している

 

最後にテストの戦術不足。要はテスト慣れです。範囲が決まったテストではとくにこうした戦術は不要です。時間も十分に足りるし、見たことのある問題がほとんど。記憶も新しいので、素直に1から解いても十分に対応できます。しかし、模試はほとんどが初見かずいぶん前に見た問題。

問題の取捨選択やどこから解くか、問題番号のチェックなど、入試本番では確実に身につけておかなければならない「テスト戦術」が必要になります。我々はコンサルティングや家庭教師を通じ、5年生から意識的にテスト戦術は重視して教えています。

 

以上、6点が模試で結果にならない原因となります。これを反面教師に日々の学習計画を進めていっていただければと思います。

 

2021年05月03日 14:33

組み分けや模試になるとできなくなる要因①

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

私の中学・高校時代は中間テストや期末テストではできるが、模試になると出来くなる病にさいなまれていました。

 

これを中学受験に照らして合わせてみると、マンスリーや日々の確認テストでは高得点を出せるが、範囲が広がる組み分けテストや範囲が全範囲の模試になると、成績が落ちるのと同義かと思います。

 

さて、その要因について本記事で紹介したいと思います。

 

①量をこなしすぎている

 

これは特に算数で見られる傾向です。マンスリーや月例テストにコミットしすぎると、該当の範囲の問題を繰り返し解いているご家庭が非常に多い。これ、算数ロボットを養成しているのと同じことなのです。「考えなくなる」

何度も同じ問題を繰り返し解くことにより、式を覚えてしまっています。子どもの記憶力を侮ってはいけません。

計算や基礎トレは解法を丸暗記でも構いません。むしろ、大切です。その基本的解法が身についていないと、その先のステップに進めません。

しかし、マンスリーや月例テストで問われる問題は、まさにその先のステップの問題。これらは、解法を暗記してはいけない性質の問題です。

こうした癖が身につくと、何が問題か。

初めて見る問題に対するアレルギーが増してくるのです。

入試問題や模試は、今まで見たことのある問題に一つスパイスが加わっています。これが思考力というやつです。

こうした問題に対して対応するためには、反復ではなく、経験値。どれほど多くの問題と触れてきたかということです。

マンスリーでは取れるけど、模試になるととれなくなる問題を抱えている方は勉強を見直した方がよいかもしれません。

 

②理社のテキストを音読していない

 

これも模試になるとできなくなります。日本海側で冬に雪が多いのは、冷たく湿った北西の季節風が日本海を越え、越後山脈とぶつかるために雪が多く発生します。マンスリーや月例テストにコミットした勉強法をとると、「北西」や「日本海」の穴埋めだけで勉強が終わっているご家庭を見かけることがあります。この勉強法の問題点は大きく分けて、2つ。

 

一つ目は「短期記憶」でとどまる。二つ目は「記述に対応できなくなる」。

 

穴埋めだけの勉強は間違いなく短期記憶に留まります。脳内にはキャパがあります。地理・歴史・公民・生物・地学・言語・漢字と多岐にわたる知識事項を中学受験では覚えていかなければなりません。積み重なると、忘れます。また、難関校以上の入試問題は単純な知識だけを問われることは少ないです。それをグラフや記述と絡めて出題してきます。知識だけを入れても、因果関係を理解していなければ対応できなくなるのが昨今の中学受験。詰め込みだけでは限界があるのです。

最低限、音読はしましょう。絵や図も案外ばかにならないですよ。

 

③読解を日ごろ取り組んでいない

 

月例やマンスリー対策を優先させると、読解が後回しになりがちになります。しかし、読解の入試での配点は国語100点満点であれば、ほとんどの学校が70~80点以上。算数の苦手分野よりもはるかに配点が高いのです。これを疎かにしてよいのですかという話。日ごろ取り組んでいなければ、当然、模試では結果につながりません。勉強法は本ブログをご確認ください。

 

つづく…

2021年05月02日 10:26

国語は限界があるが…

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

今日はやや、残酷な現実について記したいと思います。

 

国語と精神年齢の相関関係について。

 

残念ながら、成熟度が関係する中学受験においては特に、国語の取れる限界というものがあります。言葉をどれだけ知っているか、文章を素早く読み取り、情報を処理する能力、長い選択肢を読み、正誤を判断する力、自分なりの言葉でまとめる力…本当に多岐に渡る能力が試されるのが国語という科目です。

 

国語で取れる点数の限界があるため、小学生相応の成熟度の子同士では差がつかない。また、理科社会は知識の積み上げ要素が強く、配点が低いために差がつかない。だから、算数が重要ですよというのが中学受験では長く提唱されている考え方です。

 

ところが、国語で差がつかないというのは本当でしょうか。確かに取れる限界があるため、差がつかないという理屈は分かりますが、下に目を向けるとどうでしょう。国語でジェットコースターを起こしている場合、本番で大コケをしてしまったら、差をつけられてしまいます。安定しないまま中学受験本番に臨むと、完全に運任せとなってしまいます。

 

偏差値50以上ある場合、勝負の鍵を握るのはこの国語であるという風に思います。しかし、多くのご家庭がマンスリーテストや月例テストに目を向けるため、読解の勉強が疎かになりがちです。これではいけません。国語は算数以上に経験値が物を言う科目です。選択肢の切り方や記述のポイントなど、身につけることを身につければ安定させることが可能な科目です。そして、算数の特定分野が苦手であっても、本番で回避できる可能性があります。出たとしても、10~15点。ところが、読解は絶対に出ることが確定しており、配点は70~80点以上。無視してはいけません。

 

私は現在、3~6年生の国語の生徒を抱えています。

 

3年生はとにかく表現させることを重視しています。

 

例えば、「情けは人のためならず」ということわざ。これは大変誤用が多い、ことわざです。

 

なぜ、誤用が多いか。「情け」や「人」の穴埋めや、記号で意味を選択する。こうした学習で終わっているからです。

 

私は問題は解かせません。子どもに説明させます。

 

すると、「人に優しくすることは人のためにはならない」と答える。

 

まずはほめる。3年生の子が自分なりに出した答えだ。目一杯ほめてあげよう。

 

その上で、「のりを忘れて困っているお友達がいたら、どうする?」

 

「貸す。」

 

「そうやってお友達に優しくしてあげたら、何かいいことがあるかもよ。体調悪いとき、そのお友達に何して欲しい?」

 

「保健室に連れていって欲しい」

 

「そのお友達が連れていってくれることが情けは人のためならずって意味なんだよ。」

 

「じゃあ、もう一回。どういう意味だと思う?」

 

「人に優しくすると、自分に良いことがあるって意味だ!」

 

国語で大切なのも、こども目線を徹底すること。国語が伸びないのは、後回しになりがちというのもあるが、言葉も知っていて、活字経験が豊富な大人が大人目線で教えているから。言葉を知らない子どもにとっては、知らない言葉は抽象的概念です。

 

算数でも、割合や比や速さは子どもにとっては抽象的概念です。イメージしやすくするために、線分図を用います。国語も同様。イメージしやすくするために、こどもの生活経験の中で起こる出来事に落としこんで、説明してあげることが重要なのです。

 

穴埋めや記号のトレーニングをやっていても、マンスリーや月例テストで取れても長期記憶には繋がりません。

 

3年生で通塾されている方は、読解をやらせようとせず、言葉の学習を重視しましょう。

 

また、4年生以上は毎日、精読のトレーニングを行いましょう。

2021年05月01日 10:25

子どもがやる気を落とす瞬間

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

サピックスのタスクが多いと聞きますが、私はそうは思いません。

 

多分、数違いの問題を何周もしたりするから、時間に追われるのではないかと思います。

 

よく教材を見てみると、デイリーアプローチとデイリーサポートとデイリーサピックスはそのほとんどが数違いの問題。

 

やり方を少し工夫すれば、むしろタスク量が少ないのではないかと思うほど、実は多くありません。

 

むしろ、予習シリーズの方が反復ではない基本問題や練習問題も含めると、実問題数は多いのではないかとも思うほどです。

 

マンスリーや組み分けに追われた勉強をしていると、何度もやらせようという意識が働き苦しくなりますが、問題の選別を行い、1週間のルーティンを効果的に過ごすことができれば、問題なくクリアできる塾であると考えます。

 

さて、親御さんの目線に立つと、「あれもこれもやらせないと」と気持ちが焦ってしまいますが、子どもは「早く終わらせよう」「終わったのに、まだやらなければいけないの」という気持ちなんです。大多数の子が。

 

こうしたギャップが積み重なったとき、モチベーションの低下や成績の低下につながっていきます。

 

高学年になったときに、勉強に対する嫌悪感や反発を招くことになります。

 

それを防ぐためには子どもの心理状態を深く考えてあげることが必要です。

 

まず、子どもはダブルスタンダードを嫌います。

 

今日のタスクは終わったのに、また追加されるみたいな、いわゆる後出しです。これ、子どもは大っ嫌いです。

 

1日のタスクをあらかじめ示し、それが完結したら、それ以上のものは課さない。

 

そして、メリハリをつけるために、毎日全科目を少しづつ。可能であれば、毎週同じルーティーンで回していくと、抵抗感を感じなく済みますね。(先週の木曜は少なかったのに、今週の木曜は多かったなどを避けた方がよいということです)

 

1週間の学習計画が適切で質の高い学習になっていれば、テスト前に詰め込みを行わなくても、成績が上がっていきます。

 

現に、小学4年生10月の成績が偏差値45だったお子様が学習計画を変えただけで、量は減ったのにもかかわらず、成績を3か月で53までに伸ばしました。

 

要はやり様とモチベーションです。

 

やらせる側のモチベーションが高くても、やる側のモチベーションが低ければ、全く意味を成しません。

 

そのモチベーションを落とさないで日々をどう過ごすか。これが、タスク量の調整なんです。

 

ゴールデンウィーク。家にいるからと言って、過度な勉強は禁物です。モチベーションを落とすことなく、過ごさせてあげてください。

 

2021年04月30日 10:24

ゴールデンウィークの過ごし方

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

さて、今日からゴールデンウィーク。子どもたちにとっては本当にかわいそうなゴールデンウィークになりました。

 

遠出もできず、自宅で過ごすことの多いゴールデンウィークとなりそうです。

 

しかし、裏を返せば、遅れを取り戻すチャンスでもあるわけです。

 

この期間を有効に使わない手はありません。

 

まず、6年生。この1週間で取り組んでおくべき、事柄について記します。

 

①平面図形、立体図形、割合、比、速さ。この5単元をレベル感にあった教材を用い、徹底復習を図りましょう。

(週テスト問題集、デイリーアプローチ等…)

 

②国語の読解を線引き、要約(難しければ、段落要約でよい)、設問。1日1題は取り組みましょう。

 

③早稲アカ生、四谷生は四科のまとめ社会を進められるだけ、サピ生はコアプラス、知識の総完成の復習。

 

④理科の計算分野(物理、化学)のレベル感にあった教材を用い、徹底復習を図りましょう。

 

夏までに、

①算数5単元の練習問題レベル

②読解の安定

③理科の計算分野の練習問題レベル

④社会の知識の積み上げ

 

この下地が完成していれば、2学期の特訓講座が有効なものとなります。

ゴールデンウィークを徹底して、この学習に充てましょう。

 

次に、5年生。5年生は10単元ほど、新出分野を消化したでしょうか。

特に、算数と国語の復習時間を捻出しましょう。

早稲アカ生、四谷生は組み分けを意識した勉強をさせようとしているかもしれませんが、まずは算数と国語です。

理科もまだ計算分野は登場していません。社会は、また11回から各地方のまとめに入ります。優先順位はさほど、高くありません。

このゴールデンウィークは算数の消化不良解消と国語の読解トレーニングに時間を割きましょう。

 

①算数…早稲アカ生、四谷生は1~9回の週テスト問題集。苦手な子はA・B。得意な子はB・Cにとりくめるといいですね。

    サピ生は、1~10回のデイリーサポートの復習。苦手な子はA~B。得意な子はC~Dを中心に復習しましょう。

    とくに、直近の速さは重要な単元です。解法説明をさせることをお忘れなく。

 

②国語…早稲アカ生、四谷生は6日間のなかで、説明文2題・物語文2題を演習問題集で扱えればベストですが、1題ずつでも構いません。

    5年生のうちは、とにかく丁寧に取り組む。音読→意味調べ→質問対話→(要約)→設問。苦手な子は、1題を3日に分けて行いましょう

    サピ生はB教材は難しいので、苦手な子はA教材や読解の要を用い、こちらも最低2題は扱いましょう。

 

これらをこなしたうえで、組み分け対策に移ります。そもそも、私は組み分け対策という言葉があまり好きではありません。

1週間のルーティーンをしっかりと質高く臨めていれば、テスト前に駆け込みで勉強する必要はありません。

何かしらの欠陥があるため、テスト前に駆け込みでやらなければならなくなるのです。

 

長期休みはテスト対策ではなく、苦手や重要分野を繰り返す期間。

 

効率の良い、ゴールデンウィークを過ごしましょう。

 

 

 
2021年04月29日 10:23

大手塾6年生の効率的な過ごし方②

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

指導していて思うのだが、サピックスの教材は解説が冷たく、国語なんか特に、ほとんど記述で難解。

 

でも、分厚い本のような形式になっていないからか、教材の改定も機動的で、時代のトレンドをよく反映したつくりになっている。

 

5年生なんか、数年前と比べて、明らかに速さと立体図形に力を入れていることが分かる。

 

これが流行る原因なのだなとつくづく思う、今日この頃です。

 

さて、本日は大手塾6年生シリーズ第二弾。

 

特訓講座や冠講座について、引き続き記していきたいと思います。

 

やや厳しい言い方かもしれませんが、こうした土日を中心に行われる講座は、

 

「成績が一定以上の層が受ければ、意味のあるもの」ということです。

 

具体的に言えば、前記事に記したように、算数で50以上は欲しいところです。

 

なぜ、このようなことが言えるのでしょうか。

 

基礎的な知識が定着できていて、成績が伸び悩んでいる子に不足しているものは経験値です。

 

つるかめ算はこう解く。食塩水はこう解く。こうした解法や技術は身についている。

 

しかし、中学受験は一筋縄ではいきません。

 

売買損益とつるかめ算を絡めてきたり、速さとつるかめ算の複合問題もあります。

 

こうした複合問題は「知っているか」「知らないか」の要素も大きく影響します。

 

であるからこそ、特訓講座でこうした問題に多く触れることは大変貴重なのです。

 

計算と小問はできるけど、大問でペンが止まる子は力が付きます。

 

ところが、基礎的な内容が抜けていたらどうでしょう。複合問題など、解けるはずもありません。

 

したがって、一旦、基礎に立ち返る必要があります。

 

しかし、特訓講座を受講してしまうと、日曜が一日つぶれます。平日は週3日、つぶれます。土曜もYTを受講していると、取られます。

 

いつ、復習するのですかという事態に陥ります。

 

拘束時間が長い分、基礎が抜けている子には大変非効率的なのです。

 

ところが、偏差値が40台でも特訓講座を受けることができます。

 

ここで多くのご家庭が、「せっかく受かったのだから」となるのですが、その時間を個別指導に回した方が効率は高いのです。

 

冒頭記したように、サピックスがいいのは、SSが2学期からという点もある。

 

1学期は自宅で、基礎をしっかりと固めてくださいねというメッセージが透けて見えます。

 

その通りなんです!

 

そこで、6年生1学期で身に着けておきたい力を記しておきます。

 

算数…平面図形、立体図形、割合、比、速さ。この5分野は絶対に基礎を固めておきましょう。

   これに計算と一行問題の毎日のトレーニングを積み重ねます。

 

国語…難しかったら、前学年の教材でも構いません。論説と物語の毎日のトレーニングです。

   線引き、意味調べ、設問。そして、設問の検証です。なぜ、その選択肢が正しくて、他の選択肢が誤りなのか。

   選択肢の誤り理由を指摘することにより、ひっかけのポイントが分かるようになってきます。

   これも、前述のように経験値ですね。こうしたテクニカル的な要素がまとまっているのが、下部にある「文章読解の鉄則」という本になります

 

理科・社会…長文やグラフの読み取り等、難しいものに取り組もうとはせず、まずは知識の積み上げを図ります。

      社会は四科のまとめ、理科はメモリーチェックを1周しましょう。ここでの積み上げから、入試に近い実戦形式のものに取り組んでいきます。

 

以上のように、1学期は基礎固めの最後の期間で、とても重要な時間です。2学期からは塾に加え、過去問演習も始まり、満足に知識を積み上げる時間が取れません。

 

効果的に1学期を過ごしましょう。

2021年04月28日 10:21

大手塾6年生の効率的な過ごし方①

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

大手塾6年生の学習計画に関する相談がピークを迎えてきました。

 

当然と言えば、当然です。平日週2日or3日。土曜特訓やNN。週テスト…

 

いつ、消化するんだという話ですよね。これはケースバイケース。100人の子どもがいたら、悩みは100通り。

6年生って、他の学年よりも難しいんです。この、マネジメントが。

 

5年生までは新出単元を回していく1週間を過ごすので、1週間で積み残しや苦手を作らないように過ごすことにある意味集中すればよい。むしろ、それに集中するべきである。

 

ところが、6年生は塾の拘束時間という縛りと、受験までの時間という縛りと、新出単元はほとんど終わっているという、ある種の自由がある。

 

これが全保護者を悩ます原因なのだろう。

 

そこで、このパターンはこうという具合に何回かに分けて、体系化してまとめてみようと思う。(ですが、冒頭に申し上げたようにあくまでケースバイケース)

 

まとめる前に、まず各学習形態の特徴を記す。

 

・家庭学習…授業で行った内容を消化する時間

 

・個別・家庭教師…弱点を補強する時間

 

・特訓講座…経験値を高め、実戦力を強化する時間

 

どの大手塾に通っているご家庭も、この3つの学習形態で日ごろ回していることだろう。

 

ところが、6年生になると、多いときで週5日も塾にもっていかれるため、家庭学習に時間が捻出できず消化不良を起こす。

 

個別や家庭教師で弱点補強をしたいが、家庭学習で手一杯となり、十分に時間が捻出できない。

 

とはいえ、周りも特訓講座に通っている中、通わないのは不安。

 

不安×不安×不安という状態ですよね。

 

まず、こういう考えを持ちましょう。

 

受験は6割~6割5分をとる戦い。難しい問題をとる戦いではなく、落としてはいけない問題を確実に拾っていく戦いであるということ。

 

つまり、基礎的な部分はできて当たり前。そこに大問でどれだけ積み上げていけるかということなのである。

 

基礎的な部分ができていない単元はつぶさなければいけないし、基礎ができていないのに演習を行ったところで、効果は薄い。

 

特訓講座はその点、演習がメインとなるため、基礎が抜けている子にとってこれほど無意味な時間はないのである。

 

その時間があるのなら、5年生でやった基礎的な内容を一から入れなおした方が、長期的には学力につながる。

 

つまり、特訓講座は6年生で基礎が固まっている子向けの講座だということを意識したほうがよい。

 

その大まかな目安を何回かに分けてご紹介したい。

 

①偏差値50以上(4科)であり、算数と国語の偏差値も50(前述と同様)あるケース

 

このケースは特訓講座との親和性が高いだろう。

主要2科目で偏差値50あるということは、基礎は十分に定着できている。あとは、経験値が不足しているだけだ。

言い回しを変えられた問題、○○算と○○算の複合問題など、演習授業の中で引き出しを増やしていけば、伸びる確率は高まる。

逆に、○○算が分かっていなければ、そこに戻らなければならないため、非効率極まりない。

 

②偏差値50以上(4科)であり、算数が50あるケース

 

このケースも特訓講座との親和性は高い。

ところが、国語のテコ入れは必要である。

そこで、特訓講座で国語が伸びない場合、国語の個別の導入を検討したほうが良い。

あれもこれもやっても仕方がないので、週の宿題の読解を個別で解法を教わりながら、補うという戦略をとる。

 

③偏差値50以上(4科)であり、算数が45以下のケース

 

これは、特訓講座を受けることを一旦、踏みとどまることを考えた方が良い。

算数が40前半は受験において、ピンチであることを認識すべきである。

5年の内容をもう一度入れ直し、再度特訓講座にチャレンジできる機会を伺うことが肝要。

 

本日はここまで。続きは次回に記します。

 

6年生は学習計画と学習形態がすべてのカギを握ります。ゴールデンウィークにじっくりと戦略を練りましょう。

2021年04月27日 10:20

子どもとの学習面での上手な付き合い方

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

ここまで、コーチングや反抗期やNGワードなど、子どもとのかかわり方を多く記してきました。

 

ロボットが行うのではありません。生身の人間が行うのが中学受験。当然、子どもにも感情や気持ちがあるわけです。

 

焦り、不安、やる気、怒り…そうした感情をうまくいなして、勉強に集中できる環境を作り出す。

 

親御さんの一番大きな役割はこれなのです。もっと言うと、そんな役割は親御さんにしかできません。

 

そうしたときに、子どもの怒りに反応したり、やる気を下げるNGワードを発することはマイナスにしか働かないのです。

 

では、どのようにして親御さんは子どもの中学受験に向き合えばよいのでしょうか。

 

私が思う、ベストなかかわり方は「教える」ことではなく、「確認」相手になること。

 

わが子であれば、感情が入るのは当然です。それが教えるとなると、より感情が入ってしまいます。

 

「なんで、わからないの?」「なんで、できないの?」「ちゃんと聞いてるの?」

 

こうした感情がいつか爆発し、怒鳴ってしまったり、喧嘩へと発展してしまいます。

 

全く生産性のあるやり取りではありません。

 

そこで、教えるのはプロにお任せしましょう。

 

特に、中学受験の経験がない保護者が教えると、我流で教えてしまうケースもあり、混乱が生じます。

 

個別や家庭教師の手を借りて、学習面はお任せします。

 

しかし、ここで気を付けなければならないのは、丸投げではだめだということ。

 

丸投げをされた子どもはこう感じます。

 

「いつも教えてくれないのに、なんで口出しをするの?」

「下の子ばっかり、面倒をみている…」

 

子どもは複雑なんです。見られるのもいや、かといって放置されるのもいや。

 

ほどよい距離感を求めているのです。幼さの残る低学年と、大人への第一歩を歩みだす高学年は特性が大きく異なります。

 

別人格と捉えましょう。

 

ですから、複雑でも仕方がないんです。

 

そこでオススメなのが学習面では確認相手になること。

 

知識分野では、家庭内テストの管理。算数は解法説明の聞き役。

 

これを行うことにより、子どもと学習面で向き合うことができています。

 

そして、教えないのでストレスもたまりません。家庭内テストや解法説明の出来が芳しくなかったら、勉強法のアドバイスやタスク量の調整を行いましょう。

 

環境を整えるのが保護者、実際に行動するのは子ども、教えるのは指導者。

 

こうした3者の使い方を徹底できれば、少しでもストレスの軽減につながるかと思います。

 

ご参考までに

2021年04月26日 10:19

ケアレスミス削減方法②

こんばんは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

ドラゴン桜をよい刺激に、私も明日から頑張ろうと思う、今日この頃です。

 

さて、本日はケアレスミスシリーズ第二弾。前回は、「目標を1日1つだけに絞り、それで評価する」という点について、述べました。

 

今回は、第2弾。

 

ずばり、「親御さんがお手本を見せてあげてください」ということ。

 

望ましい行動をとらせたい時に大切な視点は、

 

①目標は1日1つ

②やって見せ

③できてほめ

 

やって見せということが特に重要です。望ましい行動をとらせたければ、望ましい行動の模範を示すことです。ケアレスミスを防ぐには、日頃の計算トレーニングを丁寧にやることが重要。ただし、計算トレーニングには解答は書いているものの、どう取り組めばよいかは書いていない。そして、大手塾の授業では指導も入らない。

 

こうした状況でこどもに「丁寧に取り組みなさい」ということ自体、乱暴な指示なのです。だって、お手本がないんですから。

 

そこで、ある1日の計算トレーニングなり、基礎トレなりを親御さんが丁寧にとき、そのお手本を示してあげてください。これに近づくということを学習目標に設定します。

 

望ましい行動をとらせたければ、やって見せ、できてほめ。そして、目標は1日1つ。積み重ねていって、ケアレスミス削減に少しでも繋がるといいですね。

2021年04月25日 10:18

ケアレスミス削減方法①

こんにちは。中学受験コンサルティングタカベルの高畑です。

 

ケアレスミス…人間がやっているのだから、ヒューマンエラーが起きて当然です。

 

ところが、受験は残酷なもので、ケアレスミスが命取りになったりします。

 

そこで、今回からはケアレスミスの削減方法について記していきたいと思います。

 

ケアレスミスが起こる原因は日ごろの学習方法に問題点があるからだと考えます。

 

例えば…

 

①字が乱雑

「0」か「6」か分からない。転記ミスを起こしてしまう。

 

②ノートの使い方が悪い

升目を無視して、縦横無尽に計算を行う。こうしたことが習慣化していると、テストでも同じことが発生します。

 

③筆算を書かない

当然ながら、暗算を行うとミスの発生確率が高まります。

 

④問題文を読まない

周りの長さを聞かれているのに、弧の長さだけ求めて満足してしまう。考えずに、作業で勉強を行うと、こうした事象が発生します。問題の解かせすぎも原因として考えられます。

 

さて、これらを一気に解決することは難しいです。しかし、改善を促すことは可能です。その手法の一端を何回かに分けて、ご紹介します。

 

今日は、「目標を1日1つ定め、できたらほめる」

 

これについて、言及します。上記のように、ケアレスミスはさまざまな要素が積み重なり、発生します。きれいに書けているが、筆算を怠ったら発生します。筆算をしていても、字が乱雑だと発生します。

 

あることができていても、あることができていなければ発生してしまうのです。

 

そうした時に、ケアレスミスをしてしまったという結果だけに注目してしまうと、「筆算はやっていたのに」「字はきれいなのに」という、よかった部分も見逃してしまいます。

 

そこで、目標は1日1つに絞って、学習を行うようにしましょう。

 

例えば、ある週の目標を子どもと相談しながら、策定します。その結果、今週は

「ノートを敷き詰めて書かない、間隔を開けて使う」と定めました。

 

であれば、この点だけで評価をするのです。字が汚い、筆算をしていないは目をつぶります。そして、目標が達成できたらほめる。

 

そして、次の週は新たな目標を設定する。

 

このサイクルを繰り返し、徐々に進歩していく以外、ないのです。だって、人間がやっているのですから、ミスは起きますし、性格や特性も大きく影響します。

 

ですが、確実に言えることは、「練習でできないことは本番でできるようにはならない」という点。

 

一歩一歩、積み上げていきましょう。

2021年04月24日 10:17